NHKオンデマンド(エヌ・エイチ・ケイ・オンデマンド)は、日本放送協会(NHK)が提供するビデオ・オン・デマンド(VOD)サービスの愛称である。2008年12月1日からサービス提供が開始された。「Template:lang」の頭文字をとって NOD と表記されることもある。
NHKで放送された番組の一部を、高速インターネット回線に接続されたパソコンやテレビで、いつでも視聴できるサービスである。利用者は利用料金(NHKの受信料とは別立てである。詳しくは利用料金を参照されたい)を支払うことにより、希望する番組をいつでも視聴できる。
パソコンで視聴する場合、動画配信に Template:lang 形式(著作権保護つき)を採用している関係で、Template:lang 以降のオペレーティングシステムを搭載したパソコン、かつ、インターネットブラウザとして、Template:lang と、Template:lang のインストールが必須であったが、2010年4月1日正午(NHKの2010年度編成番組スタート日である3月29日ではない)以降は Template:lang をアドオンなどで搭載したインターネットブラウザがあれば、Template:lang によってオペレーティングシステムを問わずに利用できるようになった。また、インターネットには、ブロードバンド回線で接続する必要がある。ただし、ISPや回線事業者は問わない。
テレビで視聴する場合、「アクトビラ」「Template:langオンデマンド」「ひかりTV」のいずれかのサービスを契約することにより利用できるようになる。(詳しくは配信形態を参照)この場合も、各テレビサービス指定のインターネット・ブロードバンド回線およびISPへの接続が条件となる。
配信される番組は、ニュース・ドラマ・ドキュメンタリー・歌番組・教養番組・趣味実用系番組など多岐にわたる。(詳しくはコンテンツ1本の料金と番組の例を参照)
現在のところ、日本国外からサービスを受けることができない。
NHK「オンデマンド室」が担当部署である。提供に必要な設備等は、渋谷放送センターにある。 NHK、NHKオンデマンドの現況や運用室を公開。PC会員は約1.1万Impress BB Watchより。
2010年3月の日向英実放送総局長の定期会見によれば、2010年2月時点のパソコン向けサービスの会員数は約38万2千人、同年2月のビデオビューは約47万7千にのぼるNHKオンデマンド 2月の動向 - NHK放送総局長会見資料(PDF) 2010年3月24日。2009年のパソコン向けとテレビ向け双方のサービスを合わせた事業収入は約2億1千万円(2008年度にかかる第一四半期で約5千万円、2009年度の11月末までの売り上げが約1億6千万円)であるNHK番組配信伸び悩み 値下げや期間延長も検討 - 47NEWS 2009年12月24日。なお加入者数や視聴実績は、毎月行われるNHK放送総局長定期会見の資料などで開示される場合がある。
2012年1月に、単月売上が初めて1億円を突破した。
テレビ番組の視聴形態が多様になり、また「通信と放送の融合」の動きが加速する中、在京の民放テレビ局は2005年の「第2日本テレビ」(日本テレビ放送網運営)を皮切りに、インターネットによる配信を主体とした、「ビデオ・オン・デマンド事業」を次々と開始していった。
NHK と Template:lang は、2005年度中に放送衛星を使うサーバ型放送を開始する予定であった「Template:lang・NHK、『蓄積型放送』来年度にも開始」日本経済新聞 2004年6月5日が、周波数の割り当てが受けられる見込みが低くなったため両社ともにブロードバンド回線を利用したビデオ・オン・デマンドサービスに転換することとなった{{Cite web |author= 吉野次郎(日経ニューメディア編集部) |date= 2006-05-25 |url= http://itpro.nikkeibp.co.jp/article/NEWS/20060525/239096/ |title=Template:langがブロードバンドで2007年度にサーバー型放送,BS放送では断念 |work=Template:lang |publisher= 株式会社日経BP社 |accessdate= 2009-07-10 }}。しかしNHKは特殊法人であることや、放送法による規制もあって、こうしたビデオ・オン・デマンド事業を「やりたくてもできなかった」RBB TODAY CATVショー2008 Vol.3 徐々に明らかになる「NHKオンデマンド」 NHKオンデマンド室・所洋一の発言より 2008年7月6日閲覧状況にあった。
しかし2007年12月の放送法改正に伴い、「営利目的としない」ことと「受信料とは別会計で賄う」ことを条件に、NHKでもこうしたサービスを行えるようになった。
このことから、NHKはオンデマンド事業を行う準備を進め、2008年12月から事業を開始することを決めた。
NHKの公式発表によると、オンデマンド会計は会員数の伸び悩みなどから、赤字の状態が続いていた。このため、配信対象番組の放送後などに、頻繁に30秒スポット広告をし、サービス利用者の拡大を図っていた。当該広告のナレーションには広報番組『土スタ』レギュラーのビビる大木を起用した。
さらに2009年7月からは、配信対象となる番組(ニュース以外)については放送終了時に、「この番組はNHKオンデマンドで配信します」あるいは「この番組はNHKオンデマンドでもご覧になれます」というテロップ表示もなされている(運行装置テロップからの表示、番組で使用されるテロップでの表示、VTR編集時に挿入される表示など番組により表示パターンが異なる。地域番組の関係で遅れ放送となる番組では配信対象番組であっても表示されない場合がある)。海外向けテレビ番組配信のNHKワールド・プレミアムでもこのテロップが表示されることもあるが、先述の通り日本以外の国・地域ではサービスを受けることができない(日本国内でNHKワールド・プレミアムのノンスクランブル放送を受信している場合はこのテロップが表示されている番組であればサービスは利用可能)。パソコン用番組表では、放送終了後の「過去の番組」のページで、対象番組にNHKオンデマンドのNODマークを付している(ただし、実際は個別の事情でその回だけ配信されていない番組や地域番組の差し替え配信終了後に遅れ放送される番組、本放送から数カ月を経た再放送のため配信が終了している番組などにもマークがついている場合がある。逆に、単発番組や通常は配信しない番組を臨時に配信する場合など、実際は配信されているのにマークがついていないこともある)。NHK番組たまごの番組は配信されることが多いがテロップ表示も番組表内のマークも通常つかない。
以下の2つのサービスが実施されている。詳細な配信番組は2008年9月に発表された配信予定番組のラインナップについて NHKオンデマンドBLOG。
著作権および放送権の関係で、一部の番組は、該当部分に別の画像を被せることによってその映像を映らないようにして音声のみを配信したり、映像と音声もすべて削除したりしている。例えば、オリンピックなどのスポーツの試合映像は該当部分のみ削除して配信されている。配信対象番組であっても番組によっては該当部分の一部削除により配信時間が短縮される回や放送されない回がある。
画面右上に「NOD(上段)NHK(下段)」と書かれたウォーターマークが表示されている。
NHKで放送したテレビ番組を、7 - 14日間その番組を配信するもの。配信される番組は、ニュース番組とそれ以外の番組に分かれる。
NHKオンライン(NHK公式ホームページ)で提供されているニュース映像サービス(無料)がニュース項目単位の映像なのに対し、NHKオンデマンドでは、番組単位で閲覧できるのが最大の特徴である。「ニュースウオッチ9」でのキャスターコメントも原則ノーカットで提供されるほか、オープニング・エンディングも原則ノーカットであり、「ニュースウオッチ9」のエンディングにおける「お別れの映像」も見ることができる。また、主要な場面展開およびニュース項目ごとにキャプションが付加されており、興味のある項目だけを視聴することも可能である。
NHKアーカイブス施設に保存されている番組の中から、大河ドラマや連続テレビ小説、「NHKスペシャル」など反響の大きかった番組を配信する。開始当初は1000本をラインナップし、その後週20本・年1000本をめどに追加されている。
『NHKオンデマンド』は「通信」の扱いとなり「放送」とは別に、配信に対して許諾をとらなければならない。出演者への出演料が配信ごとにかかることや事業の設備投資が膨大になることから、「受信料」とは別に『NHKオンデマンド』を利用するための料金が必要となっている。『NHKオンデマンド』を利用しない人に対して公平を期すために、オンデマンド事業は受信料収入からは支出されない。ただし、番組制作費は受信料で賄われオンデマンド視聴料には含まれない。 放送法第三十九条により、本来の放送事業と会計を明確に区分して運営することが義務付けられている。
料金の支払い方法は、直接配信ではクレジットカードによる決済、ならびにYahoo!ウォレットによる口座引き落とし、OCNペイオン、NET CASHによる決済が利用できる。外部の配信事業者からの利用ではそれぞれの決済方法に従う。ただしNET CASHは月間見放題の支払いに使用することはできない。
「見逃し番組」「特選ライブラリー」ともに基本は1本315円であるNHKオンデマンドの利用料金について NHK経営情報。ただし、番組によりこれより低廉な価格設定となっている。
また一部の「特選ライブラリー」で配信されている番組(連続ドラマの初回、連続テレビ小説の第1週、NHKスペシャルのシリーズもの初回など)は、視聴・購入促進のために無料で視聴可能になっている場合もある。
番組内容 | 単価(税込) |
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ドラマ、ドキュメンタリー、歌番組 など | 315円 |
30分以内の番組、教養番組、30分以内の番組、趣味実用系番組 など | 210円 |
10分以内の番組 など | 105円 |
名前 | 公開期間 |
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見逃し番組 | 放送終了後から4週間 |
特選ライブラリー | 無期限 |
\ | ドラマ、ドキュメンタリー、歌番組 など | 30分以内の番組、教養番組、30分以内の番組、趣味実用系番組 など | 10分以内の番組 など |
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見逃し番組 | |||
特選ライブラリー |
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NHK受信料は、放送法によりテレビ受像施設(テレビ受像機能のあるパソコン、ワンセグ受信機能のある携帯電話・AV機器を含む)が設置されて、受像可能な状態に設定されている場合は、支払い義務が発生するTemplate:Cite web。NHKオンデマンドの料金は、これとはまったく別のものであり、衛星契約の有無・受信料の支払いにかかわらず、サービス利用には別途支払いが必要であるTemplate:Cite web。
ストリーミング型とダウンロード型の2種類で配信されている。「見逃し番組」はストリーミング型のみ、「特選ライブラリー」は両方で配信されている。いずれもWindows Media Video形式である。
NHKが直接配信するものとは別に、GyaOやYahoo!動画(現在はGyaO!に統合)、BIGLOBEストリームなどの外部の配信事業者を通じても番組が配信されることになっている。
アクトビラの「アクトビラ ビデオ・フル」、ジュピターテレコム(J:COM)の「J:COMオンデマンド」、NTTぷららの「ひかりTV」を通じて配信される。いずれもハイビジョン画質で提供されている。2012年よりもっとテレビでも配信が出来るようになった。
2010年4月1日正午より、パソコン向けサイトで以下の点が改変・開始されたNHKオンデマンド2月の動向 - NHK放送総局長会見資料(PDF) 2010年3月24日。
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