「あ、おはようございます、○○さん。好きです」
「おはよう、早苗さん」
「今日もいい天気ですね。愛してます」
「日差しが気持ちいいね。ちょっといい天気すぎて昼には暑くなりそうなのが困りものだけれど」
「それなら日傘を差してみるとかどうでしょう。結婚してください」
「そんな洒落たもん持ってなくてねぇ、似合わないだろうし」
「いえいえそんなことないですよ、なんなら良いお店をお教えしますよ。抱いてください」
「ふーむ、それじゃお願いしようかな」
「私も新しいのが欲しいところでしたし、一緒に行きましょう。孕ませてください」
「エスコート――は、できないから代わりに日傘をプレゼントする、でいいかな」
「え、そんな……悪いですよ。私だけを愛してください」
「日傘の似合う美人巫女を見れるってんなら安いもんだよ」
「もう○○さんったら上手なんですから……お揃いで、お願いしますね。貴方を離さない」

 その後、人里では日傘を差して仲睦まじく歩く男女の姿があった。
 彼らの姿は実に微笑ましく幸せを感じるもので、おかしな点など何一つなかった。


 なにひとつ、なかった。

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最終更新:2012年11月11日 14:39