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#setmenu2(spec2.8-r-menu)
&aname(0.1,option=nolink){ }
* 序文
Scala はオブジェクト指向と関数型プログラミングを融合した Java
に似たプログラミング言語です。 すべての値がオブジェクトであるという点で、
純粋なオブジェクト指向言語です。
クラスによってオブジェクトの型と振る舞いを記述します。
クラスはミックスイン合成を使って構築できます。 Scala は、
2つのそれほど純粋ではないが主流のオブジェクト指向言語 - Java、C#
とシームレスに動作するよう設計されています。
すべての関数が値であるという意味で、Scala は関数型言語です。
関数定義のネストと高階関数は当然サポートされています。
Scala はパターン・マッチングの汎用的な概念もサポートし、
多くの関数型言語で使われる代数型をモデル化できます。
Scala は Java (.NET でも Scala の代替実装が動作します)
とシームレスに相互運用できるよう設計されてきました。
Scala のクラスは、Java メソッドの
呼び出し、Java オブジェクトの生成、Java クラスの継承、
そして Java インタフェースを実装できます。
それはインターフェース定義あるいは接着コードを全く必要としません。
Scala は EPFL で 2001年からプログラミング方式研究所で開発されてきました。
バージョン1.0 が 2003年 11月にリリースされました。 このドキュメントは
2006年 3月にリリースされた、言語の2番目のバージョンを記述しています。
これは言語定義といくつかのコアライブラリモジュールのリファレンスの
役を果たします。
このドキュメントは Scala やその概念を伝えることを意図していません;
そのためのドキュメントとしては [Oa04、Ode06、OZ05b、
OCRZ03、OZ05a] 等があります。
Scala は多くの人達の共同の努力のたまものです。 バージョン1.0 の設計と実装は
Philippe Altherr、Vincent Cremet、Gilles Dubochet、Burak Emir、
Stephane Micheloud、Nikolay Mihaylov、Michel Schinz、Erik Stenman、
Matthias Zenger と著者によって完成されました。 Iulian Dragos、
Gilles Dubochet、Philipp Haller、Sean McDirmid、Lex Spoon と Geoffrey Washburn は、
言語およびツールの 2 番目のバージョン開発の取り組みに参加しました。
Gilad Bracha、Craig Chambers、Erik Ernst、Matthias
Felleisen、Shriram Krishnamurti、Gary Leavens、Sebastian Maneth、
Erik Meijer、Klaus Ostermann、Didier Remy、Mads Torgersen、
and Philip Wadler は、この文書の活発な、
そして人を元気づけるディスカッションと前バージョンについてのコメントを通して、
言語設計を具体化しました。
Scala メーリングリストへの貢献者からも大変有用な意見をもらい、
言語とそのツールの改善を助けられました。
&br()
&br()
&aname(0.2,option=nolink){ }
* 訳者注
&br()
** 用語・訳
● element type -> 要素型 、result type -> 結果型 、expected type -> 要請型、
parameter type -> パラメータ型 と訳しましたが、
実際にそういった特定の型があるわけではなく、それぞれ、要素の型、
返される結果の型、要求される(期待される)型、パラメータの型、
と読み替えると理解できる場合がよくあります。
(Chapter A の BNF 記法での用語にも「パラメータ型」が出てきますが、
本文中で使う場合とは意味合いが違うことがあります)
しかし、subtype -> サブ型、supertype -> スーパー型 その他、「の」を入れて
解釈することができないものも多数あります。
● parameter ->パラメータ、argument -> 引数と訳しました。
parameterは仮引数、argumentは実引数を表すのかもしれません。
● value -> 「値」、value types -> 「値型」と単純に訳しました。
一般に値型とは Int,shortなどの数値型のことみたいですが、この資料ではそうとは
限らないようです。「値定義」とは val x:T ...のことであり、クラスの値メンバとは
val 定義されたメンバのこと、メソッドの「値パラメータ」とは型パラメータではない方の
従来のパラメータ部を意味するようです。
「関数値(function values)」とは関数が返す値のことではなく、
「値としての関数」というような意味合いだそうです。
たんに「値」といっても、val変数を指すこともたまにはあるようなので、
すみませんが、適宜読み替えてみてください。
● 書籍にならい view bound ->可視境界 と訳しましたが、ビュー境界 と
読み替えたほうがよいと思います。単なる view を 「可視」では
なく「ビュー」と訳したのは、英文中では "view" を機能名として
使うことがよくあり、それを「可視」とは言い難いからです。
●「/」を 「あるいは」の代わりに用いていることがあります。用い方は恣意的です。
例:クラス/オブジェクト <---> class or object
・ ps = パラメータ部(parameter section) 、
tps = 型パラメータ部(type parameter section) 、
targs = 型引数部(type arguments section)
の略と思われます。
・ 第 1 章では parentheses を ()[]{} と定義していますが、他の場所では、
()の意味で使っているようなので、第 1 章と Chapter A を除き、基本的には
parenthesesを丸括弧と訳しました。
・ stable memberを「安定メンバー」と訳しましたが「不変メンバー」とでもした
ほうがいいのかもしれません。
&br()
** 字体・表示
Wiki上の制約、日文PDFで使う restructuredText との兼ね合い・制約、労力、日文中での
見栄え等を考慮して、字体(太字・斜体字・他)は英文PDFとは異なっています。
・ Scala予約語は英文では基本的に太字ですが、本文中では通常の字体です。
英文中で斜体字になっているもののうち、T や Anといった記号的なものは
日文では通常の字体に、用語的なものは斜体字ではなく太字です。
PDF中のアノテーション @xxxxは、制御の仕方がわからないため太字になってます。
添え字は、いくつかの例外を除き、基本的には小さくなっていません。
・ 5章 英文PDFでは、見た目が大きく異なるフォントを記号的に使っていることが
ありますが、日文では代わりに字を重ねて表現しています。
例 : 線形化のシンボル L(C) --> LL(C)
● wikiの PDF表示では記号の類が正しく表示されないことがあります。
たとえば、プライム記号(´)や±です。
&br()
** その他
・構文(BNF記法)については、本文中では 英文のまま記載していますが、
Chapter A では、日文と英文両方を記載しています。
・PDF中では、ごく僅かに英語原文を掲載しました。訳に多少の問題があってもあまり重要でないと思われる原文は表示していません。
#center(){[[目次>Spec2.8和訳]] [[次:1章>Spec2.8Chap1a]]}
#setmenu2(spec2.8-r-menu)
&aname(0.1,option=nolink){ }
* 序文
Scala はオブジェクト指向と関数型プログラミングを融合した Java
に似たプログラミング言語です。 すべての値がオブジェクトであるという点で、
純粋なオブジェクト指向言語です。
クラスによってオブジェクトの型と振る舞いを記述します。
クラスはミックスイン合成を使って構築できます。 Scala は、
2つのそれほど純粋ではないが主流のオブジェクト指向言語 - Java、C#
とシームレスに動作するよう設計されています。
すべての関数が値であるという意味で、Scala は関数型言語です。
関数定義のネストと高階関数は当然サポートされています。
Scala はパターン・マッチングの汎用的な概念もサポートし、
多くの関数型言語で使われる代数型をモデル化できます。
Scala は Java (.NET でも Scala の代替実装が動作します)
とシームレスに相互運用できるよう設計されてきました。
Scala のクラスは、Java メソッドの
呼び出し、Java オブジェクトの生成、Java クラスの継承、
そして Java インタフェースを実装できます。
それはインターフェース定義あるいは接着コードを全く必要としません。
Scala は EPFL で 2001年からプログラミング方式研究所で開発されてきました。
バージョン1.0 が 2003年 11月にリリースされました。 このドキュメントは
2006年 3月にリリースされた、言語の2番目のバージョンを記述しています。
これは言語定義といくつかのコアライブラリモジュールのリファレンスの
役を果たします。
このドキュメントは Scala やその概念を伝えることを意図していません;
そのためのドキュメントとしては [Oa04、Ode06、OZ05b、
OCRZ03、OZ05a] 等があります。
Scala は多くの人達の共同の努力のたまものです。 バージョン1.0 の設計と実装は
Philippe Altherr、Vincent Cremet、Gilles Dubochet、Burak Emir、
Stephane Micheloud、Nikolay Mihaylov、Michel Schinz、Erik Stenman、
Matthias Zenger と著者によって完成されました。 Iulian Dragos、
Gilles Dubochet、Philipp Haller、Sean McDirmid、Lex Spoon と Geoffrey Washburn は、
言語およびツールの 2 番目のバージョン開発の取り組みに参加しました。
Gilad Bracha、Craig Chambers、Erik Ernst、Matthias
Felleisen、Shriram Krishnamurti、Gary Leavens、Sebastian Maneth、
Erik Meijer、Klaus Ostermann、Didier Remy、Mads Torgersen、
and Philip Wadler は、この文書の活発な、
そして人を元気づけるディスカッションと前バージョンについてのコメントを通して、
言語設計を具体化しました。
Scala メーリングリストへの貢献者からも大変有用な意見をもらい、
言語とそのツールの改善を助けられました。
&br()
&br()
&aname(0.2,option=nolink){ }
* 訳者注
&br()
** 用語・訳
● element type -> 要素型 、result type -> 結果型 、expected type -> 要請型、
parameter type -> パラメータ型 と訳しましたが、
実際にそういった特定の型があるわけではなく、それぞれ、要素の型、
返される結果の型、要求される(期待される)型、パラメータの型、
と読み替えると理解できる場合がよくあります。
(Chapter A の BNF 記法での用語にも「パラメータ型」が出てきますが、
本文中で使う場合とは意味合いが違うことがあります)
しかし、subtype -> サブ型、supertype -> スーパー型 その他、「の」を入れて
解釈することができないものも多数あります。
● parameter ->パラメータ、argument -> 引数と訳しました。
parameterは仮引数、argumentは実引数を表すのかもしれません。
● value -> 「値」、value types -> 「値型」と単純に訳しました。
一般に値型とは Int,shortなどの数値型のことみたいですが、この資料ではそうとは
限らないようです。「値定義」とは val x:T ...のことであり、クラスの値メンバとは
val 定義されたメンバのこと、メソッドの「値パラメータ」とは型パラメータではない方の
従来のパラメータ部を意味するようです。
「関数値(function values)」とは関数が返す値のことではなく、
「値としての関数」というような意味合いだそうです。
たんに「値」といっても、val変数を指すこともたまにはあるようなので、
すみませんが、適宜読み替えてみてください。
● 書籍にならい view bound ->可視境界 と訳しましたが、ビュー境界 と
読み替えたほうがよいと思います。単なる view を 「可視」では
なく「ビュー」と訳したのは、英文中では "view" を機能名として
使うことがよくあり、それを「可視」とは言い難いからです。
●「/」を 「あるいは」の代わりに用いていることがあります。用い方は恣意的です。
例:クラス/オブジェクト <---> class or object
・ ps = パラメータ部(parameter section) 、
tps = 型パラメータ部(type parameter section) 、
targs = 型引数部(type arguments section)
の略と思われます。
・ 第 1 章では parentheses を ()[]{} と定義していますが、他の場所では、
()の意味で使っているようなので、第 1 章と Chapter A を除き、基本的には
parenthesesを丸括弧と訳しました。
・ stable memberを「安定メンバー」と訳しましたが「不変メンバー」とでもした
ほうがいいのかもしれません。
&br()
** 字体・表示
Wiki上の制約、日文PDFで使う restructuredText との兼ね合い・制約、労力、日文中での
見栄え等を考慮して、字体(太字・斜体字・他)は英文PDFとは異なっています。
・ Scala予約語は英文では基本的に太字ですが、本文中では通常の字体です。
英文中で斜体字になっているもののうち、T や Anといった記号的なものは
日文では通常の字体に、用語的なものは斜体字ではなく太字です。
添え字は、いくつかの例外を除き、基本的には小さくなっていません。
・ 5章 英文PDFでは、見た目が大きく異なるフォントを記号的に使っていることが
ありますが、日文では代わりに字を重ねて表現しています。
例 : 線形化のシンボル L(C) --> LL(C)
● wikiの PDF表示では記号の類が正しく表示されないことがあります。
たとえば、プライム記号(´)や±です。
&br()
** その他
・構文(BNF記法)については、本文中では 英文のまま記載していますが、
Chapter A では、日文と英文両方を記載しています。
・PDF中では、少しだけですが英語原文を表示しました。
2011年2月24日
#center(){[[目次>Spec2.8和訳]] [[次:1章>Spec2.8Chap1a]]}