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(3).有理数と循環小数

有理数=2つの整数m,n(n\ne 0)で、分数形\frac{m}{n}で書ける数のこと。
  • mをnで割り算して、余りを考える。
 余り=0なら、有限回で割り切れたことになり、有限桁の小数で表現できる。
 余り≠0なら、余りに0を付けて、さらに割り算を繰り返す。どこかの時点で、余りが同じになれば、そこから循環が生じる。
    ⇒(無限桁の)循環小数になる。

循環小数を表す場合には、循環する数の上に「・」を表記する。
2つ以上の数のときには、繰り返す最初と最後の数の上に「・」を付ける。

例題. 次の分数を循環小数で表せ。
 ①. 37/12     ②. 2/7
(解)
①.37÷12=3...1、割り算の筆算の要領で、10÷12=0...10
  100÷12=8...4、40÷12=3...4、40÷16=3...4、
   以下、循環するので、3.083333\dots=3.08\dot{3}
②.2÷7=0...2、20÷7=2...6、60÷7=8...4、40÷7=5...5、50÷7=7...1、10÷7=1...3、30÷7=4...2
  となり、余りが最初に一致して、これ以降は循環する。
   よって、0.285714285714\dots=0.\dot{2}8571\dot{4}                  ■

  • 循環小数を分数に直す
  循環小数を分数に直す場合は、循環している部分(「節」という)の長さが1なら×10、2なら×100、3なら×1000、・・・、というように掛けて、元の数と引き算して、循環する部分を消去して求める。

例題.次の循環小数を分数で表せ。
 ①.123.\dot{4}\dot{5}   ②.12.3\dot{4}5\dot{6}
(解)
①.x=123.\dot{4}\dot{5}=123.45454545\dots より
   100x=12345.45454545\dots なので、100x-xを辺々で考えれば、
   100x-x=12345.454545\dots - 123.45454545\dots
   99x=12222 となり、x=\frac{12222}{99}=\frac{1358}{11}
②.12.3\dot{4}5\dot{6}=12.3456456456\dots$$ より
   1000x=12345.6456456\dots なので、1000x-xを辺々で考えれば、
   1000x-x=12345.6456456\dots - 12.3456456456\dots
   999x=12333 となり、x=\frac{12333}{999}=\frac{4111}{111}

(4).無理数の存在

すべての実数が有理数ばかりではない。
上の議論で、有理数は、「有限桁の小数」と「循環する無限小数」であることが分かった。
では、「循環しない無限小数」は何か?答えは「無理数」である。

  • \sqrt{2}は有理数ではない
(証明) 背理法(結論を否定して、矛盾を導く)で示す。
\sqrt{2}=\frac{m}{n} (m,nは整数、n\ne 0)と書けたと仮定する。
m,nは共通な約数があれば割り切り、共通な約数は無いとする。

両辺にnを掛けると、n\sqrt{2}=m で、両辺を2乗すると、2n^2=m^2を得る。
左辺は2の倍数だから、右辺は2で割り切れなければならない。

なぜならば、2で割り切れないとき、mは奇数で、kを整数として、m=2k+1と書ける。
このとき、m^2=(2k+1)^2=4k^2+4k+1=2(2k^2+2k)+1となり、m^2は奇数になる。

ゆえに、m^2が偶数なので、mは偶数になる。よって、lを整数として、m=2lと書ける。
 よって、2n^2=m^2=(2l)^2=4l^2で、両辺を2で割り、n^2=2l^2となる。
上と同じ議論で、nは偶数になる。
すると、m,nは両方とも偶数になり、どちらも2で割り切れる。これは、共通な約数が無いことに矛盾する。
これで、証明が終わる。                           ■

上の証明で、分数で表現できない数が存在することが証明された。
この分数で表現できない数が「無理数」であり、1回目に述べたようにギリシャ数学の難問の正体が明らかになった。
次回からは、「数え上げ」を考える。

最終更新:2011年11月16日 11:52