「ところで、○○、何で今日はあの魔理沙と話し込んでいたのかな?」

「な…どうでもいいだろ」

「よくない。私の時計では23分52秒も話していた。あの盗っ人、今度は人の彼氏まで手をつけるつもりかしら」

「アリス、誤解だって。魔理沙とはそんな話はしていない」

「あなたは魔理沙を知らないからそう言えるのよ。少し興味を持ったらどんな事をしてでも持って行くわ。人に断りもせずにね」

「○○は騙されているのよ。あの女の言うことは信じちゃダメ。ニコニコしている裏でどんな事を企んでいるか」

「ああ、かわいそうに私の大切な○○。魔理沙に騙されているなんて。大丈夫私があの女の事なんて忘れさせてあげる」

「もう私のことしか考えなくていいから。何 も か も 忘 れ て ね ?」

 アリスは一方的にそのような事を言い続ける。しかし目がやばい。なんと言うか…廃人とか、そんな人の目だ

「ア、アリス何を言って……」

「そうだ、○○を私の人形にしちゃいましょう。私の事しか考えられない様に、私としか話せないように、私だけを愛するように」

「……ひ、ひぃぃぃぃぃぃ!!」

 俺は走った。今のアリスはまともじゃない。本気で人形にされかねない。

「あら、どこ行くの? 鬼ごっこ? いいわ、すぐ捕まえてあげる」

 とはいっても、所詮アリスとは能力が違う。ただの人間に逃げ切れるはずがなかった。

「ウフフ、つーかまえた!」

「放せ!」

 必死に抵抗するが、容易に抑え込まれてしまう

「さぁ、私の家へ行きましょうか」



_______________




「アレ、オレハ?」

「おはよう○○。よく眠れた?」

「アア、オハヨウアリス」

「嬉しい! そうだ、○○に色目を使っていた魔理沙は、殺しておいたわ。森の最も奥に始末したから安心してね」

 アレ、ナニカタイセツナコトヲワスレテイルヨウナ……
 ナンダッケ?オモイダセナイ……

「もう、また考え事しているの?いつもそればかり。○○の悪い癖よ」

「ゴメンネ、アリス。デモ……」

「私たちは昔からここに住んでいたでしょ。あの悪い魔法使いが私にひどいことしたのよ。○○のおかげで助かったのだから」

 ソウダッケ?

「ひどい! ○○は私が嘘をついているというの!」

「チ、チガウヨアリス。アリスハダイスキダヨ」

「本当に?」

「ホントウダヨ」

 チュ。

「も、もう…○○はずるいんだから…」

「これからもよろしくね…○○」

___________________

 アリスの日記
 ●●月△△日

 どうやら、まだ人間だった頃の記憶があるみたい。
 完全に記憶は消したはずなのに。でも、逆に考えると、まだまだ私は○○をいじれるということ。そのうち、
 ○○の心さえも私の虜にしてあげる。今は……その時の事を楽しみにしていよう。私は、○○無しでは生きられないのだから。
 それに人間を辞めて、人形となったことで私さえも驚くほど強くなった。
 もしかしたら、力関係が逆転して私が嫁に貰われてしまうかも……それも楽しみだ。

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最終更新:2011年03月04日 01:03