サラリーマンの気持ちが分からない。
ここ小さな居酒屋に〇〇と××という二人の外来人が来店していた。
二人ともとても明るく誰とでも区別なく話せるので幻想郷の住人たちに気に入られていた。
ただ〇〇の方には問題があった。
〇〇「一に仕事二に仕事、三四も仕事に五も仕事、恋愛などまったくない!」
××「相変わらずだなお前…他に考えてることないのか?例えば観光とかさ」
〇〇「ないない、それやるよか仕事やってたほうがマシ」
××「それにお前は気付いてないだろうが結構もてるほうだぜ、お前はよ」
〇〇「だから何だ?」
××「オマンはもう三十路だろ?はよ誰かとホイホイ子供作って結婚しちまえ、応援してるからよ」
〇〇「で作ったらどうする?子供の養育費は、生活費は、それはどうなる?!」
××「あのなぁ…」
〇〇「仮に結婚するとしてもそれはあと10年ぐらい後だ、まだ金が貯まってないし」
××「ホント、夢ないなぁ~」
××は〇〇の仕事人間っぷりに呆れていた。
せっかくのイケメンに誰からも好かれる性格をしてるのにこの残念っぷり、これさえ無ければ
明らかに自分よりはやく結婚できるだろうに、そう××は考えながら酒を呑んでると何故か突然鳥肌がたった。
××「はぁまったく、俺の身にもなれよな…」
そうぼやく××の後ろには幻想郷の住人、いや重鎮というべき人達が立っていた。
八雲紫、八意永琳、八坂神奈子、聖白蓮、西行寺幽々子、彼女らが濁った目でこちらを見ている。
全てを準備してあげるから早くこの思いに気付いてとばかりに。
彼女らは〇〇の仕事先で出会い気に入ってしまったのだ。だが多少奥手?で××に催促するように言っているのだ。
だが〇〇のこの性格が災いし未だ催促に成功していない、した試しがない。
××は悩んでいる、このままだと彼女たちが(いろんな意味で)襲い掛かってくるのではないかと、
〇〇がそのせいで仕事人間から廃人になるのではないかと、そして・・・
××「あいつ…らに勘違いされないかどうかで酒がまずい」
〇〇「何の話だ?」
××「おめーにゃ関係ありそうで関係ない話だよ!」
二人は呑み終わったあとすぐ解散し、××は帰路についた。帰宅先は紅魔館、××の強制居住先になりかけてる所だ。
××「狂った愛に気付かないなんて幸せなこった、こちとら気付いたせいで狂いそうだぜ」
美鈴「狂いそうなんですか?!仕事のし過ぎです、早く中に!」
パチェ「××、読書はいいぞ」
レミリア「早く夕食を食べましょ?」
咲夜「もう準備はできてます、さあ中に」
フラン「私が荷物持ってあげるー!」
××「おい押すな、押すな!」
そして、明日仕事で〇〇に会えるかどうかである。
最終更新:2012年11月20日 16:18