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無意識の行動というものは、他人から言われないと気付かないものである。

例えば無意識に優しくしたり。
例えば無意識に手を繋いだり。
例えば無意識に意識したり。


最近八百屋の娘さんとこんな会話をした。

「ねえ○○。最近彼女できた?」
「えっ?」
「ほら、いつも一緒にいる女の子。結構いい雰囲気だよね。どこまで行った?」
「そ、それってもしかしてこいしの事!?」
「へぇ、こいしちゃんか。大切にしなよ。あんたそういうの鈍そうだからね。取り返しの付かないことにならないように、ね?」
「いやこいしは別に……」
「別に?」
「何でもない……。そこの大根頂戴」
「毎度あり」


雪の日の朝、外を散歩していたらこいしを見つけた。

「何やってんの?」
「きゃんでぃ作り。飲み物を雪で凍らせるとできるんだって」
「ならまずは入れ物を用意するところからだな。垂れ流しになってんぞ」
「あちゃー。かき氷にでもしようかな」
「お腹を壊すからやめておけよ」
「……」
「家に鍋の余り物があるから」
「♪」
(まあ大根しか入ってないんだけどな。……こいしの手、意外と暖かいな)


今日、こいしに呼ばれて地霊殿に出掛けた。

「あなたが○○さんですね。こいしからよく聞いてますよ」
「どうも、初めまして」
「あまり丁寧になさらなくてもいいですよ。私はこいしと貴方の邪魔をする気はありませんし」
「えっ?」
「嘘をついても無駄ですよ。覚は心が読めるのですから。まぁこいしは例外ですけどね」
「いやそれが何か――」
「妖怪に魅入られ妖怪に魅入っているとは……相思相愛で何よりです」
「……」
「確かに好きかもしれない、だなんて。もうすこし正直な方が好感を持たれますよ」

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最終更新:2012年08月05日 14:15