人でなしの恋


街中で笑いあう少女たち

無垢な少年達

きっと彼らの肉は柔らかいに違いない

ああ食べたいな


俺には物心つく頃から人を食べたいという願望があった
なぜ?と問われてもそれは答えられない
ただ漠然と肉が食べたい、滴る血を飲み干したいという漠然とした思いだけ
しかし今までそれを実行したことはない
自分が「人でなし」であることを隠すため、酒を飲まず目立たないように生活してきた
しかし、それでも抑えきれないこともある
そんな時は人の髪を食べる
理髪師を生業としているのもそのためだ
だが、所詮は対処療法だ
暗い闇を持つ人間は闇に引かれる

暗い、暗い森
俺は掲示板で知り合った少女と共に樹海を歩いていた
俺は彼女の望む方法で彼女を「解放」し、俺は彼女の抜け殻を食す
彼女が選んだのはヘリウムガスによる「解放」
俺が高濃度のヘリウムガスを準備している時だ
急に森が「変わった」
森の闇が濃くなったように感じる
俺が少女に場所を変えるように言おうとした時だ
黒い闇が彼女を包みこんだ

意識を占めるのは、獲物を奪われた獣の意思
目の前で俺が食べるハズだった肉が闇に喰われる
少女の顔に浮かぶのは恐怖でも驚愕でもなく、安らいだ表情だけだ
食事は数分で終わった
闇が晴れると、そこには満月のような金髪の黒いワンピースの少女が立っていた
口元に血を滴らせながら
彼女は笑いながら俺に近づく
俺は断じてペドフェリアではない
ただ、彼女の唇についた血が余りにも甘く見えたからだ
俺は・・・彼女の唇を舐めた


少女は俺の行動に驚いたのだろう
目は驚愕に見開かれていたが、やがて蟲惑的な色を浮かべた
「あなたは食べていい人類?それとも・・・あなたは食べたい人?」
俺は頷く
少女は俺の唇に舌を挿し入れ、中を蹂躙する
そして芳しい血の匂いのする何かを流し入れた
「残らず食べちゃったからそれくらいしかないけど、我慢してね」
俺は何を求めていたのかを知った

それ以来、俺はこの森にいる
彼女のために迷い込んできた食材を連れ帰り一緒に食べるのだ
もはや私は人間ではない
犬を思わせる顔立ちと鉤爪を生やした手を持ち、常に前かがみの姿勢で跳ねるように歩く食屍鬼 グールになってしまったのだ
彼女みたいに新鮮な肉を食べたことがあるが、やはり一度死んだ肉が合うようだ
今は彼女 ルーミアと一緒に食事をすることが幸せだ


○○といっしょにたべるごはんはいつもいじょうにおいしくかんじのだ・・・ます。ぺっとの○○はわんこみたいけどかわいくてだきしめるとわふっ!といってくれます
そんな○○はだいすきです。

「家族との食事」○年×組 ルーミア

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最終更新:2012年08月05日 21:24