最近、幻想郷に似つかわしくない巨大な電波塔が出現した。

里人も重鎮である妖怪など達も大層驚いていたが、少し前に幻想入りした外来人の青年である〇〇もそれを見て驚いていた。

そして、何となく幻想郷に来て使わなくなった携帯を〇〇が生来持っていた気さくな性格で知り合いになった河童と竜宮の使いに頼み込みバッテリーを復活させて、いざ電源を入れると電波のマークが所謂「バリ3」状態になり、これにも驚き同時に喜びもあった。

しかし、そんな興奮もすぐに冷めて恐怖が降り懸かった。

【~~♪】

携帯の電子音が鳴りメールが届いたのを知らせる。
しかし、それは誰からのメールかはわからない。
ただ、内容が「おはよう。」から「お休み。」までの間、一日に300通ほど届くのだから。

食事をしようとすると「いただきますは言った?」や「そんなのばかりじゃあ栄養偏るよ?」
仕事中には「仕事に集中している姿がカッコイイ。」などが届く。
怖くなり電源を切ろうにも切れなく、壊そうにも壊れない。

〇〇「誰だか知らないが勘弁してくれ…やめてくれ…。」


〇〇がそう考えている同時刻、各所では。

はたて「今日も〇〇にたくさんメールが送れた。あの鉄塔はホントに有り難いわ。」


輝夜「〇〇も恥ずかしがらずに早く返事くれないかしら?」


紫「〇〇へのメールにハートの絵文字の使い過ぎかしら?」

早苗「『お休みなさい。』で送信っと。押す時は押して引く時は引く、これがモテメール術ですよね〇〇さん?」

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最終更新:2011年11月11日 22:43