よう、輝夜。
一緒に月見でもしないか?
それにしても…綺麗な満月だよな。
輝夜達と出会ったのもこんな満月の夜だったかな?
いきなり俺が外界から来て、竹林で迷ってる所を助けてもらったんだよな。
本当に助かったよ、養ってもらうどころか、この世界で生きてく術も教えてくれたんだから。
永琳さんや鈴仙、てゐ達にも世話になった。
それに、俺が重い病気にかかった時、永琳さんも手遅れって言ってたなあ。
それでも輝夜は諦めなかった。
それにしても、よく分からない高そうな薬だったなあ。
けど、あれを飲んだ翌朝、自分が生まれ変わったぐらい気分が良かったな。
色々と本当ありがとうな、輝夜。
えっ?別にこれからもここに居ても構わない?むしろ一生居て欲しい?
それは一種の愛の告白として聞いていいのかな?
はは、冗談冗談、怒るなって。
でも、俺はこれからも居るつもりだぜ?
――それでさ、最近なんか変なんだけど、輝夜と会ってもう数年なんだよな?
たまに行く人里の景色はすごく変わってる気がするし、博麗の巫女が新しく変わったって聞くんだ。
それで、この数年間が俺には百年近くに経ってる気がするんだけど、気のせいなのかな?
そうだよな、気のせいだよな。
って、何で突然抱きしめてくるんだ?輝夜…?
…泣いてるのか?大丈夫だ、俺はどこにも行かない、絶対だ。
ああ、やっぱり笑ってる顔が一番可愛いぜ輝夜。
さあ、もう夜も遅いし寝るとしますか。
おやすみ、輝夜――
最終更新:2011年03月04日 01:02