幻想郷にあった怖いファン




俺の名前は〇〇、ここ幻想郷で小説家をやっている。とは言ってもそこまで人気は出ておらず、
収入も元々安定してない小説家だ。おまけに最近に至ってはどんどん収入が下がっている、とてもまずい。
そんな俺でもファンの一人や二人はいる、それが…
霊夢「今回もなかなかの暇つぶしになったわ、またよろしくね」
〇〇「おう、次もそこそこ面白いのを書いてやるさ」
彼女、博麗霊夢である。彼女は俺が幻想郷に来た際にお世話になった人だ。ちなみにそのお世話になった特権として
一週間に一回くらいでSSを書いて彼女に渡している、これもそこそこ面白いらしい。なぜらしいかって?
自画自賛したらまずいだろ。まあそんな訳で彼女は俺のファンである。
さて本業に戻らなければ…

そう思いまた小説を書いていたのだが大した進まない、俺はプロじゃないんだと自己暗示をかける。
進まない、進まない、進まない…
そんなこんなで次の日、気分が乗らないので適当にぶらぶらしてると里が何か騒がしいことに気付いた。
文「あやや、〇〇さんじゃないですか!」
〇〇「お、文か。何かあったのか?」
文「実はかくかくしかじかでありまして…」
どうやら文の同僚のはたてって天狗が何者かに襲われたらしい、しかもカメラを壊されていたという。
しかもその襲われたはたてはその時を思いだそうとするとまともに喋れなくなるらしい。
文「いくらライバルとはいえ心配ですね~」
〇〇「そういう文も気をつけろよ?」
文「あいつとは違いますのでご安心下さいませ!では私はさらなる取材がありますのでこれで失礼します」
〇〇「おう!」
そう言って文は飛び去っていった。文には相当な感謝をしている、俺の書いた小説を宣伝してくれたのだから。
そういった意味でも〇〇は文を心配していた。

家に戻ろうとする途中霊夢と会った。ちょうどいいのでさっきの話をしてみることにした。
〇〇「おっ、霊夢か。実は…」
霊夢「ああそれ?何か里で騒ぎになってるみたいだけど私には関係ないわ」
〇〇「いやいや、異変とまではいかなくても十分事件だろ」
霊夢「私は便利屋じゃないわよ?それに山の事件は山の方で解決するのが普通じゃない?」
確かにそうだ、下手に首を突っ込むくらいなら成行を見守ってたほうが賢明だ。だが…
霊夢「それよりさっき文と会って話してたわよね?」
〇〇「それがどうかしたか?」
霊夢「別に、ちょっと確認しただけよ」
〇〇「??」
それはどういう意図なのかよく分からなかった。

数週間後、今度は文の家が何者かに荒らされた。幸いにも文自身は怪我がないらしいが奇妙なことに、
文「〇〇さんの写した写真や新聞だけが盗まれたんですよ、どういうことでしょうかね~」
と文は言う。本当にどういうことなのか、そうなるともしかしたらヤバいやつがファンの中にいるのかもな、
そう思いつつ帰宅した。

帰宅するといつもの自宅ではないことに気が付いた、部屋が異様なまでに暗かったのだ。
明かりをつけると〇〇は腰を抜かした。異様なまでの暗さの原因は窓、壁、天井にびっしりと敷き詰められている写真
だったのだ。しかもその写真は全て〇〇が写っていた、今の〇〇から外の世界にいたときの自宅のアルバムの写真まで。
〇〇「ど、どういうことだ…」
「お帰り、〇〇」
振り向くとそこには血染めの巫女服を着た博麗霊夢が立っていた。


どう?気に入ってくれたかしら?
私、あなたの一番のファンってことを示したくてここまでやったのよ、喜んで!
ん、ああこれ?帰り血よ。まったく、ファンは一人で十分なのにあの天狗ったら〇〇に色目を使うんだもの。
ファンは私一人で十分なの、他の女に〇〇の小説を読まれたくなかった。そのためにけっこう苦労したわ~
そうそう〇〇、どうしてこんなに写真を集められたかわかる?
引きこもりの天狗だったかしら?あいつからちょっと借りてきたのよ、抵抗するからちょちょいとシバいたら
あんなことになっちゃったけどまあ結果オーライね、まあ永琳あたりがなんとかしてくれるでしょ。
えっ、盗んだ?人聞き悪いわね、魔理沙みたく私と〇〇が死ぬまで借りたのよ、勘違いしないでよね。

ふぅ、〇〇、私は貴方の一番のファンでありたかった。でももうそれだけじゃ満足できなくなったのよ、だから…

私をもうファンとしてでなく妻としてみて欲しいの、もう私しか要らないでしょ?


元ネタは某芸人の実話です。








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最終更新:2019年02月09日 18:52