ここ最近、幻想郷での生活が段々快適になっている。
<おっきろー!! 朝だぞー!!>
まず朝は目覚まし時計。
朝食は準備済み。
弁当も何故か配置してある。
あからさまに怪しく思われるが、
個人的には面倒な事全てをやってくれているので大変満足している。
どうせ、知り合った奇跡の巫女の神パワーやらなんやらで生み出されているのだろう。
だったらその恩恵は素直に受けておくべきだろう。
<後ろの茂みに隠れて!!>
外出、または仕事中に妖怪に遭ったら、
どこからかこんな感じで救助もしてくれる。
完全に視線が合っているはずなのに見つからないのだから、
この神の声とやらは凄いものである。
誤って音を立ててしまっても何故か気づかれないし。
<その探し物はそこの右から3本目の木の根元にあるわ!>
仕事についてもこんな感じに神の声でサポートしてくれる。
すごいなぁ神様。 ありがとう神様。
<それほどでも…>
神様も照れるんだね、可愛い。
それにしても幻想郷という世界は外から来た男には中々辛い環境だ。
何が辛いって、可愛い子が多すぎるのだ。
はしたないとはいえ、これでは溜まるものも溜まってしまう。
だから恥ずかしながら、次の日も冷静な賢者でいられるべく、
夜のうちに処理をしておくのだ。
ここでまた神様が大活躍する。
<え、えっと…私が手伝ってあげようか…?>
なんともまあ至れり尽くせりな神様で。
もはや完全に新妻か何かである。
残念ながら感触と声しか確かめられず、姿は見れないのだが。
ああ、私に霊感的な何かでもあれば、
きっとすばらしい事になっているのが分かるのだろうが
「今日の目覚まし係はー? じゃーんけーんぽんっ!」
「やった! 私よっ!」
「ちっ、運がいいわねサニー」
「やったー! じゃあ、朝ごはんの用意よろしくっ」タタッ
「ルナー? 朝食は任せるから、お弁当は私が作るねー?」
「あらスター? 両方共私が作るに決まってるでしょ?」
「そうは行かないわ! 私にも意地があるんだもの!」ゴゴッ
「まあいいわ…○○を見守れるのは私だけだし」
「私もいるでしょ」「私もだけど」
「うぅ…1人では気配の察知しかできない自分が恨めしいわ…」
「いいじゃない、○○の仕事に直接役に立てるんだから」
「私なんて音を消すくらいしか出来ないわ」
「私は姿を消せるのよ!」
「あなた達のほうがよっぽど有利じゃない!!」
「あ! ○○に危険が!」シュンッ
「結局私の能力意味ないじゃない!!」
「まあまあ」「まあまあ」
「もう少しで○○のエグイ姿を見るところだったわ…」
「大丈夫大丈夫」「そのうち活躍できるから」
「だからそのうちって…あら、逃げたときに地図を落としたみたい。
お仕事も含めて誘導しなくちゃ」
「…」ホケー
「いいなーいいなー」「○○に可愛いって褒められて照れてていいなー」
「うっ、うるさいわね!」
「じゃ、じゃあ、今日の夜だけど…」
「わ、私だよね、今日の当番は」
「うん、今日は、ルナ、だね」
「ど、どうだった…?」
「○○…可愛かった」
「あ、明日も楽しみねっ」
「う、うん!」
最終更新:2017年02月12日 13:48