合成地名(ごうせいちめい)とは、地名を命名法・由来などをもとに分類した地名種類の一種である。複数の地域を総称する新たな地名が必要になった際、既存の地名を組み合わせて作られたもの。
合成地名には、それぞれの地名の一部を取って繋ぎ合わせたもの(例:<b>大</b>内+寒<b>川</b>=<b>大川</b>)と、地名をそのまま繋ぎ合わせる連称によるもの(連称地名、例:山陽+小野田=山陽小野田)がある。
連称地名は、短い地名でよく使われる手法である。また、駅名を名づける際に時折みられる(例:池尻+大橋=池尻大橋)。なお、大和郡山や河内長野など、同名の地域と区別するために広域地名と狭域地名を連称するものは、これに含まない。
2つの同規模の自治体が合併する際に合成地名が使われる事が多い。また、ちばらきなど、正式な地名でない通称にも合成地名が使われる事がある。
表語文字である漢字を使用している言語においては、複数の地名から漢字を取って組み合わせた場合にも違和感の少ない単語になりやすいため、日本国内に限らず古くからこの方法が用いられてきた(たとえば1951年に中国の大連市と旅順市が合併した際には旅大市を名乗っている)。
合成地名はその字面だけを見て、誤って解釈してしまうことが多い。たとえば東京都大田区の大田は大きな田という意味ではなく、「大森区」と「蒲田区」が合併してできた名称である。地名研究の際は、その地名がいつから使われるようになったかなど、その土地の歴史を充分吟味する必要がある。
但し、旧来の地名とは縁もゆかりも無い地名(関連項目にある方角地名・瑞祥地名)に比べれば、歴史的経緯を多少なりとも反映している合成地名は、新地名としての妥協の産物として「まだまし」との意見が根強い。
合成地名の一覧
合成地名の一覧は、世界各地にある合成地名の一覧である。なお、日本の合成地名については日本の合成地名一覧を参照。