霊夢/21スレ/561





「よぉ、霊夢。焚き火してるのか?」
「そ。なにか用?○○」
○○は霊夢の近くに行き、一緒に火に当たる。
たまにパチパチと、焚き火が音を立てる。
「おー、あったかい……いや、それ程重要な用でもないんだがな」
「なによ、早く言いなさいよ」
霊夢は若干顔をしかめて、問い返した。
「お前、女にもモテるんだな」
「……は?」
「いや、お前が人里で何か貰ってたのを見たんだ。時期的にあれはチョコだろ?」
一瞬、霊夢の顔がこわばった。
しかし、すぐに元の顔に戻り、いつもの調子になった。
「そうよ。なに?それを聞きにきたの?」
「いや、なんとなく。それほど重要じゃないって言ったろ?」
「まったく……そんなこと言ってる暇あったら神社の掃除でもしてよ」
「悪い悪い、分かった、掃除する……あ、霊夢」
「なによ?」

「その焚き火、なんか甘い匂いしないか?」

「……気のせいよ」
「うーん、そうか……ま、いいか」
○○は、顎に手を当ててほうきを取りに行った。



「ごめんね、○○………」
乾いた外の空気に、霊夢の言葉が響く。
パチン、と大きく火が音を立てた。
その拍子に、燃えカスが浮かび上がった。
カラフルな部分が残っているその燃えカスには、


…………「○○さんへ」と、書かれていた。









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最終更新:2019年02月02日 17:34