251 名前: ◆UNNCnfZIx6[saga] 投稿日:2014/03/17(月) 22:31:13.92 ID:cAY1eo6Fo
【実況席】
裕子「白熱した副将戦が終了致しました」
裕子「トップはまたも変わらず須賀らぶです。中堅戦で削らましたが、20900点を稼ぎ171300点としました」
裕子「2位は最下位から一気に返り咲いた千里山。船久保選手が+36700点を稼ぎ、一位の須賀らぶとは65400点差です」
裕子「3位は2位から転落した姫松。愛宕絹恵選手が削られ、2位の千里山とは29600点差です」
裕子「4位は阿知賀。鷺森灼選手が大きく削られてしまい、一気に離されてしまいました」
裕子「それでは戒能プロ、この副将戦の解説をお願いします」
良子「オーケー。では1位の須賀らぶの対木もこ選手から」
良子「彼女は2回振込みが有りましたが、和了りは跳満チートイ跳満満貫とかなりの高火力でした」
良子「中堅戦で縮められたリードをまた引き離しましたし、結果はグッドだと思います」
裕子「それでは2位の千里山の船久保浩子選手はいかがでしたでしょうか?」
良子「彼女の場合はデータに裏打ちされた緻密的な麻雀だけでなく、相手を引っ掛けるテクニックも見せ付けました」
良子「36700点を稼ぎ出した事も含め、パーフェクトな結果でしたね」
253 名前: ◆UNNCnfZIx6[saga] 投稿日:2014/03/17(月) 22:50:37.46 ID:cAY1eo6Fo
良子「3位になってしまった姫松の愛宕絹恵選手ですが、実力そのものは悪く有りませんでした」
良子「しかし、やはり相手の方が一枚上手でしたね」
裕子「手元の資料によると、千里山の船久保選手とは従姉妹同士らしいのですがその辺りも関係有ったのでしょうか?」
良子「手の内を知られていると言うのは有ったかもしれませんが、それはお互いでしょう」
裕子「なるほど……」
良子「でも流石従姉妹ですね。洋榎選手よりも二人の方が姉妹に見えました」
裕子「確かに似てましたね」
良子「まぁ私とハルと違って有る部分は決定的に違いますけど」
裕子「え?」
良子「……ソーリー。失言でした」
裕子「は、はぁ……」
裕子「では4位の阿知賀の鷺森選手ですが、かなり厳しい結果になりましたが……」
良子「そうですね……。彼女は実力のある選手なのですが、聴牌すら出来ない局がかなり有りましたね」
良子「更に聴牌した局でも待ちが裏目に出てしまい、放銃を繰り返してしまいました」
良子「どんな実力の有る選手でも時にこのような事態が起こりうるのが、麻雀のフィアーな所でしょう」
裕子「なるほど……。ありがとうございました」
裕子「それではCMを挟んで、大将戦の選手を解説して頂きます」
258 名前: ◆UNNCnfZIx6[saga] 投稿日:2014/03/17(月) 23:03:37.66 ID:cAY1eo6Fo
【チーム阿知賀】
灼「……」グッ
灼「私……なんで……頑張ったのに――」ポロポロ
晴絵「……やっぱりここに居たか」
灼「!」
灼「ハルちゃん……」
灼「私……私!!」ダッ
晴絵「待ちな、灼!」グッ
灼「でも!!」
晴絵「皆に会い難いのは分かるけど、逃げちゃ駄目だ」
晴絵「……今逃げたら私と同じになってしまう」
晴絵「アンタにはそうなって欲しくないんだよ」
灼「……ハルちゃん」
259 名前: ◆UNNCnfZIx6[saga] 投稿日:2014/03/17(月) 23:17:32.84 ID:cAY1eo6Fo
玄「そうだよ、灼ちゃん」
憧「なかなか帰ってこないから心配したんだから」
穏乃「大丈夫ですか?」
宥「灼ちゃん……」
灼「みんな……。私、また同じ事を……」ポロポロ
灼「ハルちゃんの――みんなの頑張り、全部無駄にしちゃった……」
灼「私、みんなに何て謝れば良いの?ううん、謝っても許されないと思――」ギュッ
穏乃「……良いんですよ灼さん」
灼「……穏乃?」
穏乃「誰も灼さんを責めたりなんかしません。だって一番傷付いてるのが灼さんだって分かってますから」
穏乃「それに灼さんが今まで一生懸命、頑張ってきた事知ってます」
灼「でも勝たなきゃ意味が無――」
穏乃「そんな事は有りません!」
穏乃「確かに勝つ事は大事ですけど、それだけが全てじゃないはずです!」
穏乃「この大会の為に皆で喜んだ事、悲しんだ事、楽しんだ事、その全てが重要なんですから」
穏乃「だから泣かないで下さい。そしてお願いですから、自分を責めないで下さい」
灼「穏乃……」
266 名前: ◆UNNCnfZIx6[saga] 投稿日:2014/03/17(月) 23:34:38.85 ID:cAY1eo6Fo
憧「そうそう。しずにしては良い事言うわね」
憧「……アンタ本当にしず?」
穏乃「ひどっ!?人がすっごい真剣なのに!」
宥「でも穏乃ちゃんの言うとおりだよ?私達が経験してきた事、全部があったかい思い出なんだから」
玄「それに同じくらい失点した私を灼ちゃんは責めなかったよね?ありがとう」
灼「宥さん、玄……」
晴絵「なぁ灼、アンタにはこんなに良い仲間が居るんだ。それを忘れちゃいけない」
晴絵「……確かにアンタが失点した事は事実だし、1位との差が大きく開いたのも事実だ」
晴絵「でもその事実はアンタだけのものじゃない、チーム皆のものだ」
晴絵「だから最後まで皆で一緒に観戦しよう、な?」
灼「……うん」
271 名前: ◆UNNCnfZIx6[saga] 投稿日:2014/03/17(月) 23:44:02.20 ID:cAY1eo6Fo
アナウンス『まもなく決勝トーナメントDブロック大将戦が始まります』
アナウンス『選手の方は対局ルームへお集まり下さい』
穏乃「ようし!私の出番だー!!」
憧「あ、待ったしず!」
穏乃「何だよ。早く行かないと……」
憧「その前にちょっとこっち来なさい」グイッ
穏乃「え?何?ちょっ、憧、待って――」
【数分後】
憧「……うむ」
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穏乃「うぅ……何だかふわふわする」
278 名前: ◆UNNCnfZIx6[saga] 投稿日:2014/03/17(月) 23:52:00.79 ID:cAY1eo6Fo
穏乃「なんで制服着なきゃいけないのさー」ブーブー
憧「千里山の江口セーラ見た?あの人普段、学ランとかなんだけど試合ではちゃんと制服着てたでしょ?」
穏乃「確かに……」
憧「だからアンタもちゃんと制服来なさいって事」
穏乃「はーい」
穏乃「でも憧」
憧「何?」
穏乃「私のジャージじゃ短くない?」
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憧「だ、大丈夫よ!……多分」
283 名前: ◆UNNCnfZIx6[saga] 投稿日:2014/03/18(火) 00:06:18.38 ID:idopzi3Xo
憧「と、とにかくアンタはそれで頑張ってきなさい!」
穏乃「りょーかい!」
玄「穏乃ちゃん……」ギュッ
玄「迷惑かもしれないけど、少しでも力になれたら良いなって」
穏乃「玄さん……」
宥「私も」ギュッ
宥「頑張って。穏乃ちゃん」
穏乃「はい!」
灼「穏乃……」
穏乃「灼さん……」
灼「今はただ、頑張ってほしいとだけしか私には言えない……」ギュッ
穏乃「任せてください!」
憧「しず」
憧「ま、私から言う事は何もないわ。いつも通りやんなさい」ヒラヒラ
穏乃「……ありがと」
晴絵「しず、アンタの全てをぶつけてきな!」
___
_ >: : ̄: : : : : : : : ̄: ー.、
/: / : : /: : : : : : : : : : : : : : :\
/: : :´\ : /: : : : : :/: : : : : :∧: : : : :\
/: : : /: : : : 7: : : : /:/: : : : /:/ V: : :ヽ: :ヽ
/: : : /: \: : i : ! : :ハハ:\/ハ! V: : :}} : : ヽ
/: : : : : {:ヽ: : ヽ:!: ハ:/r‐r示ミ` { __レ‐:j: : : :ハ
/: : : : : : :、: : : : : :V: :V ん/ハ zzレイ: : : : :ハ}
. /: : : : : : : :∧: /⌒V:./ 弋/ソ ん:i 〉レ: :ノ: :ハ
/: : : : : : : : : :∧ヽ l: :! ヽヽ 辷/ ハレ レ
/: : : : : : : : : : :/ \ヽ.!: l `ヽヽ': |
/:/: : : : : : : : :// ヽ:!: ! { ̄ ァ /: !
/:/: : : : : : : : :_:/:/ rハ: { _ / ィj: :j
/:/: : : : : : : :/ ヽ` ーく ヽ:{ - _ < l :/
´ /: : : : : /: :/ i ヽ '\ ∧_ 〃
. : : :_: /: : / } \ / 〉{く} ‐、 ノ
 ̄ /: : / ノ r‐ヽo Y∧〉 ハ
. /: : : / // !: . : V/:⌒:┐ / ,′
∠ ―へ // レ: .┬く . : / / ′
\ ヽ 〃 く: . : . 小: . Y }' イ
┬ 、 ー-V \:/oハ: . :> ! │
/ >‐┘ j , }
/ / 、 o! ノ―'j
/ / ヽ / ∠ィ ̄
/ / 、 / / }
穏乃「はい!!」
338 名前: ◆UNNCnfZIx6[saga] 投稿日:2014/03/18(火) 23:47:41.53 ID:idopzi3Xo
【チーム千里山】
浩子「ただいまです」
雅枝「おかえりさんさんさんころり~♪」
セーラ「お帰りー」
浩子「あれ?おば――監督。来てはったんですか?」
雅枝「他の所見て、ここが最後や」
雅枝「それにしても、よう頑張ったな」
浩子「差は全然縮められませんでしたけどね」
セーラ「すまんな。俺がもっと頑張っとったら違ったんやろうけど……」
浩子「それは言いっこなしですわ。どんな事が起こるのか分からへんのが麻雀ですし」
浩子「でも洋榎ちゃんは活躍してはりましたよ」
雅枝「……分かっとったけど敵にしたらえげつないなぁ、あの子はホンマ」
セーラ「でも自慢の娘なんでしょ?」
雅枝「アホいえ」
雅枝「まぁ……あの子にしてはそこそこやったんとちゃうか」
浩子(照れ隠しですね)
セーラ(照れ隠しやな)
347 名前: ◆UNNCnfZIx6[saga] 投稿日:2014/03/19(水) 00:07:31.27 ID:kKNmaukwo
浩子「それで清水谷先輩は……」
セーラ「ああ竜華なら泉が引き剥がしに成功して、直接向かってるはずや」
セーラ「んで泉はそのまま怜ん所や」
浩子「ええんですか?江口先輩は行かんでも」
セーラ「ええって。泉が側におるやったら大丈夫やろうし」
浩子「それならええんですけど……」
浩子「せやけど、どうなりますかね?大将戦」
浩子「正直姫松はデータが有りますけど、阿知賀と須賀らぶは監督から渡されたデータのみでよう分かりませんし」
浩子「と言うか渡された牌譜は、役満役満ツモ役満役満でまったく役に立たへんし」
浩子「……ホンマなんですか、これ?」
雅枝「なんや、浩子は私を疑うんか?」
浩子「疑ってはいませんけど、これ見て信じろっちゅう方が無理ですわ」
雅枝「まーせやろなー。ウチでも絹恵と二人で見たのに洋榎が全然信じへんかったし」
雅枝「……でも事実なんや」ハァ
浩子「……まぁどちらにしても、自分の目で見られるんやから本当かどうか分かりますけど」
雅枝「驚いて腰抜かさんといてや?私は介抱できへんで?」
浩子「大丈夫です」
浩子(……もし、おばちゃんの言う事が本当なら――)
浩子(――この試合、とんでもない事になるかもしれへん)
351 名前: ◆UNNCnfZIx6[saga] 投稿日:2014/03/19(水) 00:24:42.18 ID:kKNmaukwo
【チーム姫松】
恭子「お帰り絹ちゃん」
漫「お帰りなさい」
郁乃「お帰りやで~」
由子「お帰りなさいなのよー」
洋榎「……」
絹恵「すみません……3位に転落した上差を広げらてしまいました」
恭子「大きなミスは無かったし、結果は仕方あらへんよ」
漫「元はといえば私が先鋒で失点したせいやし……」
由子「そんな事言うたら私が一番……」
郁乃「と、とにかく終わってしまった事は仕方あらへんって~」アセアセ
郁乃「な?洋榎ちゃん」
絹恵「ごめん……お姉ちゃん」
洋榎「……絹。うちからは頑張ったなとかようやったとかは言われへん」
絹恵「……」
洋榎「でも――」
洋榎「――ご苦労さん」
絹恵「お姉ちゃん……」ウルッ
356 名前: ◆UNNCnfZIx6[saga] 投稿日:2014/03/19(水) 00:47:29.17 ID:kKNmaukwo
洋榎「ま、そう言う訳やから後は全部大将の恭子に任そうや」
洋榎「……正直、ここから大逆転一位で勝てるなんてジャン○みたいな展開になるなんてだーれも思てへん」
洋榎「でも確率はゼロ%って訳やないやろ?恭子」
恭子「当然や。負ける思うて対局するもんはいーひんよ?」
恭子「……相手が格上やろうと、一年生やろうと、素人同然やろうとやることは同じやし」
恭子「凡人には凡人のやり方が有るって事を見せるつもりです」
洋榎「ちゅう訳や。ここまで来たんや、後は皆で恭子を応援するで!」
由子「おー!」
郁乃「ふぁいとや~」
漫「はい!」
絹恵「頑張ってください」
恭子「ありがとう。やるだけやってくるわ」
洋榎「恭子」
恭子「……洋榎」
洋榎「期待しとるで――“大将”さん」
恭子「……うん」
洋榎「負けたら代行に改造してもらうからな!」
郁乃「え!してええの?」
恭子「駄目です!ってか洋榎もそれはアカンって!」
洋榎「あはは……。ま、頑張ってきーや!」
恭子「はぁ……行って来ます」
洋榎(……ただ気になるんやなぁ)
洋榎(オカンと絹が合宿から帰ってきた直後に言っとった、“須賀っちに気つけろ”って言葉が)
洋榎(確かに前にやったとき、強いとは思ったけどそんな気つけるほどやなかったし……)
洋榎(……もし本当やったら、この大将戦。大荒れになるかもしれへんな)
360 名前: ◆UNNCnfZIx6[saga] 投稿日:2014/03/19(水) 01:01:07.88 ID:kKNmaukwo
【チーム須賀らぶ】
もこ「……我、戦場より帰還せり」
憩「お帰りですーぅ♪」
いちご「もこちゃん、よう頑張ったなぁ」
数絵「……ありがとう。対木さん」
絃「お帰りなさい」
京太郎「お帰り。やっぱすげーなもこは」
もこ「……これぐらい我が力《フォース》にかかれば容易い事///」
いちご「あ、照れとる照れとる」
もこ「……でもメガネ妖怪には負けた」
京太郎「メガネ妖怪?」
京太郎「……ああ船久保さんか」
京太郎「ってメガネは分かるが、なんで妖怪?」
もこ「……時々妖怪みたいな顔してた」
京太郎「そんな馬鹿な。別に普通だったけど」
もこ「間違いない。アレは確かに電脳の海に潜む妖怪」
366 名前: ◆UNNCnfZIx6[saga] 投稿日:2014/03/19(水) 01:22:54.89 ID:kKNmaukwo
京太郎「よく分からんが、人の事を妖怪呼ばわりは駄目だぞ?」
もこ「……京太郎が言うなら」
京太郎「ま、とにかく。いよいよ俺の出番って訳だ!」
憩「大丈夫京ちん?体調は悪ない?」
いちご「対局ルームへの行き方は分かっとる?」
数絵「ハンカチは持った?」
もこ「……闇の力は十分か?」
絃「えっと……一人で行けますか?」
京太郎「俺は子供じゃねー!!」
憩「ふふふ。分かってますよーぅ」
いちご「緊張してへんかなーと思ったんじゃが……」
数絵「どうやら杞憂だったみたいね」
もこ「……」コクコク
絃「えっと……そう言う事みたいです」
京太郎「はぁ……」
京太郎「ま、ありがとう。少しほぐれたよ」
368 名前: ◆UNNCnfZIx6[saga] 投稿日:2014/03/19(水) 01:51:32.03 ID:kKNmaukwo
京太郎「……正直言うと結構緊張してたんだよ」
京太郎「だって公式戦デビューが決勝トーナメントだぜ?緊張するなって方が無理だろ」
憩「ま、せやねー」
いちご「このまま京ちゃん出んまま終わるかと、ちょっと思っとったけん」
数絵「……良かったのか悪かったか」
もこ「……でもいつかは通る道」
絃「そうですね。それに京太郎さんならきっと大丈夫でしょうし」
京太郎「そうでしょうか?」
京太郎「まぁ、みんなのおかげでリードは十分有るし余程の事が無い限りは大丈夫だとは思うけど」
憩「油断したら駄目ですよーぅ」
いちご「そうやね。何が起こるか分からんのが麻雀やし」
京太郎「分かってますって。皆の為にも頑張ってくるからさ!」
憩「頑張るのはええけど、一番は麻雀を楽しむ事ですよーぅ♪」
いちご「そうじゃよ?勝っても負けてもそれが一番大切じゃ」
数絵「……そうね。京は大丈夫だと思うけど、私みたいな事にならない為にも」
もこ「……汝に闇の祝福を」
絃「頑張ってきてください。お帰りをお待ちしてます」
京太郎「……ありがとう皆」
京太郎「それじゃ――」
/ , / / / / | | :. . :.
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京太郎「――行って来ます!!」
最終更新:2014年08月10日 11:40