魔理沙/13スレ/599-600
「おーい○○!」
頭上から声を掛けられる。
「なんだ、
魔理沙か。」
「なんだとは失礼な奴だなぁ。」と言いつつ○○の隣に降りてくる。「おっ、このトマト食べ頃じゃないか?」
「どうぞお納め下さい、食べ盛りの魔理沙さん。」
「むぅ~そんなこと言うならあっちのトウモロコシも一本持っていってやる。」頬を膨らませトウモロコシを一本とトマト一個を持って飛び去っていく。
「太っても知らないぞ~」と言う○○の叫びが彼女に届いたのかは分からないがもう一人の来客者には届いたようだ。
「魔理沙相手とはいえ女性に言う言葉ではないわね。」
「
アリス、来てたのか。」
「ええ、精が出るわね○○、お菓子持ってきたんだけどお茶にしない?」
「もう少しできりがいいから家で待っててくれないか?」
「わかったわ。」
そう言うとアリスは○○の家に向かって行った。
アリスがお茶の用意を整え終えた頃、○○は帰って来た。
「待たせたなアリス。」
「調度お茶の準備が終わったところよ、紅茶はストレートでいいわよね?」
「ありがとう、クッキーもらうな。」アリスのお手製クッキーを食べる
「相変わらずアリスのお菓子は絶品だな!」
「あら、ありがとう。ところで菜園用人形の調子はどうかしら。」
「うん、大体の維持管理は出来ているけど安定した生産量や品質を求めるには……」
……
…
「あら、もうこんな時間、そろそろ帰らないと。」
「もし良かったら夕飯食べて行かないか?アリスほど料理上手じゃないけど。」
「野菜の素材の活かし方はあなたには劣るわよ、じゃあご馳走になろうかしら。」
同時刻魔理沙宅
「えへへ、○○の作ったトウモロコシどうやって食べようかなぁ、やっぱりシンプルに焼きトウモロコシだな!料理は火力だぜ。」
数日後
「おーい、○○」
「なんだ、魔理沙か」
「その「なんだ」って言うの止めないか?地味に傷付くぜ。」
「ごめんごめん、今日は飛んでないんだな。」
「人里の上で飛んだら下からゴニョゴニョ…って私に何を言わせるんだ!○○こそ畑をほっぽって何やってたんだ?」
「夏祭りの打ち合わせをみんなとしてたんだよ。」
「夏祭り…そっか夏祭りか……なっなぁ○○、夏祭り一緒に回ってやっても…いいぜ?」
「う~ん、そうだな、じゃあ一緒に回るか。」
「そっそうか、そうだよな!どうせ○○に一緒に回る相手なんかいないもんな!この魔理沙様が一緒に回ってあげるんだ、感謝しろよ○○、じゃあまたな。」そういうと魔理沙は全速力で去って行った。
「やった、やったぜ!○○と夏祭りだ!あっ浴衣の準備しなくちゃな。」
夏祭り当日
「○○!」
「おっ?おおおぅ」
「待ったか?」
「いや、そんなに、それより浴衣似合うじゃないか、へぇー、かわいいもんだな、へぇー。」
「そっそんなにじろじろ見るな!バカ!」
「いやいや、すまんすまん。」
「ほらっ、行くぞ。」
その後二人は屋台を見て回った、
「○○、広場で人形劇をやるみたいだぜ、早く行って前の方を取ろう。」そういうと○○の手を握り走りだす。
「待て待て魔理沙、急に走るなって。」
止まってしまったらこの手は離れてしまうだろう、だからこのままずっと走っていたいと思う魔理沙であった。
「着いたぜ、一番乗りとはいかなかったな。」
「まぁ、前の方だしいいじゃないか。」
「皆様、お集まり頂きありがとうございます、今夜は外の童話であるシンデレラを演じたいと思います、皆様最後までお楽しみ下さい。」
パチパチパチパチ
……
…
「めでたしめでたし。」
パチパチパチパチ
「ガラスの靴かぁ、いいなぁ。」
「魔理沙も乙女なんだな。」
「きっ聞いてたのか!おっ乙女で悪かったな!バカ○○!」
「ごめんごめん、ほらアリスの周りの人だかりが捌けたから感想でも言いに行こう。」と言うと後片付けをしているアリスの元へ向かう。
「まっ待て○○。」それを追う魔理沙
「相変わらず素晴らしい劇だったよ、アリス。」
「来てくれてたの、ありがとう○○。」
「○○はアリスと知り合いだったのか?」追い付いた魔理沙が言う。
「あら、魔理沙も一緒だったのね。」
「ああ、一緒に夏祭りに行こうって誘われてね。」
「さっ誘ったんじゃなくて、誘ってやったんだ!ってそうじゃなくて二人は知り合いなのか?」
「知り合いも何も恋人同士よ、私達。」
時が止まった。
「…………えっ?うっ嘘だろ?」
「おいおい、そんな中途半端な嘘なんか付かないって、」
「……………っく、」
「あっおい!魔理沙!」
人里を全速力で抜けた後も飛ぶことを忘れ魔法の森を歩き続ける。
「はっ、ははっ、手をつないだくらいで舞い上がって、アリスは手をつなぐ以上のことをしてるって言うのに…バカ…みたいじゃないか……私、」
……
…
数ヶ月後
「じゃあ行ってくるよ。」
「買い物くらいやっぱり私が。」
「アリスはもう一人の体じゃないんだから。」そう言い○○はアリスを抱き締める
「気を付けてね。」
「ああ、行ってきます。」
「○○…」
家を出て数分歩いた所で頭上から声を掛けられる
「魔理沙!ここ数ヶ月どこに…ってどうしてそんなにやつれているんだ?」
「ああ、新しい魔法を作っていたんだ。」
「新しい魔法って、そんなやつれるまで…」没頭するなんてだめだろと言おうとする○○の前に魔理沙が降りてきた。
「○○……愛してる。」魔理沙がそうつぶやくと○○の意識は無くなった。
「愛しの…○○、…せめて…あの世では……私と…一緒に…なって……く………れ。」
感想
最終更新:2019年02月09日 19:26