無名の丘。
普通の人間が好き好んで行くような所ではない。
しかし俺はそこに行かなければならない。
メディスンに会うために。

この体が毒されている事はとっくに分っている。
鈴蘭畑に行くだけで気分が高揚し、
メディスンの傍にいるだけで気持ち良くなり、
キスなんかをされた日には快楽で気を失う。
それがどれほど異常で危ないかも。

だが、俺は行くのをやめる気なんて微塵もない。
俺はもうメディスンの作り出す快楽にはまってしまっている。
もう抜け出せないし、抜け出そうとも思わない。

間違っている、狂っている、おかしい。
そんな事を言われたのも一度や二度ではない。
このままではすべてを失うことになるだろう。
それだけではない。
もしかするとメディスンによって妖怪にされるかもしれない。
でも、それでもいいと思ってしまう自分がいる。

そう、すべてはメディスンと一緒に居る為に……

「あら、○○来てくれたの。
それじゃあ今日もいっぱい一緒に遊びましょう」

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最終更新:2011年07月10日 05:35