「○○、相手して頂戴」
「かしこまりましたマスター」

主であるパチュリーの命により、○○は服を脱ぎ、そしてパチュリーの
衣服をはがしていく。

「ふふふ・・・○○、私に奉仕するのよ・・・」
その眼は光を失い、どこまでも濁っていた。


半刻後、○○は図書館のはじにある自室にいた。

「あ、○○さんお疲れ様です」
「こあ、俺の部屋で何しているんだ?」

そこには、先客がいた。ベットに腰をかけて手を振っている。小悪魔。○○にとっては
先輩と言える人物だ。○○の質問には答えず、質問をしてきた。

「パチュリー様は?」
「あのもやしなら、少し激しくしてやったらすぐに体力使い果たしやがったよ。今はもう寝てるよ」
「そんなこと言って、またお仕置きされちゃいますよ?」
「聞こえねえよ。さすがに」

○○はパチェリーに主従関係を結ばされている。そういう意味では、パチュリーの部下である小悪魔は○○の先輩にあたる。
主従関係には魔術などによる強制力はないが、逆らえば罰を与えられる。
パチュリーは○○に自信をマスターと呼ばせ、口答えを許さない。以前、パチュリーとの行為の途中で悪態をついたら
魔術で赤ん坊にされた状態で搾り取られた。

「そういえば、魔術拘束されて三日三晩くすぐられたってこともありましたね」
「思い出させないでくれよ」

機嫌を損ねた際の罰という名のアブノーマルなプレイは、既に完全に○○の中でトラウマとなっている。
今ではパチュリーの前では忠実な僕となっている。その反動が、自室などで爆発するが。

「なにが『マスターと呼べ』だ。頭おかしいんじゃないのか?厨二病かよ。あの、紫もやし変態魔女が!」
「あらら。だいぶフラストレーションがたまっているみたいですね。・・・私としては好都合ですけど」
「あ、そうだ」
暴言を吐きまくっていた○○だが、あることを思い出し落ち着きを取り戻す。
「お前、俺の質問に答えてないよな。俺の部屋に来て、なにかようか?」

普段、小悪魔との雑談は一緒に本の整理を行うときにするのでわざわざ部屋に訪ねてきて雑談ということはないだろう。

「実はですね、私も○○さんに相手してもらいたいなーと思いましてね」
「相手ってのは・・・ポーカーとかじゃないんだよな?」
「Hですよ、H。実力差的に組み敷いても良かったんですけど、パチュリー様みたく、○○さんの方から色々して欲しいんですよ」
「いやだよ。なんで貴重な自由時間を淫行で消費しなくちゃいけないんだよ。もやしの相手してるからたまってもいねえし」
「ここに来たばかりの頃、色々教えてあげた先輩のお願いを無下にする気ですか?」
「そのことには感謝してるが、それとこれとは話が別だ。お前の相手をしてやる義理はない」
「そーですかー」

あまり落胆した様子はない。お願いはしてみたものの、初めからそれ程期待していなかったのかもしれない。
こあはベットから立ち上がり扉の方に向かう。○○は逆に扉の近くからベットの元に向かい、ベットに倒れる。

久々に思いっきり寝るのもいいかもしれない。そう○○が思った直後だった。



『あのもやしなら、少し激しくしてやったらすぐに体力使い果たしやがったよ。』


いつも聞いているがどこか違和感がある声で、どこかで聞いたことがある台詞が室内に響いた。


『なにが『マスターと呼べ』だ。頭おかしいんじゃないのか?厨二病かよ。』


もう一度。声が響く。それが、録音され再生された自分の声だと気が付く。


『あの、紫もやし変態魔女が!』


次々と再生される自身の罵声。それが小悪魔の手にしている水晶のようなものから再生されていることに気が付く。

「これですか?音声を録音し、好きな音声を再生できるマジックアイテムです。外界でいうボイスレコーダーでしたっけ?それみたいなものですよ」

元々外来人であった○○はなつかしいフレーズに元世界の暮らしのについて色々とフラッシュバックされかけたが、
今はそんな場合ではない。すぐに思考を切り替える。小悪魔が録音した自分の暴言で何をする気なのかを確認する必要がある。

「お前、それどうする気だよ?」
「パチュリー様に聞かせようかと思ってます。あ、でも今はお休みになっているんですよね。今日中は無理かなー」
「ちょっとまて、なんでそんなこと・・・頼む、やめてくれ!そんなことされたら・・・」

パニックに陥り必死に懇願する。悪態ひとつでトラウマになる罰を受けるのだ。
こんな罵詈雑言の数々の全てを知られたら何をされるかわかったものではない。

「え~。○○さん、さっき私のお願いは無下にしたのに自分だけお願いを聞いてもらおうなんて不公平じゃないですか?」
「・・・」

主と同じ様な、光のない濁った眼をしている小悪魔。
そんな小悪魔の眼と返答から○○は他に選択肢がないことを理解する。
その心情を察したのか、いつまにか小悪魔はすぐ側まで来ていて何かを催促するかのように見つめてくる。


○○は服を脱ぎ、そして小悪魔の
衣服をはがしていく。
最終更新:2014年07月21日 13:20