名前:カスパール・ザンムラー
種族:混血
アルカナ:Axis=Orbis=Mater
性別:男
生没年:1152~
聖痕:装備(ローブ)、瞳、胸
共振:圧迫
因果律:“売買”“誓約”“俗世”
因縁:◎強敵:ローザリンデ・パーデルボルン
容姿:枯草色の瞳に狐色の髪をし、砂色の肌を持つ国籍不詳の少年。
   童顔を補う為に、額を出したオールバックに眼鏡をかけている。
   黄色い幾何学模様の入った紺色のローブと角帽のような帽子がトレードマーク。

  • 経歴
天慧院の三賢人の最後の一人にして黒一点。
古の秘術とされる秘儀魔法の使い手にしてその研究者である。
1152年、ハイデルランド北部の寒村に生まれた少年は、齢十に満たぬうちからその才を明らかとし、
アーレントの豪商の家に養子として引き取られた後、実書使徒行伝に登場する祝福の三賢者の名を取りカスパールと名付けられた。
カスパールはその後、アンゲリア七世の恩赦に伴い新派でありながら学芸院へ入学。才子の名を恣にしていた。
しかし、若干齢十二にて天慧院へと歩を進めた際、自らの才、地位、発想、全てにおいて上回る少女たちに出会う。思えば、これが彼の運の尽きだったとも言える。その後、天慧院の魔女と聖女と称される二人に対し様々な分野で敗北を喫したカスパールは二人と競合する事の無い分野へ進むことでなけなしのプライドを保とうとする。
即ち、アルカナの持つ聖痕の力を引き出す秘法。秘儀魔法の復元と体系化である。
確かに彼には才能があり、不断の努力があり、そしてそれ以上に追い詰められていた。
彼は在学期間中に過去の歴史や神話を掘り起こし、見事に秘儀魔法の復元と普及に成功して見せた。
秘儀魔法の歴史を100年進めたという評価は過剰とは言い切れない物があるだろう。
唯一の彼の計算違いは、魔女ローザリンデ・パーデルボルン、聖女カタリナ・ベルツェフェルト両名がこの研究結果に興味を示してしまったことだろうか。そう、彼は最も避けたかった二人の人物と友誼を結び、以降セット扱いで評価されることとなる。
特に選帝侯の家系に生まれながら改革を主張するローザリンデと、力を増しつつある商人の家にいながら保守的な考えを持つカスパールの相性は悪い意味で噛み合っており、政治学、経済学の講義においては烈火の如き舌鋒で攻め立てる魔女姫と冷や汗を流しつつ故事で応戦する麒麟児、慌てて仲裁に入る聖女の姿がよく見受けられたという。
しかし、彼の運命の歯車を磁石の上においた時計の如く徹底的に狂わせたのは、天慧院を卒業する際、三賢者が代表としてそれぞれの抱負を述べたときだった。
己の智を、才を、学を如何に使うかというザスキア・ヴェルツル学長の問いに対し、
ローザリンデは「故国の為、ハイデルランドの繁栄の為」と答えた。
カタリナは「全ての迷える人々の為」と答えた。
カスパールには何も無かった。三賢人と持て囃されつつも、二人の後背にすら辿り着いていなかったのだ。
カスパールは搾り出すようにこう答えた。
「・・・正義の・・・いや、正しいことのために」
こうして彼の道行きは、己の制御を外れ彷徨いだした。二人の誘いを断って。
奇しくも彼の学んだ聖痕の術が、聖痕者としての彼の道筋を決めたかのように。
楔のように打ち込まれた「正しいこと」を探す為に、彼は今日もハイデルランドを彷徨っている。

  • 設定
 三賢者の駄目な方。三賢者の地味な方。麒麟児(笑)
秘儀魔法の体系を調べ、同一のアルカナを併用することで、驚異的な回復魔法を使用するが、
ケルファーレン公国公女やアインスブルク伯爵令嬢と比べると迫力不足の感は否めない。
コンプレックスと劣等感とヘタレをこじらせているが、根が善人な為、あまり深刻ではない。
生みの親は割とクズだったが養い親は寛容で、このモラトリアム期間をむしろ支援している。
天慧院を出て、ローザリンデからの政治への誘い、カタリナからの大学への誘いを断ったにも関わらず、放浪していることをかなり気にしていて、今回もビクビクしながらケルバーへと向かう。

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狂い人 キャラ BoA
最終更新:2016年05月28日 01:22