慧音先生の目の前で倒れたまま目を覚まさない○○をベッドに寝かせ、心配そうに見つめる慧音先生。
全く寝ずに看病していたのか、目下にうっすらとクマができていた。
慧音「○○・・・どうしてこんなことに・・・」
と、慧音たちの部屋のドアが開くと二人の妖怪が入ってきた。
一人は、赤と青の二色のみの服を着た医者「八意永琳」。
そしてもう一人は、紅い目をしたウサ耳少女「うどんげ」だ。
二人は、慧音先生のそばまで来ると○○を見つめた。彼はまだ目を覚まさない。
慧音「ごめんなさい。無理を言ってしまって・・・」
慧音が頭を下げると永琳は手を振ってこういった。
永琳「いえいえ。こちらもちょうど暇だったから・・・で?話にあったのはこの子かしら?」
慧音「ええ。紅魔館から戻ってきたときにいきなり倒れて、そのまま丸一日眠り続けているわ。」
永琳は、彼の首筋に小さな紅い痣を見つけた。
永琳「慧音先生、彼の首元を見て。」
言われて、慧音はやっと痣に気づいた。
慧音「この痣、前はなかったのに・・・まさか!」
慧音がその痣に触れようとすると・・・

ズバチィ!

慧音「痛っ!」
彼女の指は痣からの電撃にはじかれた。
永琳は、○○の顔色を見てそれから痣を見比べた。
永琳「これはきっと、上位の契約印ね。もはや呪いに近いわ。」
うどんげがその意見に疑問を覚えた。
うどんげ「でも永琳、彼の波調は正常ですけど・・・呪いなんか受けていたらそんなことにはならないのに。」
永琳「おそらく、微弱に呪いの段階をあげていっているようね。このままだと・・・」
慧音「このままだと・・・?」
永琳は、少しどもったが続けた。
永琳「呪いに彼の体が耐えられなくなり・・・死に至るわ。」
死に至る。その言葉に慧音は視界が真っ暗になった。
慧音(う・・・そ・・・死ぬ?彼が・・・○○が・・・死ぬ?)
慧音は、今までの○○との思い出を思い返す。
慧音(そんな・・・そんなのって・・・そんなのってええぇぇえぇえぇぇえぇぇ!!!!!)
永琳は、慧音の異変を感じとり、うどんげに指示を出す。
永琳「うどんげ!慧音先生を抑えて!」
うどんげが、慧音先生に覆いかぶさるが怒りが頂点に達した慧音にすぐ弾き飛ばされた。
慧音「ウガアアァァアァァァァ!!!!!!」
怒りに身を任せた慧音は、もはや敵味方の区別すらできない。まさに『獣』
慧音(○○だけが死なれてたまるかぁぁあああ!!!何もかも道連れだぁぁぁあああ!!)
慧音「八意オォォォォオオオオオ!!!教エロォォォォォオオオォォォ!!!ソノ呪イハ、誰ガヤッタァァァァアアアアアア!!」
永琳「落ち着きなさい!彼がどこに行ったかわかるなら簡単でしょう?」
慧音「マルマルガイッタトコロォ?・・・・・・・・・・・・コウマカン・・・・・コウマカンンンンンン!!!!」
完全に理性を失った慧音は壁をぶち破ると、紅魔館のほうへ飛んで行った。
永琳は空いた壁穴を見てため息をついていた。
うどんげ「ど、どうしましょう?」
不安そうに、うどんげが永琳に尋ねる。
永琳「うどんげ。あなたは○○くんをお願い。」
カバンを持ち上げるとうどんげにこういった。
永琳「私は、呪いの解除方法を探してみるわ。」

そのころの紅魔館。
紅魔館の主レミリアは、午後のティータイムに入っていた。
そして、自身の能力で運命の糸を読み始める。
レミリア「ここまでは、順調ね。後一日・・・後一日で○○は私のものになる。」
そこまで言うと、レミリアは高らかと笑う。
レミリア「アッハッハッハ!笑う○○、泣く○○、喜ぶ○○、恍惚する○○。○○のすべては私のもの。誰にも渡さない。私だけの○○。私だけに笑ってくれる○○。○○の心も体も魂もっ、すべて私が、独り占め!!アハハハハハハハハハハハハハハハハハハハ!!!!!」

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最終更新:2012年11月20日 00:26