スレタイ「守らせて」より、永遠亭編
(○○は人外の女性を問答無用で惹きつけるショタっ子
今回はちょっとコメディ
本当は八雲家を書きたかった!! 藍しゃまは湯水のようにアイデアが浮かぶのに、橙が、橙のヤンデレが全然想像できなかったんだ!!)
こんにちはー。
永遠亭の優曇華でーす。
……今、君一人?
ああ、ごめん、君は一人暮らしだったね。
お薬の補充?
違うわ、今日はちょっと別の用事があってきたのよ。
ほら、この前永遠亭で盲腸の手術をしたでしょ?
その時に採った君の血液を検査してみたらね、貴方がもっと重大な病気を患っていることが分かったのよ。
寺子屋の先生には話を付けておいたし、病気の詳しい話は師匠に聞けば分かるから、
とりあえず永遠亭まで来てくれる?
※※※
今さらだけど、『波長』が月人のそれにそっくりだ……師匠や姫様が惹かれた理由がなんとなく分かったわ。
しかし、本当にかわいい子……
天使みたいなすべすべの白い肌に、藍色の瞳に、天然の茶髪……まるで森のお人形遣いのところのお人形さんみたいね。
家中が妖怪除けのお札だらけなのも納得できるくらい可愛いわ……
……ああ、ダメダメ。
手を出したいくらい可愛いけど、手を出したら師匠にナニされるか分からないわ。
私は傍観者でいなきゃ……
さて、永遠亭までひとっ跳び…………うわぁぁぁ!?
里出た瞬間に妖怪が一斉に襲ってきた!?
次の患者さんどうぞー。
はい、こんにちは。
……あら? うどんげはともかく、なんで貴女(妹紅)まで居るの?
『妖怪が束になって襲ってたから助けた』ですって? ……ふうん、大変だったわね。
あらあら、そんなに不安そうな顔しちゃって……怖がらなくてもいいのよ?
急に呼び出しちゃって緊張しちゃってる? ごめんなさいね。
でも、本当に急ぎの用事なの。
単刀直入に言わせてもらうとね、
君は感染症にかかってるみたいなの。
でも心配しなくてもいいのよ。
しばらく薬を飲んで安静にしていれば症状が出ないうちに治るわ。
ま、そんなわけでしばらく入院ね。
てゐ。
この子を病室まで案内してあげなさい。
※※※
……何よ妹紅。
『あの子は妖怪を惹き寄せる』?
悪かったわよ、知らずに呼びつけたりして。
なに? 私達まであの子に惹かれてるのじゃないかって?
馬鹿馬鹿しい。 月人が地上の子に惹かれるワケないでしょう。
あの子を里へ帰す時は私がちゃんと護衛するから、貴女はもう帰りなさい。
……………。
しかし、病名も聞かずに私の言葉を信頼するなんて……まだまだお子様ね。
ま、説明する手間が省けてよかったわ。
ここに居座れるのは一週間が限度だから、それまでにあの子のハートをゲットしないと♪
やっぱり、ここはてっとり早く惚れ薬を使おうかしら♪
用意しなきゃいけないものは、あの子の髪の毛と、手垢と、それから……
やあ、こんにちは。
私と会うのは初めてだっけ?
私はてゐ。 よろしくね。
今日から君はこの部屋で『入院』してもらうから。
ま、君も見た目は健康そのものだし、お客様気取りでふんぞり返ってもいいんだよ。
その分料金は弾むけどね♪
……何? お金の心配してる?
うそうそ。 ウチは感染症の患者からはお金を受け取らないって。
あ、でもこの前の盲腸の手術代は出世払いだからね? 忘れちゃ駄目だよ?
お金が払えないなら身体で払ってもらうからね?
……それじゃ、楽しい楽しい身体測定の時間だよ。
感染症の他にも身体に異常が無いか、君の身体の隅々まで検査しちゃうから。
まず尿検査からね。
このカップの中に君のおしっこを入れようか。
トイレはあちらだよ。
……
…………
なに? トイレの中にまでついてくるなって?
※※※
痛い痛い痛い!?
鈴仙耳引っ張らないで!!
……え? 何であんな真似したのかって?
んもう……分かってないな鈴仙は。
お互い理解しあうには大事な所を見せ合うのが一番……分かった分かった! 銃向けないで!!
わかったよ……じゃ、本当のこと言うよ?
あの子、生まれつきの美貌と大人しい性格ゆえに、私たち妖怪兎を含めた多くの妖怪から狙われてるクチなんだ。
鈴仙も見たでしょ? あの子の家に貼られてる大量のお札をさ。
だから他の兎達がテンパってあの子に襲い掛からないように、私が先にツバを付けとこうって思ったワケ。
これはあの子の為なんだよ? 納得してくれた?
ん? なんか背後から殺気が……あれ、妹紅? なんでここn熱い熱い熱いやめて!!!!
あら、○○じゃない。
お久しぶりね、元気してた?
……服が焦げてる?
ちょっとお友達と喧嘩してただけよ。
ところで……永琳から聞いたんだけど、入院するんだって?
感染症だから近寄っちゃ駄目だって?
大丈夫よ。
少なくとも永遠亭には、感染症にかかる妖怪も人間も居ないわ。
あ、そうそう。
外の世界の新しいビデオゲームを手に入れたの。
ご飯の時間まで一緒に遊びましょう?
※※※
……ふふふ、あははははは!!
これであの子は私達の物だわ!!
これであの子は永遠に年を取ることなく、自分自身気付くことなく、同じ一日を繰り返し続けるのよ!
そう……一日の境目に、突然侵入者が入り込んであの子を攫ったりしない限りは、だけど……
ま、そんなことが起こるなんて万に一つも無いから問題無いわね!
……貴方、だあれ?
あらごめんなさい。 患者さんだったのね。
……ふうん、可愛い子。
私?
私は豊姫。
永琳様の弟子よ。
…………
……ねえねえ。
きみ、もし良かったらお姉さんと一緒にお出かけしない?
普段は絶対にいけない、素敵な場所に連れて行ってあげるわ。
最終更新:2014年07月08日 15:46