結局、手を洗うと言って妹紅は帰って来ず、次の日の朝、つまり今この瞬間も傍にいない。
・・・そんなに嫌だったたのだろうか?・・・俺の行動は全部裏目に出るのか?それなら・・・それなら、妹紅とは距離を置いた方がいいかもしれないな・・・。
一人でそんな思案をしていると、ガララッ、と扉が開いた。

「あやややや!あなたが竹林で負傷したという外来人の〇〇さんですね!?」



・・・今、何時かな?どうしよう、結局あのまま病室に戻らなかった。また・・・〇〇に心配かけっちゃったかな・・・。
自慰行為を終えてツラツラと照る糸を伸ばす指先を咥える。・・・〇〇が触れた指だ。
あの日、妹紅はそのまま自宅に帰り、我を忘れてひたすらに自慰行為を行った。それこそ月が沈み、太陽が昇るまで。

八時・・・〇〇が普段起床する時間だ。・・・もしかしたら寝過ごしたりしてるかもしれない。
すっかりグチョグチョに濡れてしまった衣類を着替える。

早く、早く〇〇のところに行かなくちゃ。っとと、その前に何かお詫びのもの持って行った方がいいかな?
でも、いったい何を・・・・・・そうだ!焼き鳥だ!〇〇は優しいから、きっとすぐに許してくれる。だから、「これ・・・心配させちゃったお詫び」とか言って好意をアピールしちゃおう。
そしたら〇〇はなんて言ってくれるかな?「ありがとう」?「好きだよ」?「愛してる」???いきなり抱きしめられちゃったりして!?//////////////
どれにしても、早く準備して早く永遠亭に行って早く〇〇に会おう。あぁ、こんな気持ちはこれまでの退屈な時を過ごしてきて初めてだよ・・・待っててね〇〇・・・今、行くよ。



「・・・どちら様ですか?」
「これはこれは申し遅れました!私、清く正しい射命丸と申します!名前は文といいますので、気軽にアヤヤって呼んでくださいね!」
「は、はぁ。わかりました、文さん」
「おお、スルースルー。とまぁ、そとら辺は置いといて、本日は我が文々。新聞のネタの為の取材に参らせていただきましたのです」
「・・・ネタ・・・ですか?」
「あっ!もちろん笑いのタネなどという馬鹿げたことには使いませんよ!ただ、・・・あの~・・・え~っと・・・・・・お恥ずかしながら近日、稀に!本当に稀ですよ!ちょっと・・・ちょっとだけネタ不足に陥りまして・・・(ゴニョゴニョ」
「・・・・・・・・・」
「・・・・・・・・・(チラチラ」
「・・・ぷっ!あははははは!そうでしたか!そんなことなら・・・ププッ・・・全然・・・プッ・・・大丈夫ですよ・・・プププッ」
「あーーー!そんなに笑わなくてもいいじゃないですか!こっちとしては死活問題で・・・・・・・・・」

二人が会話する中で、廊下に佇む影が一つ・・・。

「・・・〇・・〇・・?」

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最終更新:2013年06月23日 11:18