永遠のプロメテウス


是非曲直庁
楽園の最高裁判官こと 四季映姫・ヤマ・ザマドゥの自室
映姫は、光を落した室内にまばゆい白い裸体を晒していた。
その腕の中に白い卵のような球体を抱きしめて・・・・


あなたは覚えていますか?私を愛していると言ってくれたことを 

本当は嬉しかった。今すぐにも全てを捨てて貴方の物になりたかった

でも・・・・できなかった。全て捨てられるほど私は若くもない 

今でも思い出します・・・悲しみを覆い隠しながらも笑って別れた貴方の姿を 

そして・・・長い年月が過ぎ貴方が豊穣の神の姉と人間のままで番になったと聞きました 

貴方はわかりますか?心底惚れた人間が他の牝と番になったと聞いた私の心情を! 

貴方はわかりますか?最後の審判の時に貴方と他の牝がまぐわっている姿を見せ続けられる苦痛を!

だから・・・・死んだあとの貴方の魂を私が好きにしてもいいですよね?

下賤な牝共は貴方の包装のみを愛する

誰も貴方の魂の真の美しさを知らない

心配をしないでいいですよ?ちゃんと後で輪廻の輪に乗せてあげます

そして・・・・すぐに死んで私に奉仕しなさい

それがあなたのできる善行です


腕の中の球体が蠢く
真に愛する者の腕の中にいることへの安らぎか、それとも輪廻の輪という監獄へつながれ永遠の責め苦を味わせられることについての恐怖か。
目も鼻も口すらない霊魂は答えることはない

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最終更新:2012年07月08日 12:54