私は賢者 妖怪の賢者
私は全ての上に立ち この幻想郷を管理する
それが私の役目でしょ? それが私の使命でしょ?
家族の様な式神はいても 私を癒してくれはしない
私はいつも1人だけ 私は孤独 孤立無援
この孤独に耐え続け この幻想郷を管理する
いつかは私も彼らのように 恋する人が出来るのかしら
私は見知った 驚いた
私の中で燃えるもの 人に対して抱くもの
それはまさしく恋の炎
私は1人の外来人に 驚くほどの熱をあげ
気づけばこの手で 捕えていた
私は心で大きく後悔 自分の欲望果たす為
1人の男をここに縛り付けた
私は重い足取りで 欲望の対象へと足を進める
許される事ではないけれど 許しを乞う そのために
例え何を言われても 私は後悔などはしない
私は一時の欲で動いた 罰されるだけの罪はある
私はあなたを帰せなくした あなたの人生へ賠償を
それがせめての罪滅ぼし 私にできる罪滅ぼし
けれどあなたは私を責めない 私を抱きしめただ語る
ただただ寂しかったんだね と
私は思わず泣きじゃくる 許さないで欲しい 怒って欲しい
私は悪い事をした 私は怒られるべきなのだ
それでもあなたは怒らない
ただただ優しく私を撫でる
私は八雲 紫を恐れているかもしれない
自分を妖怪にしたその女を憎んでいるかもしれない
けれど目の前に居る人は 恐れるべき存在ではない
目の前にいる妖怪は 寂しがり屋の妖怪だ
救いを求める相手に対し 罵声を浴びせる趣味はない
だからあなたは気にせずに 私を愛していればいい
私はあなたを憎まない
私は賢者 妖怪の賢者
私は寂しがり屋の妖怪 1人では動けぬ弱い妖怪
私は恋を知り 私は自分の弱点を知った
ならば弱点は守りましょう 大事なものなら大切に
彼に手を出して御覧なさい 血祭り程度じゃ許さないから
最終更新:2017年01月16日 20:22