山で遭難して幻想郷にうっかり迷い込んで早一ヶ月。
運良く妖怪に食われずに人里へ辿り着いたはいいものの、肝心の巫女は空飛ぶ大きな船を追い掛けてから帰ってきてないという。
仕方なしに巫女が帰って来るまで幻想郷に滞在することに。
最初は生活レベルの違いに戸惑うばかりだったが、特に大きな問題はなかった。
しかし最近は、何かがおかしい。
醤油が欲しいなぁ、と思ったらいつの間にかに目の前に置かれていた。
仕事の合間にお茶を飲みたいなぁ、と思ったらいつの間にかに目の前に置かれていた。
風呂をわかさなきゃ、って思った次の瞬間には熱々のお風呂が。
春画、所謂エロ本を買ったら次の日にはズタズタに引き裂かれてゴミ箱へ。
人里の茶屋で一服しながらウンウンと唸っていると、何かお困りかと声を掛けられたら。
一服中の銀髪メイドさんだった。幻想郷に迷い込んだ時に人里まで送り届けてくれた人だ。
話を聞いてくれたメイドさんは、それなら私が住み込みであなたを警護しましょう、と。
館の仕事はいいのですか、と聞けば何も問題はありません。とのこと。
いやしかし若い男女が同じ屋根の下というのはあまり良くないのでは、と思ったのだがアレよコレよと言う前に押し切られてしまった。
こうして、俺と咲夜さんの同棲生活が始まった。
最終更新:2011年11月15日 20:54