注意!ナズーリンがひどい目にあいます。




例えばこんなヤンデレ妖々夢
橙編

○○のうちには黒猫が一匹いる。勿論橙です。しかし普段の橙は普通の黒猫として○○になついていており、決してその本性を顕しません。
毎日○○の体に額(ひたい)や脇、腰、乳首などを擦り付け臭い付けを怠りませんが、これは橙をはじめ猫妖怪に多くみられられる求愛行動の一種で、対象をテリトリーそのものとして存在感をアピールするものです。
それ以外は特に妖怪的なアピールはなく、普段から○○に御飯をねだったり、仕事の邪魔をしたりと平穏に暮らします。

しかし、そんな橙も外敵に対しては容赦しません。
皆さんは猫が、雀や鼠を捕ってきて貴方に見せ付けてきた、そんな経験はありませんか?

「…がっ……ぐはぁ、馬鹿な、たかが猫又に……」

ナズーリンです。
橙にやられたようで、その体には無数の引き裂き傷が目立ちます。
本来はナズーリンは毘沙門天の遣いとして、鼠妖怪としては格別の力を持っています。ただの猫又には手に負えるものではありません。が……
「そうか……君はたしか、九尾の……」
息も絶え絶えのナズーリンの前に四つ足で立つ橙、獲物を弄ぶように片手はナズーリンの首を押さえながら見下ろす彼女の背後にはオーラとして見えそうになっている金毛九尾の霊力が。
「なるほど……式が式なら、親も親……ガハッ……」
トドメをさしました。
ナズーリンの呼吸がゆっくりと浅く弱くなっていきます。
(すまない○○……君との約束……果たせなくて……でも、ボクは死んでも君を…………)

朝です。
○○は珍しく早起きしているようです。どうやら恋人との逢い引きのようです。

ニャー

「お、おはようクロ。はは甘えん坊め。でもごめんなー、今日はナズーとデートだから遊んであげられないんだよねー。ごめんなー、帰ったらな!」
何時もはしつこく付きまとうクロと橙は今日はすいっと身を翻して縁側の定位置で丸くなりす。
○○が出掛ける用事が無くなったことを知っているのです。
○○は身嗜みを整えると「いってくる!」と意気揚々と引き戸を開けようとします。
彼の頭にはもう一刻はやく恋人と会いたいという希望の念しかありません。
ある意味、彼の願いは叶うでしょう。
「あれ?なんか立て付けがおかしいな……?なんか外に引っ掛かってるっぽいなー。誰か捨てたゴミかなんかかな?全く…………よいっしょお!」

橙はあくびをして微睡みます。昨夜の狩りで寝不足のようです。
前足を枕に、気持ち良さそうに猫ろがると、程なく○○の悲鳴が響き渡りました。
贈り物、悦んで貰えなかったのかな?
橙は思いましたが、飼い主が驚く姿もまた、猫にとっては快なるもの。
特に猫又にとっては。
○○の慟哭もいつかは止むだろうことを橙はそう知っています。
飼い主の悲しみを癒すのもまた、猫の得意とするところだからです。

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最終更新:2024年12月06日 19:17