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とかを書いてる人です。今回は小ネタ的な作品です。
苗字のキャラがその子の旦那です。
東方見聞録
ある日の幻想郷。ここには多くのヤンデレ少女達とその旦那がいる。
その旦那の一人である博麗は、暇で仕方がなかった。
嫁である霊夢は、軽い妖怪退治のせいで出払っている。
普段から比較的フリーダムであるが、嫁が話の相手をしたりしてくれるので、存外居心地は悪くない。
しかし、こういう風だとやることがなくなる。
そういう訳で、散歩に出掛けることにした。
博麗は嫁の力を借りて空を自力で飛べたりするので、交通の便が徒歩しかない幻想郷において最も楽な移動手段を持っていることに等しい。
博麗はとりあえず人里に向かってみる。結婚する前はここの寺子屋で算術を教えていた。
人里に着地して辺りを見渡してみると、
幽々子と十にも満たない子供が寄り添って歩いている。
驚くことなかれ、これでも名字が同じ、つまり夫婦なのだ。
吸血鬼の妹の旦那もあれぐらいの歳だが、歳の差結婚でいうならこちらのが意外だ。
「よお、西行寺のお坊ちゃん。元気にしてるか」
西行寺が博麗になついているのは、大好きな数学を教えてくれるからなのだが、この子はあまりにも天才すぎるので博麗ですらかなわないと思っている。
紆余曲折あって結婚したらしいが、修羅場を挙げると切りがないらしいのだ。
そんなことがあったらしいと思いながら、博麗は幽々子の豊満な胸を見ながら、自分の嫁がこんなだったらな、といらない妄想をし始める。
その後、軽い会釈程度の会話を済ませ散策を続ける。
適当に歩いていると、
魔理沙が現れた。
「よお、博麗の。こんなとこ一人でぶらついてたら霊夢が心配するぜ」
気にすんな、と適当に受け流してると、犬がやって来た。
「あら、貴方たち、こんなとこで立ち話かしら」
悪魔の犬だが。こんな時間にご苦労なことだ。
適度に会話し、またまた散策を続ける。
日も幾ばくか傾いて来た頃、久しぶりに霧雨に会う。今日は魔理沙は隣にはいないのは、あれをやりたいからだろう。
「やあ、博麗。良かったら一戦やろう」
博麗は、嫁がスペルカードを使っているのを見て、男限定のお遊びをスペルカード風にしたものを考案した。
女が華麗さなら、男は力ずくであるのが相場である。
則ち、殴り合い蹴り合い打ち合いを格闘ゲームっぽくしたのだ。
颯爽と闘いが始まった。
お互いに近接戦を繰り広げる。どちらも素早く、人間離れしている。
どちらも全く攻撃を食らっていない。まあ、一発入ったら、そこからコンボの要領でなし崩しで決まってしまうからなのだが。
埒が明かぬと見て、霧雨は勝負に出る。
「愛する妻の力を借りるぞ」
妻の十八番であるマスタースパークを力一杯放つ霧雨。
「微塵に砕けろ!!」
博麗は、禍々しい殺戮の炎、お家芸のジェノサイドブレイバーを放つ。
「ふん、大見得切っといて一撃か」
全身全霊を以て放たれたジェノサイドブレイバーは、マスタースパークを完全に打ち消し、霧雨に直撃したのだ。
今日は人里にこれといった被害が無いので、普段よりはましそうだ。
というより、男らしくお遊びレベルの格闘で決着を付けるのが本来の目的だったこの遊びで、単純に一撃ぶっぱなして終わってしまうのも如何な物だろうか。
最も、博麗曰く、腰は充分に鍛えられるが、その他の部位が鈍るのがやってられないらしいからこの遊びを提案したらしいのだが。
「う、魔理沙…ごめんよ…」
霧雨は一方的に博麗をライバル視しているが、博麗からしたら知ったこっちゃない。
博麗にとっては、多少は良い運動になったらしくそのまま帰ることにした。
夜空に星が出て来た頃、吸血鬼の旦那が散歩してたり、不老の薬師の旦那がふらついてたりするのを無視し帰路につく。
「ただいま」
帰ってくると、霊夢は待ってましたとばかりに博麗に抱きつき、熱い接吻を長時間楽しむ。
後は普段通り、飯と風呂を済ませ夫婦の仲を確かめあう。
これが幻想郷の日常である。
あとがき
今回はネタとパロディが多目で、ついでに次回から書きそうな〇〇の導入的なものをちょくちょく入れました。
それではお目汚し失礼しました。
最終更新:2012年07月17日 00:37