前スレのエイプリルネタにあった電気椅子で魂をデータ化ネタを参考にした
でもこれって「ショッカー」というホラー映画のパクリだよね?


One More Time


黄昏時、黄金色に染まる中を電車が走っていた

「○○さんまた会いましたね」

ふと目線を上げるとウサギの耳を付けた少女が微笑んでいた

「ええ、鈴仙さん」

「お師匠様はお元気?」

「君にこんな仕打ちをしたあの女でも君はお師匠と呼ぶのかい?」

「・・・・少なくとも恩人ですから」

「そうか・・・」

私と少女以外に乗客はいない
そのことがどんなに救いだったか
「あの女」の所にいたときは四六時中見張られ、少しでも作法を間違えると「教育」という名の凌辱が待っていた
この地獄から抜け出すために何度も「最終的な解決方法」を取ったが・・・・

「また引き戻されたんですか」

「アイツは電子化された魂を支配しているからな・・・・どんなに救済を望んでもデバッグされる。アイツが今の姿に退屈しなければこうしてキミとも話せない」

「肉体を持っていても地獄ですか?」

「ああ。君のようにコンピューターの中の亡霊の方がどんなに良かったか」

「そうですね・・・ここには私を脅かす存在も苦しみもない安楽な世界ですから」

「うらやましいよ」

「孤独で退屈な世界ですよ」

遠くで警笛が聞こえる
目的地が近いようだ

「今度はどんな身体の予定ですか?」

「まぁ前回のような猫耳ショタは勘弁してほしいが、こればっかりはアイツの趣味だからなんともいえないな」

「私はここでずっと待っていますから」

「ああまた来る」


うっすらと目を開けるといつもの銀色の髪ではなく、艶やかな黒髪が目に入った
あの女が仕えていた・・・確か・・・蓬莱・・

「成功したのね!手術なんて初めてだったけど良かった!」

不穏な予感に突き動かされて、鏡を見る

「?!」

そこに若干若返ったあの女が居た

実験のために自分を慕う鈴仙さんを電気椅子の縛り付け魂を電子化し、成功したと見るや私を椅子に縛り付けて魂を奪った悪魔 八意永琳が・・・・

「その身体はよく馴染むでしょう?私があなたの遺伝子を変異させて私の遺伝子と掛け合わせて作った、言うなればあなたと私の子といえる身体なんだから」

「悪魔め・・・・」

バシッ

頬を叩かれる

「口に気をつけなさい・・・・私はあなたの母親なのですよ?」

口に広がる鉄の味を感じながら、今回も鈴仙に会えるまで大分時間がかかるなと○○は思った。

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最終更新:2012年11月11日 14:45