パルスィさんのもの。
パルスィさんは一生自分のもの成功ルートより
失敗して「うわぁあああああ!!」ってなっている方が似合いそう
届け、この妬み 彼を縛り付けるため
響け、この泣き声 彼を呼ぶため
気づけ、この恨み 彼に理解してもらうため
彼はある日ふっと来て そしてあるときいなくなる
まるでつむじ風の様な どこか掴めぬ男であった
ある時彼に会えたから どこに行くのか聞いてみた
こことは違う 遠い世界
彼は一言そういった
彼の求むるものを知るため 彼の行く先付いてった
人里 山に 無縁塚 果ては神社の裏手側
彼はまっすぐどこまでも 自分を鼓舞して歩いていった
そして彼はほころび見つけ ようやく外へと帰りだす
私はそのときこう叫ぶ 行かないで欲しい待って欲しい
そのとき私は気が付いた 私は彼を好いている
そのとき私は気が付いた 彼を手放したくないのだと
そのとき私は思いつく 彼を掴んで離さない
けれど抵抗は無意味なまま 彼は裂け目に飲まれて消えた
きっと彼は帰れただろう 私の知らないどこかへと
彼がどこに行ったのか それは誰にも分からない
だから私は今日も探す その不思議なほころびを
そして私は叫ぶんだ 彼を掴んで離さないため
まあ、次の彼女のお気に召した方が無事に帰れるかは知りませんけどね。
最終更新:2017年07月03日 20:33