例えばこんなヤンデレ
妖々夢編リリー・ホワイト
春告精といえば幻想郷では彼女、リリー・ホワイトです。
冬の終わりを告げに来る彼女は主に二種類が存在しており、その名の通り白いリリーと、それとは逆に黒いリリーが現在確認されています。
今日はこの黒いリリー、通称リリー・ブラックの知られざる生態について、幻想郷の人気TV番組「黒いリリーを不思議に思ったことはない?」から最新映像を交えてご紹介。
人里の外れの粗末な建物ーー意外にもリリー・ブラックは木のうろや洞窟などの自然ではなく人里に棲息しています。
がらっ
「今日もいい天気ですよー!」
黒い服に無数のもわもわした羽飾り、間違いありません。リリー・ブラックです。
春を告げるとして妖精のなかでは概ね好意的に見られる彼女ですが、今の季節にこうもどうどうと人里に現れるのは稀で、大変貴重な映像です。
「さ、○○さん。一緒にいくです!」
「家で大人しくしてなさい。もしくは他の妖精とでも遊んでおいで」
リリーが何かを引っ張ってきます。
人間……外来人です。
実はこのリリーという妖精は外来人○○に依存して棲息していることが最近の○○の仕事場で明らかになったのです。
リリー・ホワイトは春を告げると妖怪の山方面へと飛んでいき、以後消息不明となると思われてきましたが、春を告げ終えるまでの間に恋に落ちるとその服を白から黒に変え、その相手にべったりと寄り添い、片時も離れなくなるのです。
専門家の間では、春がある場所が彼女の棲息地ならば、自らに春が来た場合どうなるのか。どこにもいけなくなるのでは?と言われています。
つまり春はリリーにとっても繁殖期(恋の季節)なのです。
人間でいうと彼女の衣替えは差し詰め「お歯黒」のような意味合いがあるのかもしれません。
「嫌ですー。リリーはずっとずっと○○と一緒にいるんです!……じゃないと、じゃないと死んじゃうですよぉ」
「………なんぎだな」
「幸せですよ?」
「でも、離れたら死んじまうんだろ……?」
「それでもずっと一緒にいたいんです」
「………そうか」
「はい!」
○○の腕にしがみついて、妖精
リリーブラックは彼の仕事場へと今日も向かいます。大変ほほえましい光景です。
如何でしたか?
春を告げる妖精リリー・ホワイトの知られざる生態。
それは恋を覚えた少女の命懸けの巣作りとも言えるのではないでしょうか。
今後も我々スタッフはリリーの生態について追い続けようと思います。
彼女はどのように繁殖するのか、自然発生すると思われていた妖精はそもそも繁殖するのか、または不幸にも恋の終わったリリーはどのような運命を辿るのか?
新しい情報が入り次第追って、皆様にお伝えします。
最後に幸せそうなリリーの姿でお別れです。
「ずっと、ずーっと、いっしょですよぉ…○○さん。………死ぬまで…死んでも」
最終更新:2015年05月06日 20:28