俺はある時を境に時を止められるようになった。

なぜかは分からない、仕事に遅れてしまいそうな時に感極まって「時よ止まってくれぇぇ!!」と叫んだらピタリと周りの景色が止まった。その後、無事に仕事場へ着くと何事もなかったかのように時が進み出した。

それ以来だったろうか。叫べば時を止められるようになったのは。

俺はその能力を生かして人助けや妖怪退治に活用した。

そんな事もあって今では俺も人里の有名人。無敵と称されちょっと天狗になっていた。そして俺は里人の娘付き合う事となった。

その何日か後、娘さんと一緒に雰の湖まで遊びに行っていたときに妖怪に襲われた。俺は、時を止めて危機を脱しようと叫んだ。しかし、時は止まらず娘さんは喰い殺されてしまった。

必死に叫ぶが相変わらず時は止まらない俺はもう・・・

俺は死ななかった。目の前にはメイドが立っていた。

そのメイドは俺に話しかけて来た。曰わく俺の事が好きだと。そして自分の行って来た自分に対する奇行についても語ってきた。

そして最後にこう付け加えた

「いつから時を止めれるようになったと錯覚してた?」

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最終更新:2016年05月23日 22:12