hypnotherapist K K 2
こんにちは、今日は地上ではとっても雪が降っていたね。
こんなに雪が降るような日は、静かにお話をするのに丁度良い日だね。
どうかな、温かい紅茶を飲みながら、ちょっとお話してみない?
ふーん。そうなんだ。お姉さんが何でもあれこれをして上げているのに、
その男の人は何にもしてくれないんだね。
そうだよね、いくらお姉さんが世話好きだといっても、それじゃあ疲れてしまって上手くいかないよね。
折角楽しいはずの天界で暮らしていてもお姉さんが苦しいのなら、天国の意味ないもんね。
そうだね…お姉さんのように駄目な男の人を捕まえる人って「ダメンズウオーカー」なんて
外界では言ったりするらしいけど、今日はアリさんのお話をするね。
だから目をつぶってゆっくり聞いていてね…。
むかーし、むかし、あるところに、ありさんが二人いたんだって。
一人のありさんは働きもので、もうひとりのありさんは怠け者だったんだ。
働き者のありさんは、いつもせっせと餌を集めて、掃除をして、料理を作っていたんだけれど、
もうひとりのありさんは怠け者でいつも寝てばかりだから、何にもしなかったんだ。
だから、働き者のありさんが、いつももうひとりのありさんの分まで、いつも色々してあげていたんだ。
そうしていたらある日、働き者のありさんが風邪を引いてしまたんだ。
それでもそのありさんは頑張り屋さんだったから、餌を集めて、料理をしたんだけれども、
どうしても掃除ができなかったんだ。そして怠け者のありさんに言ったんだ。
「怠け者のありさん、ごめんなさい。今日は私は風邪で掃除ができなかったんだ。」
すると怠け者のありさんはこう言ったんだ。
「ああ、それなら、別に一日しなくっても大丈夫だよ。」
それを聞いたありさんは、その日は掃除をせずに休んだんだって。
またある日に働き者のありさんが怪我をしてしまったんだって。
それでもそのありさんは真面目だったから、餌を集めたんだけれども、どうしても掃除と料理ができなかったんだ。
そして怠け者のありさんに、ドキドキしながら言ったんだ。
「怠け者のありさん、ごめんなさい。今日は私は怪我をしてしまって、料理と掃除ができなかったんだ。」
すると怠け者のありさんは何とも無いように、こう言ったんだ。
「ああ、それなら、僕がするよ。」
それを聞いたありさんは、ホッとしてその日は料理と掃除をせずに休んだんだ。
またある日に、働き者のありさんが、今度は体がしんどくなってしまったんだって。
いつも一生懸命なありさんは、どうにかして餌を集めて、料理をして、掃除をしようとしたんだけれど、
どうしても体が動かなくなってしまったんだって。
そして働き者のありさんは、自分が何もできなくなったから、自分が役立たずと思われるんじゃないかと思って、
怠け者のありさんに言うのが怖くなってしまったんだ。
だけれども勇気を奮って、おそるおそる言ったんだ。
「怠け者のありさん、ごめんなさい。私はしんどくなってしまって、何もできなくなったんだ。」
すると怠け者のありさんは、笑顔でこう言ったんだ。
「ああ、良いよ。いつも働き者のありさんには色々して貰っていたからね。」
そう言って、餌を集めて、料理をして、掃除をしてくれていたんだ。
そしてずっと、動けなくなった働き者のありさんの代わりに、いつも色々してくれたから、
その内働きもののありさんは、怠け者のありさんと言われるようになって、
怠け者のありさんは働きもののありさんと、言われるようになったんだって。
どう、ぐっすり眠れてリラックスできたかな?
もしお姉さんが今度苦しくなったら、「怠け者のありさん」って心の中で唱えてみてね。
きっと勇気が出せると思うよ。それじゃあ、お大事にね…。
感想
最終更新:2018年01月22日 23:29