神「ねぇ○○ちゃん」
なんすか神綺さん
神「もっとフランクに呼んでもいいのよ?例えば神ちゃん!とか」
いや、尻丸出しの園児が思い浮かぶんでいやっす
神「お尻丸出し……っ!やぁん!○○ちゃんのえっち~♪でも○○ちゃんにだけならいいかも…///」
ここはウフフじゃないんでアウトっすよ神綺さん
神「え?ウフフって何の事?」
え?そいや何でそんな事言ったんだろ?ま、いっか
神「ねぇ○○ちゃん…」
ん?なんすか

抱き付いてきた
胸にスリスリしながら何か言ったるな


神「もしね、○○ちゃんに悪いメs…女が近寄ってきたら私が護ってあげるからね…何でもするわ。だから浮気しないでずっと私だけ見ていてね…」

うわーこれヤンデレってやつだなー(棒)つか浮気するの前提?ヒドっ!
そう思った俺は狂ったように笑った。
某ポルナレフの様に

神「…ッ!?(ビクゥ)な、何よ」
(ちょっと怒気を込めて)いやね、神綺さんに俺が誠〇ねの様に女だったらホイホイ(SKMDY!)するクズ野郎と思われるとは思ってなかったんでね
好きな人?っつーか神だけど、まぁ好きな女性にそう思われる自分を嘲笑っていたっす
神「ち、違うの!あ、あれはその…例えで、えっと…ごめんなさいっ!何でもするから許して!貴方がいな…いとわた…グスッ……し…ヒグッ…」

やべっ泣かすつもりで言った訳ではない
ただそういったテンプレ的考えなのは止めてほしい。もっと俺を信用してほしい。
そう思って言ったのにこれじゃ意味がねぇ

すんませんっす神綺さん。なんてのかなぁ、えーっとまぁもっと俺を信用してくれみたいな事を言いたかっただけっす
なんかうまく言えないけどそんな事が言いたかっただけ…っすうん
神「ほ、本当?浮気しない?」
女の人と喋る時はあるだろうけど浮気なんかしないし、もししたとしても俺けっこう顔にでるし、嘘つくの下手だからすぐにバレるだろうね
あと、俺、神綺さんの悲しむとこ、見たくないっす
神「ま、○○ちゃん…浮気しない?」
あぁ
神「絶対?」
絶対にしないぜ
神「よかっ…だぁ~わだっ…じ……ま゛る゛ま゛る゛ち゛ゃんに゛~き゛ら゛われ゛た゛ら゛っも゛う゛、い゛き゛て゛~、 う゛わ~~~ん!!!」
よしよし、でも鼻水はつけないでねぇ~



しばらくして神綺さんは泣き止んだ
目赤かった

神「さっき護るっていったよね?アレ、本当だからねっ!ずっと一緒でたっくさんの幸せな思い出作ってずっとずっと仲の良いふ、夫婦になるからねっ////」
ああ、だけどもうちょっと待ってくれるっすか?
大学卒業して就職しないと「それなら私の旦那様って言う立派な職があるわ///」…まぁとにかく大学卒業するまで待ってほしいっす
色々学んでそれらの事を語りたいっす
神「んもぅ(ぷくー)…大学卒業したら絶対だからね!」
ああ、わかったっす神綺さん
神「神綺さんじゃなくてもっとフランクに呼んでいいのよ?例えば神ちゃん!とか」
いや、尻丸出しの園児が浮かぶんでいやっす
神「ウフフっ」
ハハハっ


ーーこんなやりとりがいつまでも続けばいいなと思っていた。だけどそう長くは続かなかったーー


神綺さんは死んだ、
俺を庇って。

相手の不注意だった
車が横からやってきた
気付いたらもう避けられない距離だった
目を瞑った
次に衝撃がきた
だけどそれははねるというよりは突飛ばす様な感じだった
そして次にははねとばされる様な音がした



あれ?そこまで痛くねぇ?
ッ!?神綺さんっ!大丈夫っすか!!!
神「よか……た……るちゃん…無事だ…たの…ね…」
喋っちゃいかん!今救急車呼ぶからじっとしてくれ!

くそっ段々生気を失ってきてる
早く来いよっ!

神「いいの…も…う……なく…て…わかるの…」
神綺さんっ!
神「さい……にだきしめ…ゲホッ!ハァッ…ハァ……」
ああ…(ギュッ)…これでいいか神綺さん
神「(コクリ)あ……よび…すて……でおね……が…………」
神綺?神綺っ!神綺ーーーーーーーーーっ!!!!!

それから魔界で葬儀がおこなわれた、らしい
俺との関係は夢子さんしか知らせていない

俺は泣けずにいた
ほぼ俺が殺したようなモノなのに…

家族がいたおかげでちょっとずつたちなおってきた

それからしばらくして家に誰かきた
その時俺以外にだれもいなかったので俺がでた


はいはーい今出まーす(ガチャッ)
夢「こんにちは○○さん。」
夢子さんですか…何の用で?
夢「神綺様の事で話したいのですが、少しよろしいでしょうか?」
………ああ大丈夫です…入ってください…
夢「お邪魔します」

自分たちの母親を殺した様なものだからやっぱ報復するのだろうか…

夢「……これ、後で読んでください。それとこれを…」
これは……本と……人形……?

装飾が豪華な本と………神綺さんに似た人形をもらった…


夢「…魔界で誰が神綺様を殺したのか見つけ出してやるっていう動きがあったんです。私は貴方と神綺様との関係知っていたから可能性的には貴方かと思いました。」
……まぁ俺が殺した様なものですからね……
夢「………すみません、じつを言うと私、貴方の事、監視していました。ここの世界で貴方と神綺様が知り合って少ししてから監視するようになりました。もし、神綺様を利用していたなら…」
………
夢「でも違った。貴方は神綺様を愛した。神綺様に色々な事を教えた。私達じゃ出来ない事を貴方はいとも簡単にやってのけた。」
………
夢「貴方と会ってから神綺様、変わったんですよ。表情が豊かになりました。生き生きするようになりました。ノロケ話を聞かされるようになりました。「私、○○ちゃんと結婚したいっ!あ、でも夢子ちゃんには渡さないからねっ!」と言うようになりました。他にもたくさん、変わりました。」
そうか……
夢「確かに○○さん、貴方は間接的にとはいえ、私達の母を殺しました。ですが、神綺様は貴方を庇いました。どうでもいい存在だったらすぐに創れば楽なのに。この意味、解りますよね?」
………(コクリ)
夢「貴方は大切な存在だったんですよ。貴方は表面上たちなおってきたように見えますが実際にはたちなおってません。」
……何故そう思うんですか?
夢「だって話を聞いている間、たまに辛そうな顔、してますから…」
……っ!!! ……確かに辛いですね、俺が殺したようですし…
夢「いいですか、もう一度言います。貴方は神綺様にとって、大切な存在でした。多分私達よりも。」
………
夢「…じつを言うとあの時はまだ死んでませんでした。死んだのは魔界でです。」
何っ!
夢「魔力はこちらにはほとんどないですからね。この世界の車?でしたっけ?魔界ではそんな程度じゃあ身体は損傷しても直ぐに治せます。」
夢「魔界で息を吹き返しましたが、それ以上は魔法が受け付けませんでした。」
………
夢「私達は当然慌てました。こんな事は初めてですから。神綺様は私以外に人払いし、傷ついた身体を引きずるようにして歩いて本棚からその本を、最後の魔力を振り絞ってその人形を創りました。そして貴方に渡すように命じられました。「多分、○○ちゃん、私の事で苦しむと思うから…夢子ちゃん、○○ちゃんを助けてあげて…お願い……」そういった後眠りました。もう目覚めません。」
神綺さん…
夢「ですが、最期は幸せそうな寝顔でした。ですから○○さん。もう苦しまないでください」
夢子さんありがとうございます。ちょっと自分から解放された気分です。いつまでも責めていた自分から。
夢「私は神綺様のメイドですから………こんなに話してしまいましたね。それでは私は帰ります。」

背中からしか見えなかったが家から出る際、夢子さんは泣いているようだった。肩とか震えていたし

夢子s「私は泣いてません、ユキやマイは泣いてましたが 。ではお元気で」(ガチャン)


その夜、俺は渡された本を読んだ
どうやら日記のようだ
かなり昔からあるようで、最古の記録は魔界を創ろうと思い始めた頃からだった
そこから数百年ぐらい後、つまり最近まで書かれていた


「しっかし全く割合が違うなぁ~最近のやつは1日一ページ全て埋まるくらいなのに、俺に会う前は一行とか一言ぐらいしか書いてねぇなぁ」

昔のは「疲れた」とか「めんどい」とか「ご飯質素過ぎる、もっと良いの作ってよ~」とか某ツ○ッ○ー並みだった

最近のは「今日、○○ちゃんが私にヨーグルトケーキを作ってくれた。本人は「母が作ってくれたんで食べてくださいっす」って言ってたけど、実際は自分が作っていたのを私は知っている。魔法でチョチョイと見た。ん~やっぱり○○ちゃんって素敵!これは私の旦那さんに決定ね!」みたいに詳しく書かれていたり
ある時は
「好き好き好き好き好き好き好き好き好き好き好き好き好き好き好き好き好き好き好き好き好き好き好き好き好き好好き好き好き好き好き好き好き好き好き好き好き好き好き好き好き好き好き好き好き好き好き好き好き好き好き好き…」で1ページ埋まる日もあった。

「俺、かなり好かれてたんだな……すんませんっす神綺さん、俺、結婚が怖かったんす。雑誌やネットで「結婚は人生の墓場だ」とか「結婚すると女は醜くなる」とかあったんす。俺、今の神綺が好きだから、醜い神綺なんか見たくなかったんだ。臆病な俺を許してくれ………」

俺は少しの間だけ、ほんのちょっとだけ泣いた。
(カタッ)

ん?
今、人形が動いたような…
気のせいか…


~ある従者の視点~
神綺様が瀕死の身体で帰ってきた。
○○さんの所へ行くようになって少し不安になっていたが予感があたるとは…
私はすぐに医療班を呼び、治療を命じた。
あの男はそれからだ



何故だ何故効かない
魔法も薬も効かない
素材や方法その他諸々全て最良の筈だ
段々息が弱くなってきている。
最後の手段、「ラストエリクサー」も瀕死から身体をやっと動かせるだけ程度しか治せなかった

いよいよ泣き出す者が出てきた
神綺様は私以外の者を下がらせた。
神「夢子ちゃん……ハァハァ…お願いが…あるの……ゴホッ」
神綺様これ以上喋らないでくださいっ
神「いいの…もうもたない事はわかってる…それより、うぅ…これとハアッ、ハアッ……(ボンッ)」
神綺様っ!しっかり!
神「これ…は…私の…日記と…人形…これを○○ちゃんに……お願い…」
神綺様っ神綺様っ!
神「ふふっ、○○ちゃんが卒業するの楽しみだなぁ…卒業したら私、お嫁さんになって…」
神綺様!神綺様っ!神綺さまぁーーーーーーーーーーーーーーっっっっ!!!!!!!!!
神「………」
うぅっ、ヒック……グスッグス………


しばらく泣いた後、神綺様の葬儀の準備をした。

魔界には二つの感情だけしかなかった。

悲しみと怒り

それで溢れていたのである。
今は少し落ち着いたがそれでも神綺様を殺した原因を滅せよという声が強い。
かくいう私もその気持ちがあった。
目星はついてる。
私は会合を開き、私だけ行く事にした。
原因を持ち込んでくるという条件付きであの男の世界へいった。


神綺様が使ってた移動魔法は男の家を指している。
そういえば何回かあった気がする。忘れたけど。
行こうとした瞬間、ふと本と人形の事を思いした。
神綺様を殺した奴に渡すのは気がひけるが、神綺様の最期の頼みだ、渡そう
有罪か無罪か(ギルティオワノットギルティ)
まぁ、ギルティだろうけど


魔法で家の前まで一瞬で来た。
ボタンを押して呼ぶ。
開けて渡した瞬間に切り裂けばいい。
そう考えているとあの時を思い出した。

ーーこれ、○○ちゃんに渡してーー

っ!?

少し冷静になった。
本当に彼が殺したのだろうか。しかしそれ以外に目星はない。
話をしてから考えよう。
そういえば神綺様は何の呪文を唱えていたのかしら。人形を創るにしては長すぎだわ
そう思っているとドアが開いた。


結果的に言えば彼は無罪だった。真犯人である轢き逃げ犯を捕まえないと…
それと…○○さんー彼ーは神綺様の事を愛し、神綺様もそれより深く愛していたという事を改めて理解してしまった。
私としては複雑だ。母は私達より彼を愛していたから。
帰る際、ふと神綺様を思い出し、また泣きそうになった。だけど私は神綺様のメイドだ。泣かない。

さて、どうしようかと考えていると魔界からの通信がきた。

ーこちらネークロ。神綺様を殺した犯人を見付けた。場所は……だ。これから向こうへ転送する。ただちに捕獲せよっ!以上。ー

了解。


…さて、今の私なら本当に「魔人」になりそうだわ。覚悟しなさい。



翌日、

「今日は久しぶりにニュースを見るか…ん?「36歳会社員の男、行方不明」?どうでもいいけど、なんかあの車、あの時のに似ているなぁ…」
「○○!もう8時よっ!」
「やべっもうこんな時間かよっ!そんじゃあいってきやーす!」

俺は神綺の分まで生きる!寿命は無理だけど色々遊んだり、料理の練習したり、ネットやったり…とりあえず楽しい事やってあっちに行ったらずっとそんな話ばっかしよう!そんで、……結婚…しよっかな?……
あ~~恥ずい恥ずい///
とりあえず神綺も誇れる様な人生歩もうっ!よしっ!今日はちゃんと講義全部受けよう
自転車に乗って漕ごうとした。その瞬間、俺の部屋から誰かが手を振った様に見えたが、何もなかった。



~~~???~~~

私はアリスを呼びに幻想郷に行った。何かが引っ掛かる。

私は旦那様に手を振る。本当はちゅーしたかったけど、この身体じゃできない。

私はアリスの顔を見た時、パズルが解けた。もの凄い汗だ。

私は元の位置に戻った。そうしないとバレちゃうじゃない。

「力を、魔力を、あの人形に移したんだわ…」

「ふふっ、大学卒業まで楽しみだわぁ、早く○○ちゃんのお嫁さんになりたいなぁ///」




~~オハナシハコレニテシュウリョウサレド「モノガタリ」ハツヅク~~

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最終更新:2012年11月11日 17:58