慧音さんのヤンデレ適性が高いのは表面的な立場や人柄のおかげだと思う
良心的な人格者、誠実で真面目な里の重役。裏でどれだけドロドロしてるか想像するだけで(*´Д`)ハァハァ
今日、○○が私の家にやって来る。
たった一目で私の心を女にした男が、郷に残るか外に去るかを決めに。
私は願う。頼む、そのまま外の世界に去ると伝えてくれと。
そうすれば、巫女に連絡をし彼を神社に連れて行ってそれで全てが終わる。終われる。
数日世話をしただけで、私の心は○○で一杯になった。
どれだけ自分を律そうとしても、どれだけ自分の立場や在り方を守ろうとしても。
私の中で、私の欲望が、○○を欲しくて堪らないと叫んでいる。
○○を自分の家で世話したい。朝から晩まで共に居たい。
手ずから作った料理を食べて貰いたい。○○の服の洗濯や部屋の掃除、日々の世話を隈無くしたい。
○○に好きだと言って貰いたい。○○に好きだと言いたい。
○○に愛していると言って貰いたい。○○に愛していると言いたい。
恋人になりたい。唯1人の女になりたい。妻になりたい。
純潔を貰って欲しい。○○に身体を貪って欲しい。○○の上で腰を振りたい。
身体の芯に○○の子種を付けて欲しい。○○の子供をお腹に宿したい。
○○に俺の子供を産んで欲しい、と言われたい。○○の子供を産みたいと言いたい。
○○の子を出産したい。○○と私の血の申し子を、何回でも出産したい。
○○と死ぬまで添い遂げたい。○○を最後の最後まで見届けたい。
叶うのであれば、○○を自分と同種にしたい。同じ時間を、歩む相手になって欲しい。
ああ、なんて事だと。自分の中にこれ程のモノが渦巻いていただなんて。
自分がここまで女だとは、浅ましいまでに○○を己のものにしたと思っていただなんて。
今まで自分が仲裁し、叱咤してきた女達とこれではまるで同じかそれ以下じゃないか。
自分は親友である妹紅になんて言った? 外来人の男性への愛に狂った彼女になんと言ったか?
里の重鎮として。彼女の友として、『理性ある態度と行動』をとれと賢しらに言ったではないか。
友情が壊れてしまい、彼女が男性を連れ去って竹林から出て来なくなっても、それを是としたじゃないか。
そんな自分を正しいと思ってたのに。そんな自分の中にこの様な焦がれるような、浅ましい感情が眠っているとは。
妹紅が今の私を見たら嗤うだろう。何を偉そうな、お前だって男を得たくて堪らない雌の本性を抱いてるではないかと!
そろそろ刻限だ。
もうすぐ○○が来る。頼む、○○。外の世界に戻ると言ってくれ。
私の、里の守護者の殻が割れてしまう前に。
「あの慧音さん。結論を出す前に……俺、慧音さんに、慧音さんだけに聞いて欲しい事があるんです」
頼む、たのむよ○○。
これいじょう、わたしをこわさないでくれ
最終更新:2012年11月21日 12:46