俺は名前は〇〇。IT関係の大企業に勤めて・・・・・・すまん、見栄張った。
実家の農業を手伝いながら過ごしてる。でさ、俺も一応現代人(25歳)なわけで娯楽に飢えてたんだよ。
だけど、当然のごとく遊ぶ施設なんか無くってさ、身近な山に探索?的な気分で乗り込んでだんだ。護身用+木でも削る為にサバイバルナイフ(学生時代に衝動買いした。割と後悔してる)を片手に軽装で。
いやぁ、なかなか楽しかったよ。少年の気分てやつ?を味わえて。でも・・・いや、だからこそあんなミスをしたんだろうな。光源の確保を忘れていた・・・・・・。
夜の森って思ったより暗くてさ、ただひたすらに来た道を戻ったんだ。・・・・・・周辺の異変に気付くのにそう時間はかからなかった。

「・・・あれ?この森に竹なんて生えてたっけ?」

周りが背の高い竹林で埋め尽くされていた。絶句だったね。
ここがどこなのかもわからず景色の変わらない竹林をウロウロしてたら、正面でドンパチしてる音と灯り・・・灯り?(なんか飛び交ってる)が見えたのでそっちに走って向かってみた。
近くまで来て、誰かいるなぁ。とわかり始めた辺りで、

「くそっ!避けるな輝夜!」
「そんな遅いのに当たれって言う方が無理よ」

なんか言い合ってる二人の女の子が宙を舞ってた。
まぁ、当然俺は状況が理解出来ずにいたんだ。立ち止まって。

「はっ!でかい口叩きやがって、いいだろう・・・くらえ!フェニックス再ッ誕!」
「ただ大きくなっただけで当たるわけないでしょう」

長い黒髪の女の子の方がそう言うと、横に素早く移動した・・・・・・・・・へ?

「え!?なんでここに人間が!?」

その言葉を耳に俺の意識は途絶えた。



「ん・・・ここは・・・っ!」

上げた上半身を再び倒す。体に鈍痛が走る。チラっと見えた包帯で巻かれた足には感覚すら無い。

「あら・・・起きたの?」

上から見下ろす人がいた。

「お、俺は・・・俺はどうなって・・・」

痛みに顔を歪めながら質問をする。

「落ち着いて、今動くのは体に良くないわ。そうね・・・まずはここの説明をしないと」

彼女、八意永琳の説明を聞いて俺は何回目かになる絶句をした。
話をまとめるに、ここは幻想郷というらしい。俺が居た世界とは異なる世界で、どういう訳かおれは迷い込んで(幻想入りと言うらしい)しまったのだと。

「そんな話が・・・・・・」
「信じられないのはわかるわ。でも、これが現実なの」

とてもじゃないが信じられる話ではなかった。

「それで・・・あなたがこうなってしまった訳だけども」
「!?そ、そうだ!なんで俺はここに寝ているんだ?確か竹林に居て・・・あれ?思い出せないぞ・・・」
「・・・あなたはね、私の姫様とその知り合いの『遊び』に巻き込まれたの。もちろん只の遊びじゃないんだけどね。それで、不運にもあなたには大きすぎる『流れ弾』が当たったの」

そういって、彼女は足の包帯を優しく剥がしていく。感覚が無いため、痛みは無かった。

「・・・・・・っ!」

そこには、膝より先が炭化した俺の足があった。

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最終更新:2013年06月23日 11:04