英霊ナノハに関する第三回報告書第二次中間報告
関連項目
『蒼穹の翼(カオティックブルー)』と『灼熱の揺り籠(フォウマルハウト)』
管理局個人最高戦力である。『蒼天をゆく祝福の風』八神リインフォースツヴァイと『烈火の剣精』アギトの地球の魔術師の間の異名。
どちらも目麗しい女性だが、実年齢は二百歳を越えているらしい──
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「──あ、レイジングハートのことを聞くの忘れた」
「なのはちゃん?」
「どうかしたんですか?」「あー、いやこっちの話」
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「──たぁー、やっと読み終わった。……って、長いだけで話殆ど進んでねぇじゃねえか」
と、今まで読んでいた報告書を投げ出し、愚痴る一人の女性。
「……明日バッテンチビのとこ行くし、ちょうどいいか」
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──ビュン!ビュン!
暗闇の中、風を切る音をたてて振り回されるのは、翼の様な刀身を持つ、蒼の大剣。
そして、それを軽々と振り回すのは、薄水色の髪を持つ、美しい女性だった。
ビュオン!ビュオン!
その女性は、ただひたすらに大剣を振っていたが、休憩でもするのか剣を振るの止め、やおら横を向くと──
ヒュン!ヒュン!ヒュン!
バチュゥ!バチュゥ!バチュゥ!!
横薙三閃、先程の素振りとは比べものにならない速度で剣を振るう、と同時にいきなり出現した火球を迎撃した。
「──久しぶりだというのに随分な再会の挨拶ですね、──アギト」
「──よぉ、ウデは落ちてないみたいだな、バッテンチビ」
何事もなかった様に話し掛けてきたのは、『地上』最強の騎士といわれている、『烈火の剣精』アギト、
そして大剣を振っていたのは『海』最強の魔導騎士、『蒼天をゆく祝福の風』八神リインフォースツヴァイだった。
「で、何の用ですか?」
大剣をスタンバイモードに戻しながら聞くと
「ちょっとな。まぁ、まずはメシでも食ってからにしようぜ」
──そういえば
現在時刻は昼休み、ずっと暗闇の中で訓練していたので、時間が過ぎるのを忘れていた。
「──そうですね。では、いきましょうか」
──食堂──
「『地上』の様子はどうですか?(パクパク)」
「ん?まぁ、ぼちぼちだな、旦那に顔向けできる程度には、武装隊の練度もあがってるし、
大抵の事は乗り切れるよ。『海』の方こそどうなんだ?(むしゃむしゃ)」
「ええ、おととい久しぶりに『王様』が帰って来るぐらいには、一応は平和ですよ(はみはみ)」
「ふーん、こっちにはちょくちょく顔出ししてくれるんだけどな。……ああ、それと(ガツガツ)」
「……なんですか?(もっきゅもっきゅ)」
ここで念話に切り替えて──
(あのな、もうちょいバレないように支援はやれよ)(……え゛っ!?)
(カートリッジ、毎年合計二千発以上)
(うっ!?)
(金、通信履歴、不自然な命令、怪しい小型の時空航行艦の開発及び整備……まだ続けるか?)
(ううー)
(いくら公然の機密だっつっても、格好は取り繕えよな、一応立場上は『提督』なんだからな)
(あうあう……)
「(ごくん)まっ、こっちに用があったんでな、ついでに忠告しに来ただけだ」
昼食を食べ終えるとまた、肉声に切り替えて
「そしてこれはもっとついでなんだが…」
「…………?」
突っ伏したツヴァイを置いておいて、立ち上がるアギト
「模擬戦、やろうぜ」
「……いいですね」
不敵な笑みを浮かべてこちらも立ち上がる
「では、シミュレーションルームで」
──シミュレーションルーム──
対峙するのは二人の乙女、方や蒼の大剣を構え、方や炎の魔剣を構える。
「──ほんと、シグナムですね」
「あん?──何を今更、姿が同じなのは当たり前だろ、守護騎士プログラムをコンバートして引き継いだんだから」
そう、アギトの姿は髪の色などを除けば、かつての主『剣の騎士』シグナムと瓜二つだった、
──シグナムが消滅するとき、かつてのリインフォースアインスが遺したように、アギトに遺したものだ。
意図したことではないのだろうが、これによりアギトはユニゾンすることなく、
シグナムとユニゾンした状態の能力を持つこととなった。だが──
「そうじゃなくて、構えとか纏う雰囲気とか、うまく言えませんが、そういうところがそっくりなんですよ」
ツヴァイが言いたかったのは別のこと、そしてそれはシグナムが遺した、アギトが受け継ぎたかったモノだった。
「へっ、そんなこと言っても手加減してやんねーぞ」
「ええ、手加減なんかさせませんから」
思わず破顔一笑するアギトに、再び不敵な笑みを浮かべるツヴァイ。
そして二人は同時に地を蹴った──!
(──で、本題なんだが)
(はい。なんですか)
いきなり念話を繋ぎ会話する二人、無論模擬戦の真っ最中である。──そう。これが彼女達流の『密会』なのだ。
(『王様』──あの人が来たって言ってたな。今どこにいるか分かるか?)
(『シンデレラ』を探しに行くそうですよ、今頃は次元の海じゃないですか?)
(そうか……じゃあ後で伝えてくれ『第48無人世界がきな臭い』ってな)
(第48無人世界、『魔術』の行使が出来る世界ですか……何か掴んだんですか?)
(どうも、魔術協会の奴らがな、そこで新しい実験をするらしい。なんでも魔術基盤を世界に刻むとか)
(……いやはや、研究熱心ですねぇ、こっちとしては迷惑この上ありませんが。
失敗したらどうなることやら──というか、そんなこと出来るんですか?)
(ミッド式で『魔術』をやる……らしいが、詳しいことはわかんねぇ。
ま、世界そのものをいじくるからな、当然『何か』は出てくるだろうし、場合によっては次元断裂)
(成功したら成功したで、他の世界でもやるでしょうね、そうなると今まで何かとあった魔術の制限がなくなり、
パワーバランスが一気に崩れる。か……どっちにしても旨くないですね。……ところで、どこからその情報を掴んだんですか?)
(ん?そこはまぁ魚心あれば、ってやつだな)
(……『教会』ですか?あんまり深入りしないでくださいよ?)
(分かってるって。で、次に……)
念話しながらも戦闘を続ける二人、炎の魔剣が唸りをあげ、蒼の大剣が迎え討つ。
「あめぇ!」
「どっちが!」
魔剣の鞘が炎を纏い死角に伸びるが、蒼い魔導書が受け止める。
しかし──。
「始めチョロチョロ中パッパってか!?」
鞘の纏っていた炎が勢いを増し、蒼い魔導書を包み込む。
(……今のはないと思いますよ?)
(……うるせぇ。それよりどうなんだ)
(4人程でよかったら、なんとかそちらに送れますね)
(そうか、じゃあ頼む……こういう些末事は、あの人に頼む訳にもいかないからな)
炎により魔導書に記録された魔法は封じられたが──。
「羽ばたきなさい!」
ツヴァイの掛け声とともに、今まで『リリティア』
──リインフォースツヴァイが手に持つ「氷の女王」の名を冠する蒼の大剣である。
──の刀身を形作っていた『羽根』が、一斉に大剣から分離した。
ツヴァイの手の中に残った柄の部分からは魔力刃が展開され、飛び立った『羽根』──ビットは、ツヴァイの周囲にて陣を組む。
それを見たアギトは即座に炎の魔剣──レヴァンティン──を
「二刀一刃!」
二刀一刃──鞘と剣を連結した新形態、『ツヴァイ・シュベルトフォルム』にし、迎え撃つ。
(さて、今回はこんなところでしょうか)
(そうだな、差し当たり急用はこれで……と、大事なの忘れるところだった)
(はい?……後は何かありましたっけ?)
ツヴァイの周り展開する羽根の数は合計で千と二十四。小型故、出力は期待出来ないが──最大の武器はその数。
(ちなみに大雑把ではあるが、四十機前後で、なのはの生前使っていたブラスタービットと同出力程度である。)
デバイスの管制人格故の演算能力を最大限に生かし、人間には制御不可能な数を、正確無比に操りきる。
『蒼天の魔導書』に記録されている莫大な魔導技術との相性は抜群で、例えば熱と冷気による温度差攻撃などは、お手の物。
然るべき戦略を用いれば、魔導師の百人や二百人は、ものの数ではなく、時空航行艦隊とすらも渡り合えるほどである。
対してアギトのレヴァンティンが新形態。
ツヴァイ・シュベルトフォルムは、自分を中心とした範囲攻撃を得意としている。
また他の形態に即座に変形出来るという利点もあり、距離を離されたらボーゲン、または分離しシュランゲ
手数が欲しいなら分離しての二刀流。破壊力ならこのまま。と、状況によって使い分ける。
──ちなみにツヴァイ・シュベルト(二つの長剣)とはなっているが、どちらかといえば
第97管理外世界『地球』の日本国に伝わる『薙刀』に近い形状であり、柄頭から炎の刃を展開して両刃としている。
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(あのなぁ、お前に借りたあの人の資料、情報がバラバラ過ぎて分かりづらいぞ)
(そういう風に造られた資料なんですが……分かりました。夜に調べ屋さんからもらった、極秘資料を見せます)
(悪いな、──あの人の力は、正確に知っておきたいから)
(ええ。──さぁ、そろそろいきますか)
(ああ、あんまり手を抜いてると、模擬戦の意味ないしな)
二人が念話を切った瞬間、アギトは上着を脱ぎ、ツヴァイはビットで、魔導書を包んでいた炎を掻き消す。
そして──
「『リリティア』フルドライブ。ダウンロード、エミュレート……。『アンリミデット……』」
「『レヴァンティン』フルドライブ。守護騎士プログラム起動。コード・シグナム………アクセスッ!」
ここからは(そこそこ)全力戦闘が始まった!──が、本筋とは関係がないため、割愛とする。
そしてその日の夜、管理局、リインフォースツヴァイの自室にて──
「いてて、お前…腕上げたなぁ。……今度あたしも、あの人に稽古付けてもらおうか……」
「それはいいですね。今度二対一であの人と模擬戦しましょうか」
などと言い合いつつ、ツヴァイはファイルをアギトに渡す。
「……おいおい、今時完全紙媒体かよ。しかも日本語。
タイトルは……『超極秘資料、これがナノハだ!』……バカか?」
悪かったね。……と、主観はいけないな主観は。
「まあまあ。大切なのは中身ですから」
呆れつつもファイルを開くアギト。
「まぁいいか。えー、なになに『はじめに……』」
はじめに
こんにちは。こんばんは。久しぶり。はじめまして。僕の通り名は『調べ屋』。
『調べ屋』アマネだ。未来視、過去視、偽装。その他諸々の『魔術』を使って、古今東西の出来事を調べるのを仕事にしている。
ちなみに性別は女。歳は三桁を越えているけど、一応まだ人間のつもり。
何か調べて欲しいことがあれば
■■■■─■■■─■■■■
まで連絡をくれれば格安で調べよう。
……自己紹介と宣伝は、こんなところでいいかな?
さて、この資料は、僕、調べ屋アマネこと■■■■が
魔法使い達(経費、ウン百万円の酒。その他諸々)
ラーメン屋夫婦(経費、ボソンラーメン一杯。820円×人数分)
仙人である師匠(経費、情報、気苦労。プライスレス)
など、あらゆる人脈を使い、平行世界や別世界。果ては過去や未来にいたるまでの、莫大な情報をまとめた『暫定版』であり、
ここに記した情報が絶対のものではないことを明記しておく。
そしてこの書に記されたスペックはあくまで『聖杯戦争に於けるサーヴァント用』なので色々と辻褄があわないが、容赦願いたい。
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「──か。ワケわかんねぇけど。で、目次っと。えー、英雄ナノハの章は、13ページからか」
こういうことは苦手なのか、いちいち声を上げながらページをめくる。
「(ペラッ)ここか、『この章では英霊タカマチナノハについて記載しています。』
『灰色のナノハ 通称ナノハash 該当基本クラスはアーチャー、キャスター……』違うな。
(ペラッ)『黒のナノハ 通称なのハサン 該当基本クラスはアーチャー、キャスター、アサシン……』この人でもない」
その後もページをめくり、セイバーのナノハや、ランサーのナノハを飛び越え──
「──あった『虹色のナノハ 通称聖王ナノハ(もしくは魔王)該当基本クラスはアーチャー、キャスター、バーサーカー……』」
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ステータス
筋力 E- 魔力 A
耐久 B 幸運 C+
俊敏 D 宝具 B
属性 秩序・中庸
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保有スキル
『リンカーコア』B
※主にミッドチルダ式魔法、及び古代ベルカ式魔法を扱える技能。特に砲撃を得意とする。
なお、地球の『魔法』とは一切関係はない。
『この身穿は必勝への軌跡』C-(B)
※初見の相手には著しく勝率が下がる。(引き分け、撤退は可)そのかわり相手の能力を把握し、次回からの勝率を上げる。
『全力全開』と干渉しているのでランクダウンしているが、そのため『必敗』を免れている。
『不屈の心』E-~A
※おそらく全ての『英霊タカマチナノハ』が保有するスキル。闘志を絶やさない。それだけではなく、精神干渉にも高い耐性を持つ。
E-ランクなら頑固者程度だが、Aランクならバーサーカーのクラスでも、一定の思考能力を保てる。
本人の心持ちで、簡単にランク変動してしまう。
『全力全開』C(B)
※いかなる状況・状態でも『全力』を出し切れる。『この身~』の効果と干渉しているので
ランクダウンしている。(二度目の戦闘からはランクダウンなし)
『ユニゾン』D-
※ユニゾンデバイスに対する適性。このランクが高いほど、ユニゾン適性が高くユニゾン時に自意識を保てる。
D-の場合、非人格型デバイスでも意識を乗っ取られかねないが、『不屈の心』の効果で、ある程度自意識を保てていられる。
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宝具
『我が砲撃は全て必殺(砲撃魔法全般)』 C~A以上
対人~対城
※『宝具』というのは英霊にとって生前のシンボルである。
だが、彼女の場合、このような大雑把な分類になってしまう。
というのも、古代ベルカ人にとっては、CFSだろうが、SLBだろうが似たようなものだったようで。
どんな砲撃でも、敵対するものには恐怖の象徴であり、味方にとっては勝利の光だった。
故に、古代ベルカ時代の幻想で英霊と成り果てた聖王ナノハは、『砲撃魔法』が一括りの宝具なのである。
ちなみにCFSがCランク。ディバインバスターがAランクである。
カートリッジの使用によって更にランクを上げることも可能。
(エクセリオンバスターなどは、ディバインバスターの『バリエーション』なのでランクは下がる。
SLB系だけは『大気中の魔力を集めて放つ』という特性上、例外になる。)
ブ ラ ス タ ー シ ス テ ム
『我が身を満たすは無尽の魔力』
※(──書いてある内容が、頭に入ってこない。)
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詳細
タカマチナノハ
異世界ミッドチルダにおいて『不屈のエースオブエース』『管理局の白い』
などの二つ名で呼ばれ、また古代ベルカに於いては、『最強の聖王』『聖王殺し』『魔王』などと呼ばれていた
『空の英雄』
古代ベルカでは特殊鎮圧部隊員、騎士団長、聖王の后、聖王、一騎士と、僅か十年程の間に次々と肩書きを変えた。
その破格の砲撃は古代ベルカでも健在。古代ベルカではその長距離射程を生かし、まずは敵軍に奇襲を掛ける戦法を主にとっていた。
さらに特筆すべきはその防御力と、英雄の名に恥じない空戦技であり、『個人戦艦』とまで謳われていたという。
新暦80年。衛宮士郎が地球へ帰った年であり、タカマチナノハ──高町なのはが完全自宅療養を決意した年のこと。
衛宮士郎と管理局が非公式ながら手を組んだ最後の事件。
このときに高町なのはは、衛宮士郎の投影し破壊した宝具──カリバーンの、大量かつ高濃度の魔力を使いSLBを発動。
だが、あまりの濃度に、発射する際にリンカーコアが完全に焼き付いてしまった。
もともとガタは来ていたものの、対処法を見つけては、騙し騙し動かしていたボロボロの身体とリンカーコア。
だが、この一件は致命的だった。
完全に焼き付いたリンカーコアは、自然回復は絶望的で完全自宅療養を、彼女は遂に受け入れた。
(つまりは、僕と衛宮士郎がミッドチルダに来なければ、彼女は現役を続けられていた筈である。
また、この報せを聞いた僕は不覚にも、ホッとしてしまったことをここに白状しておこう。)
そして、五年近い自宅療養の後、スタンピート事件のため現場復帰した高町なのはは、古代ベルカへと時間跳躍。
その次元震を感知した当時の古代ベルカ聖王家はそのポイントに急行。調査にあたっていたところに、
時間跳躍に巻き込まれた数体の生物兵器を発見。こっそり外に出ていた聖王と戦闘になる。
先手を取られ、聖王が攻め倦んでいたところへ、血塗れの女が横手から生体兵器を消し飛ばした──。
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──高町なのはが気が付くと、そこは森林だった。
やたらと怠い体を起こそうと手を支えにしようとして──そこで初めて、右腕の肘から下がないことに気が付いた。
体が怠いのも当然だろう。何せ右腕からは、未だ勢いよく出血しているのだから
激痛に、のたうち回りながらも、バインドで止血するが──間に合わないと判断。自分の髪を口に加え歯を食い縛り──
──傷口を魔法で焼いて止血した。
しばらく唸っていたが、取り敢えず周りの状況を確認しようと愛杖に声を掛けようとして──
ようやくその愛杖が無いことに気が付いた。念話にも反応がなく
仕方がなく霞み掛かった様な頭で、人を探してよたよたと歩いて行くと──
なんと金髪の男が、あの生体兵器に殺されかかっているではないか!
助けようにも、消耗仕切った身体でデバイスなしの砲撃が、あの兵器の防御を貫けるかどうか。
……いや、一つだけ魔力砲撃を増幅出来るかもしれない。眼球なとに非殺傷設定の魔力弾が当たった場合でも、何故失明するのか。
勿論角膜などを傷付けてしまい失明するのだろうが、それについて、とある学者がある面白い仮説を発表したことがある。
なんでも眼球には魔法の効果を増幅する作用があるというのだ。
その根拠として、否殺傷設定で失明するのは──
(中略)
──つまり眼球は、即興の増幅装置。……だが、眼球の中で魔法を発動しようもなら失明は確実。
空戦魔導師にとって、遠近感を失うのは致命的。
──だがそれ以前に、目の前の人を何もしないで見殺しにするのは『高町なのは』として致命的。
何の迷いもなく、彼女は砲撃を行使した──。
────────────
高町なのはに命を助けられる形となった聖王は、砲撃後、倒れた高町なのはをゆりかごへとつれて帰り、治療を命じた。
──これが高町なのはと聖王の馴れ初めだ。
(ちなみにこの時の砲撃で右目を潰した)
高町なのはとしては、このまま歴史に関わることなく一生を終えるつもりだったのだが──。
聖王家に世話になっていたある日。聖王に頼まれ、聖王の娘──つまりはヴィヴィオのオリジナルと共に
散歩をしていたところ、聖王の娘を狙い襲撃してきた無頼を迎撃。返り討ちにした。
──が、実はこれは聖王の策で、襲撃してきたのは聖王直々に命を受けた騎士団員。
高町なのはは、これをネタに騎士団入りを余儀なくされた。
というのも、時代は聖王統一戦争真っ只中。聖王家としては優秀な人材は一人でも欲しい。……といったところだろう。
ましてや古代ベルカには有り得ない程の魔力保持者ならば……尚更だ。
──とは、高町なのは本人の談である。
──しかし僕としては、聖王が高町なのはに一目惚れしたというのは、本心ではないかと睨んでいるのだが………。
……話が逸れた。
騎士団入りした高町なのはは、その後良くも悪くも、次元世界にその名を轟かせていった。
具体的な例を上げるなら『山抜き』や『次元跳躍砲撃誤射によるクレーター作成』などである。
そして高町なのはの古代ベルカでの人生の分岐点となった『五年目』。ここでの戦争で、単騎での足止めのため
初めてブラスターシステムの起動と、ユニゾンデバイスの完全融合を敢行。
──結果、数百人から成る敵混成部隊を、一人残らず皆殺しにし消滅させ、戦闘地域の魔力を枯渇させた。
この出来事により、新たに一つの噂が流れ始める。
曰く──『白い悪魔には逆らうな。後には死体も残らない──。』
このエピソードにより敵は疎か、味方にまで恐れられ、騎士団内で本当に仲間として信頼できるのは、高町なのはと同じく元特殊鎮圧部隊所属の──
『クロノス』『運命(ゲレーゲンハイト)』『疾風(シルフィード)』そして、デバイスのAIである『You Know(ユーノウ)』
──だけだったという。奇しくもミッドチルダでの友人達と名前が似通った形だというのは何かの因果だろうか。
そして、これが彼女の破滅に向けてのカウントダウン。
敵味方に恐れられたということは、『無茶をしても心配されない』ということ。
それはつまり、彼女が『無茶を控える理由が少ない』ということになる。
そして彼女が無茶をすればどうなるか……結果は火を見るより明かだ。
確かに聖王家は救えたが──その代償として、彼女自信は死んでしまった。
その後新聖王は高町なのはの望み通り、全ての公式記録を消去したが──彼女は活躍しすぎた。
様々な世界の口伝や伝承、言い伝えに、その一生は残り『英霊タカマチナノハ』として、祭り上げられたのだ。
……少しスペースが余ったので、英霊タカマチナノハについても少し語ろうか。
この項目の英霊タカマチナノハは『複数の世界』が『同時に』滅びの危機を迎えている場合──つまりは『次元の危機』に限り、
世界の壁の垣根を越えて、あらゆる『世界』に自由意志を持って現界する。
(例外として、一つの世界の滅びでも、それが『次元の危機』となりうるならば、彼女は世界より召喚される。)
そして、その世界の『戦士』『英雄』『英霊』達の手助けをするのだ。
──本来、『世界』によって呼び出された英霊は、意志を持たない道具として扱われるとされる。
が、それはあくまで『地球の英霊』の話。異界の英霊であるタカマチナノハには、その法則は当てはまらず
行動は制限されるが意志を奪われることはない。
──その特性を生かし、(今現在は不明だが)世界より召喚された彼女の傍らには、赤い弓兵の姿があった。
──それは、練鉄の英雄の心の為に──。
英霊となり、多数の世界を周り。幾度かの聖杯戦争を経て、衛宮士郎も英霊と成り果てたその境遇も知ったナノハ。
自分の特異な性質を生かし、なにか出来ないかと考えた結果。
『世界に召喚された際、英霊エミヤを自分のサーヴァントとして召喚する』ことを思い付く。
これは、異界に名前が広まれば、『もしかしたら』自分と同じような存在に成る『かも』しれない。
異界には『ひょっとしたら』守護者から解放出来るような剣が、在る『かも』しれない。
──その程度の希望に掛けて、彼女は自身の魔力を削り、英霊エミヤを召喚する。
英霊エミヤも異界故に思うように力を使えなくとも、召喚に応じるのだ。
(触媒は生前貰った……というより、僕が衛宮士郎に贈らせたイヤリングらしい)
勿論、英霊エミヤにも了解はとってある。
初めて英霊エミヤを召喚したとき、召喚した理由を含め、先行きの見えない希望が、どれだけ質の悪い絶望かを懇々と説いたのだ。
だが、エミヤは笑ってこう返した。
『……ならば、先行きの見えている絶望以上の希望はないな。付き合おう「世界を救う」とやらを。
……英霊タカマチナノハ。非力ながらもこの力、存分に使ってくれ』
そして、幾度目かの『滅び』を回避し、その世界の戦士達と分かれ、人知れず消滅する寸前、確認をとった。
(というのも、この世界では、なにやら『嫌な事』が、あったらしい。)
──本当に良いのか?ただの徒労に終わるかもしれないぞ?
見なくて済んだ滅びを見ることになるかもしれないぞ?望むのならもう二度と召喚しないんだぞ?
そう何度も何度も、しつこいくらいに念を押す。
しかし──英霊エミヤは揺るがない。
『なに、時間など幾らかかっても構わないさ。元々希望などなかったのだ。……既に『答え』も得ている。これぐらいは耐えられるよ』
それでも尚も言い募ろうとしたナノハにエミヤは言い切る。
『それに──何の見返りもないかもしれないと言ったが……「ありがとう」と、「笑顔」が見れた。私にはそれで十分だ。
たとえ守護者から抜け出せないとしても、それだけで私は頑張っていける。だから……大丈夫だよ、高町。
こんなことしか出来ないと君は言ったが……俺には最高のプレゼントだ』
そういい残し、エミヤは消えナノハも消えた。
この一件で、英霊エミヤを召喚したことを後悔した彼女だが、結局は、騎士王が追い付くまでこの行為を続けた。
その際のエミヤの行動は、完全に彼の自由に行動させ、たとえ敵対しても、マスター権限は使わなかったという。
(実際、十と二つの世界が争った世界では敵対したが、マスター権限は使わなかった。)
ある世界では、彼女は『滅び』に敗北したが、彼が限られた時間で『滅び』を打倒した。
またある世界では、ナノハはその場の人間を皆殺し──つまりは守護者の役割で、召喚されたが
ナノハに召喚されたエミヤが、ナノハを足取りし、その世界の住民が『滅び』を回避させてみせた。
──勿論、全てが上手く行ったわけではない。
守護者として、その場の人間を皆殺しにしたい事もあれば、『滅び』に二人とも敗北した世界もある。
(タカマチナノハは異界の英霊故に、世界からのバックアップは受けられないため、このようなこともあり得る。)
もちろん、余計な事をして、滅びを誘発させてしまったことも……
だが、それでも彼女等は、立ち止まりはしなかったという。
──騎士王が追い付いて以来、召喚出来なくなったエミヤだが、最近、その蒼の騎士と共に助太刀に来るとか。
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Weapon
『シェイプシフター・エクセリオン』
量産型デバイス『シェイプシフター(以下SS)』の砲撃仕様カスタムタイプ。非人格型。
自在に姿を変えるナノマシン群(槍)と、それを魔導的に制御し魔法を発動する本体(鉄甲)で構成されている。
SSとは、ナノマシンを組み替えることによって自在に形を変えられる超可変型のデバイス。
つまり、ナノマシンさえ用意しておけば、後は形を剣なり槍なりにすることが出来るため、
大量生産と個人の好みや用途にあった形状へ、その場で変形することが出来ることを両立させた優秀なデバイスだった。
(弱点としては、その自由度の高さ故に、既存のアームドデバイスより脆く、ナノマシンの劣化、磨耗が早い事が上げられる。)
──が、いかに優秀とはいえ、さすがに規格外の砲撃が出来るようには設計されておらずナノハのSSは初任務の際に破損。
修理した後は、再び破損させる様な間抜けはしなかったものの、砲撃は精々四割の出力発射が関の山であった。
それを聞いた聖王は即座にナノハのデバイスを改造するように命令。──どれだけ贔屓してるんだ聖王。
やがて完成した新たなSSにレイジングハート(以下RH)にあやかって、エクセリオンの名前を着けた。
基本の槍、通常戦闘用の砲槍、大出力用の砲、全力全開用のRHモードなどがある。
その他、実弾発射用、狙撃用、次元跳躍砲撃用等。戦闘用以外にも、用途に応じた多種多様なモードを取り揃えている。
(例えば聖王時代には、左手に鉄甲付きのグローブとして装備していた。)
ちなみに内臓データや身体機能維持の魔法の自動詠唱機能のため、
そして、ナノマシン補充用の生成プラント内臓のため、同型のSSに比べ、本体部分が二倍ほど大きい。
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『RH・SS』
ナノハのSS・エクセリオンを、破損したRHの修復の為、融合させたもの。
RH主体のため、超変形は出来ないが、ナノハとの相性は、もはや以心伝心などというレベルではない。
(──書いてある内容が、頭に入ってこない。)
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『オッドアイ』
ナノハの右目に入っている義眼型デバイス。ユニゾンデバイス技術の応用で、神経と繋がっており、起動時には翡翠色に染まる。
見たものの解析、記録、透視、ロックオン。エリアサーチの情報の確認。暗視、赤外線、サーモグラフィなど、非常に多機能。
ランサーの槍に辛うじて対応出来ていたり、見えないセイバーの剣に反応していたのは、この眼のおかげ。
──ただし、あくまで『視る』だけなので、体が付いていかず、後述の『腕』がないと、イマイチその能力を活かせない。
そしてなんと言っても、聖王にとっては数々の機能は「おまけ」に過ぎず、瞳を翡翠色にするのが目的だったらしい。
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『右腕』or『カイザー』
名前は違えど同じ義手型の非人格型ユニゾンデバイスで、聖王ナノハの命綱でもある。
違いは内部データとレリックの有無。『右腕』は髪が栗色に瞳が翡翠に染まり、『カイザー』は髪が金に瞳が紅玉へ染まる。
内臓データの違いというのは、聖王家に関係するデータのことで、話し方もその一つ。
ユニゾンレベル1から、普通に話そうとしても、デバイス側で勝手に口調を変えられてしまう。
意識すればレジストも出来るが、融合率が七割を越えると意味がなくなる。というのも、ユニゾンが進めば進むほど
マスターとデバイスの線引きが曖昧になってしまい、デバイスを『自分の一部』と感じてしまうためだ。
容姿や思考の変化にはユニゾン係数によって段階があり例えば『カイザー』ならば──
~5%:巡航モード。
神経融合だけにユニゾンを止めているため、髪や瞳の変化は、ほぼなし。
口調の変化もなく、自由に動かせはするが、右腕は別の物と感じている。
25%~:ユニゾン第一段階。(ユニゾンレベル1)
瞳が紅玉へ染まり髪が金色掛かる。また、偉そうな口調に変換される。
例「まだまだだよ」→「ぬるいな、まるで稚技だ」
なお、ナノハの右目はデバイスなのユニゾンによって変色することはない。
50%~:ユニゾン第二段階。(ユニゾンレベル2)
髪が完全に金色へと染まり、俗に言う『聖王モード』になる。
口調は誰彼かまわず偉そうではなくなり、多少柔らかくなる。
例「確かにあなたは強いよ……でもね!」→「王よ、確かに貴方は私などより遥かに強い……ですが」
また、右腕が作り物だと忘れそうになっている。
80%:ここまでが、ナノハとして、ぎりぎり自分を保てる範囲。
脳にまでユニゾンが及び始めているため、口調のレジストが意味を成さなくなる。
魔法を使おうと『思う』ただそれだけで、魔法が使えるようになる。
これは、デバイスとしての機能を、自分の身体機能の一種と誤認しているためであり、『空想具現化』とは、全くの別物。
100%:完全融合形態。
『完全融合』でデバイスが『非人格型』故に、思考まで機械的になってしまう。
生前、初めて完全融合した『五年目』では──
「物理干渉設定の方が攻撃が通し易く、さらに捕虜として捕らえ、医療品や食料を消費するより殺したほうがよい」
──と思考し、物理干渉設定で戦闘。さらに「葬儀代も惜しい」と、砲撃で死体を消し飛ばす。
などと、正気の彼女ならば、たとえ殺されようともしない行為──敵部隊を皆殺しにしてしまう。
この出来事以来、完全融合は『第五次聖杯戦争後のループ世界から抜け出す手助け』などの様なこと以外は、使うことは禁じている。
ただし、RHがカイザーを制御しているならば、たとえ完全融合でも、彼女の意に反する様な行為はRHがさせはしないであろう。
ちなみに歴代の聖王家に嫁いだ者が『カイザー』の様なユニゾンデバイスを着けるのは、そう珍しいものではなく、
聖王統一戦争時代では、聖王ですら知識や礼節を学習する時間を惜しむために、公の場ではユニゾンデバイスを着けて取り繕っていた。
──さらに余談だが、カイザーの言語変換機能を弄ると、とても愉快な口調になるので、隙を見て弄ってみるのも面白いだろう。
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『オプションビット』
ナノハの戦術の要となる遠隔操作型多目的小型魔導端末。
全部で12基あり。
通常は三基、ユニゾン第一段階で六基、第二段階からは九基。
さらに形態に関わらず、ブラスターモードで強制的に三基追加される。
これは、魔力放出量を増加させないと、ナノハ自身の身体が保たないためだ。
同時使用数が増えた理由は『You Know(ユーノウ)』の開発の中、ナノハ自身もビットの練度が上がったためと推測される──。
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バッ!
「うわっ!?」
「えっ?」
読んでいた本をいきなり取り上げられ、大声をあげるアギトといきなり現れた女性に驚くツヴァイ。
「……まったく、二人とも、まだまだ精神鍛練が足りないよ?」
「──はー、おどかさないでくださいよ、ナノハ…さん」
「だから、無理して敬語で話さなくていいのに」
「聖王様を呼び捨てなんて出来ませんよ」
「それに、いきなり目の前に現れたら普通驚きますって」
……そう、目の前にあった姿は、次元の海に行ったはずの『タカマチナノハ』だった。
「大体、なんでナノハさんがここに居るんですか?」
「連絡したのはそっちでしょ?慌ててとんぼ返りして戻ってきたんだよ。……へぇー、ブラスターまで補完してるんだ」
などと言いながら、本をパラパラとめくる。
「えぇ、でも書いてある内容が頭に入ってきませんよ。それ」
アギトが不満げに洩らすと、ナノハは手を止めて──
「ん?入ってくるよ?」なんて返してきた。
「……えっ?」
「調べ屋の報告書、まだ全部読んでないんでしょ。
あれをある程度読まないと、こっちの内容が頭に入ってこないような細工がしてあるんだよね、コレ」
「……おい、バッテンチビ?」
「あ、ははは……すいません。忘れてました……」
ジト目で睨むアギトに、笑って誤魔化すツヴァイ。
「まったく……はい」
そう言ってナノハが懐から取り出したのは、一つの記憶媒体。
「調べ屋の報告書。早く読んじゃってね?」
「はぁ……分かりました」
釈然としないながら記録媒体を受け取るアギト。
「うん、──じゃあね」
「──は?」
「あれ……?」
気が付くと、ナノハの姿はまた消えていた。
──管理局を後にするタカマチナノハ。と、入り口を出た瞬間、一人の女性とすれ違った。
その女性は栗色の髪をサイドポニーに結い、白い法衣の上に、更に白い外套を羽織っている。
───まずい
女性とすれ違い、数歩歩いて──
「──そこのタカマチナノハ、ちょっとまった。」
呼び止められてしまった。
「管理局に何の用?『アマネ』くん」
外から入って来た女性──タカマチナノハが振り向きながら言ってくる。
───誤算だった。まさか『本物』がこんなに早く帰ってくるとは。……仕方がない。
『偽装』の演術を解除。微量の電磁気を帯びた旋風を撒き散らしながら──『僕』は振り向く。
「早かったね、ナノハちゃん」
振り向き終わる頃には、僕の姿は、『タカマチナノハ』から『調べ屋』アマネに戻っていた。
──そう。さっきまでアギトやツヴァイと一緒だったのが僕、調べ屋の偽装した姿だったのだ。
「リインから連絡があってね、とんぼ返りして戻ってきたの。……で、そっちはなんでわたしの姿で管理局から出てきたの?」
「無限書庫に調べ物と、貸していた本をちょっと返してもらいにね。あの格好だとほとんどフリーパスだから」
コンコンッ!っと、そのままツヴァイの部屋から持ってきた本を指の節で軽く叩きつつ説明する僕。
ナノハはため息をつきながら「まぁ、いいけどね」なんて返してくる。
せっかく会えたので久しぶりに、昔話でもしたいところなのだが……残念ながら、僕も彼女もやることがある。
「じゃあ、僕は行くから頑張ってね」
「そっちは頑張りすぎて死なないでね。……もう数少ない友達がいなくなるのは……寂しいから」
手を上げることで返事をし、僕達は反対方向へと歩きだす。
───さぁ、調べ屋の報告書の続きといこうか。
現在調査中なのは以下の五つ。
『固有結界タイガー道場』
冬木の町に人知れず展開されている固有結界。この一連の報告書を制作する際
協力してもらった平行世界を管理している魔法使いによって、その存在が確認された。
その魔法使い曰く『平行世界の壁が紙一重になっていて、情報の共有が起こっている』との事。現在調査中。
『英霊フジムラタイガ』
固有結界を展開した張本人。詳細不明。現在調査中。
『妖精(フェアリィ)リンティ』
その卓越した腕前と可憐な容姿から『時管(時空管理局)の妖精』と呼ばれていたことが発覚。興味が湧いたので少し調べてみる。
現在調査中。
『元・夜天の魔導書の管理人格。固体名リインフォース』
リインフォースは最初から夜天の魔導書の管理人格として創られたわけではない可能性が出てきた。現在調査中。
『レイジングハート』
高町なのはを古代ベルカに跳ばし、また消えるはずのリインフォースが生きていたのも、このデバイスが原因のようだ。現在調査中。
最終更新:2009年05月04日 20:26