神霊廟で地味ポジな嫁のネタを書いてみた
聖人の条件
人里には様々な勢力が進出している。
タダ同然の価格で効果の高い薬を販売する永遠亭
利子も取らずに金を貸し、返済の目途が立たなくても返済方法を一緒になって考えてくれる命蓮寺
しかし、これらから弾かれた者達もいる。
我らは仙界より出て、人里で彼らを救済する。
「具合はどうだ○○?」
「ええ、大分落ち付いています屠自古様」
彼は○○。
外の世界でも治すことが不可能な病を生まれながらに背負った少年。
最初は永遠亭の薬師が彼を治療していたが、根本的な解決するには心臓をそっくりそのまま変えなければならないと知り手を引いた。
彼が死ぬのは自然の摂理だというのだ。
我々が彼を引き取ったのは、永遠亭ですら匙を投げた○○を生かし続けることで「聖人」神子様への信仰を確たるものにするためだ。
「さあ前を脱いで・・・」
「はい・・・」
○○は白い着物を捲り色素の薄い肌を露わにする。
私はその滑らかな肌に腕を置き、○○の「中」へ侵入する。
「うっ!」
「痛いか○○?」
「屠自古様の手が僕の心臓を触って少しビクッとして・・・・」
「そうか・・・痛いならちゃんと言うんだぞ?治療をはじめるからな」
掌から○○の心臓へ、痛みを感じない程度の電流を流す。
微細な電流は彼の脈を整え、正常な血流にする。
我らでも彼を直すことはできない。
だが「治ったように見せかける」ことはできる。
「ありがとうございます」
「礼は私ではなく神子様へ言うことだ」
「それでも、屠自古様がいなければ僕は・・・」
憂いを秘めた○○の横顔。
知らず知らずに顔が紅潮する。
「ではまた来週」
「はい。よろしくお願いします」
仙界にある私の寝所
浅ましい欲のまま、私は自らを慰める。
人として生まれ落ち、そして亡霊となった。
人としての性欲はあるにはあったが、大概は自慰で済ませている。
言い寄る男は居たが、子を為すつもりはなかった。
「○○・・・・」
私は彼の名を呼ぶ。
我々の打算のために、生かされ苦しみを与えられ続ける少年。
彼は恋を味わったことはあるのだろうか?
花咲く園で歌を詠んだことはあるのか?
私以外の人物に好意を抱いたことはあるのか?
決して治せない、ただ先細りするだけの○○。
いや・・・・方法はある。
「あの仙人モドキか!」
外来人長屋
○○は宛がわれた一室で眠りに就こうとしていた。
生まれて以来、眠るのが怖かった。
朝目が覚めないかもしれない。
でも屠自古様に出会って、明日が来ることを楽しみにすることができた。
「○○入るぞ」
「屠自古様?」
○○が戸を開いた瞬間、白い影が彼を押し倒した。
「屠自古様一体!!」
「いつもの治療だよ」
帯をほどかれ、後ろ手に縛られる。
ぐちゃぐちゃと獣が肉を貪るような音が部屋に響く。
儀式のため張り形で処女を失った
屠自古ではあるが、実際に雄と交わるのは今回が初めてだった。
何度も気をやりそうになるが、激しく彼を求め続ける。
端正だった○○の顔立ちは涙と涎に汚れ、下品なアヘ顔を晒していた。
屠自古が○○の胸に耳を当てる。
弱り切った心臓は痙攣しながらも激しく動いていた。
「そろそろね・・・・」
「おねがひぃ!ひぃんじゃうぅぅぅぅ」
「心配しなくてもいい。ちゃんと考えているからな」
「ひぃんぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃいぃ」
「さあお逝きなさい!」
断末魔の叫びをあげて○○はその生を終えた。
屠自古に白い沸騰する飛沫を流し込みながら・・・・
物言わぬ○○に跨りながら屠自古は意識を集中させ、自らの霊力を探る。
○○の魂は彼女の胎内に宿っていた。
切っ掛けは神霊廟へやってきた「半霊」の少女。
彼女が言うには、自分は幽霊と人間のハーフとのこと。
私は亡霊。
条件は満たしている。
後は房術で彼の霊力と魂を抜き出し、胎内に宿らせるだけでいい。
「ねぇ○○は聖人の条件って知ってる?それは奇跡を起こすこと。私もこれで聖人の仲間入りですね・・・」
自らのお腹を撫でる屠自古は聖母のような笑顔と、娼婦のような淫欲に満ちた目をしていた。
最終更新:2012年08月05日 16:07