なんか思いついたので書いてみた。
或る主従の日常
朝、姫を起こさないようにそーと腕を振りほどき空気のように軽い羽毛布団から抜け出す。
上質の絹で作られた純白の褌一丁の少年。
それが「今」の俺の姿。
半年前はこんなショタショタな姿はしていなかった。
ただオセロが鬼強いだけの30歳おっさんだった。
自慢じゃないが、俺は「白黒の狼」の異名をとる程の腕前だったんだぜ。
少し天狗になっていたんだろう。
俺は報いを受けた。
最初は俺が勝っていた。
だが奴はその「永遠と須臾を操る程度の能力」を大人気もなく使いまくり、俺を根負けさせた。
「おーほっほっほー 貴方は私の(性)奴隷になって私を永遠に楽しませなさい!」
目の色を変えられ、自慢だった天然の赤毛は漆黒の髪に変えられ、終いには永遠に髭の生えないショタ蓬莱人へと改造された。
奴の従者である、八意永琳は終始はぁはぁしていたが・・・・
汗と蜜に汚れた身体を拭く。
奴は何時も寝るときは褌一丁にひん剥いた俺を抱き枕のように抱きしめて眠る。
おかげで朝起きるときはこの様な状態になっている。
本当は朝風呂に入って身を清めたいのだが、奴はそれを許さない。
「そんなことをしたら私の匂いが消えて、男に飢えた発情兎や白髪BBAに●●が汚されるじゃない!」
おまえは犬か!
朝食を食べ着替えると、一緒に迷いの竹林へ行く。
何時もの「日課」。
とりあえずかなり離れた場所に避難する。
「●●さん、こんにちは」
「藤原○○さんこんにちは」
彼はニート姫の「日課」の相手 藤原妹紅の夫の藤原○○だ。
ニート姫と彼の妻が本気の「じゃれあい」をしていても俺も○○も憎しみ合うことはない。
まぁどちらも死ぬことが無いからということもあるが。
「今日は冷やし玉露と羊羹を準備してきたんで一息つきませんか?」
「ああ、毎回すみませんね。弁当を作ってきたんで●●さんお昼を一緒にどうですか」
「ええ頂きます」
そうして穏やかに昼が過ぎていく。
「そろそろ行くか」
「ええ」
人間とは到底思えないまでにバラバラになった肉塊を藤原○○は黒いゴミ袋と火鋏使ってを拾い集める。
「いたいた」
俺は元が男とも女ともつかないほどに焼かれた、姫の黒焼きをリアカーに乗せる。
吐き気はない。
そんなもんは流れ弾で身体の半分を吹き飛ばされたときに一緒に吹きとんだ。
「じゃあまたあした」
「ああ」
軽かったリアカーが、徐々に重くなっていく。
ニート姫が再生を始めているのだ。
永遠亭への長い道のり。
彼女を置き去りにして逃げ出そうと思ったことは何度もある。
だができなかった。
傲慢で人や妖怪すら見下す姫君
俺も以前はそう思っていた。
彼女は一番の従者である、八意永琳にすら本心を見せない。
だが、ベットの中での彼女は見た目相応の感情をもった「少女」だ。
俺は高々30年生きただけのひよっ子だ。
彼女達がどのような辛酸を舐めたか、俺は知らない。
だが、彼女が俺を多少邪な方法だが選んだことは事実だ。
(性)奴隷ではあるが、彼女は俺を愛している。
なら、俺も彼女と一緒に永遠を歩もう。
時間ならたっぷりあるのだから・・・・
最終更新:2012年08月05日 15:49