「白い金髪」
幻想郷の旧地獄のまとめ役である鬼の星熊勇儀が最近、結婚した。
相手は〇〇と言う名前の外来人の青年だった。
馴れ初めは〇〇が旧地獄に酒屋の仕事で御用聞きに来た時に勇儀の一目惚れし、〇〇への苛烈で熱烈で激烈なアプローチをし晴れて〇〇が鬼になり夫婦になったらしい。
生業は酒に舌を肥えている鬼の性分を活かした酒造りを始めた。
今日は博麗神社に宴会に呼ばれているので夫婦で一緒に酒樽を持って境内へと続く階段を登っていた。
「なぁ、〇〇?」
「ん?何だい勇儀。」
「今日、一緒にお風呂入るかい?」
「え…いや…一緒に風呂は…。」
〇〇が若干、青い顔して伏し目がちにすると。
「一緒に風呂は…入…?」立ち止まり食い入る様に、瞳孔が萎縮した眼で〇〇を見ていた勇儀は酒樽から手を離す。
すると、〇〇は大人しく
「…入ります。」と、答えた。
その答えを聞いた勇儀は満足そうにまた酒樽を持ち、上機嫌でまた階段を登った。
余談だが、勇儀の親友である伊吹萃香いわく最近、勇儀が上機嫌だと鼻歌を歌うらしい。
「私の旦那は~タラリラリン~、私の旦那は~タラリラリン~♪」と。
最終更新:2012年11月12日 11:16