脅迫系霊夢
脅迫系霊夢
「○○、少しいいかしら?」居間でそう言う彼女は、断ることを良しとしない雰囲気を出していた。
断れば何をされるか・・・。
仕方なしと思い、了承すると彼女は、
「○○、私の夫になってほしいの。」
そう告げた。
大妖怪に親しい博麗神社の巫女、博麗霊夢。彼女の'お願い'を叶えることは人里を守るために必要なことらしい。
部外者である外来人には、帰還するので関係ない話だが、だからこそ運が悪いことに自分が選ばれたのだと思う。
願いを受け入れない場合は、妖怪に殺されるか、あるいは人里で殺されるか。
そうならないよう、彼女の'お願い'を叶えるように努力をした。
食料、水、家事。色々手伝った。話相手にもなった。
すべては生きるため、そして帰るため。仕方のないことだ。そう自分に言い聞かせた。
ある日、自分は霊夢に外界へ帰りたい事を告げると
ある程度は予想していたが、帰さないと彼女に言われた。
「○○、私はあなたのことが好き。愛しているわ。」
いつかこうなることは予期していた。
その日から自分は神社に住むことになり、そして外界へ帰ることを諦めた。
彼女の心も蝕んだ。
行幸とは突然やってくるもので、どうやら外来人が幻想郷を出入りできるらしいことを
買い物を終えて帰る途中、人里に住む人から聞いた。聞いたといっても噂話程度のものだが・・・。
その話を纏めると、外来人の少女が人里に現れては手品を見せている。
その少女は、見慣れない格好をしていて、女子高生だそうだ。
自分はこの情報を大切に扱わなければならない。特に霊夢には、知られてはならない。
それから3日後、自分が霊夢の夫になる願いを霊夢から聞いてしまった。
「急にどうしました。」
「急でもなんでもないわ。分かっているでしょ?」
気づいているのか?
「霊夢さんが自分のことを好きなのは知っています。しかし、外来人の自分では
博麗神社の巫女の霊夢さんとは釣り合わないですよ。」
「違う。あなたは外界に帰る事を諦めてない。だから、私と結婚することに抵抗している。そうでしょ?」
どうやた逃げ道をつぶし始めたようだ。
「外界に帰ろうと思っていた時期がありました。でも、それ以上に幻想郷は素晴らしい、
魅力溢れる面白い場所だと気づかされて以来、自分は永住しようと決意を固めています。」
「だから、抵抗しているわけではない、そう言うのね。・・・いいわ。そこまで言うなら
私も考えがある。」
「え?」
「あなたのことが好きだから、今まで自由にさせてきたけど、人里に"お願い"をして行く。」
打つ手がない。なりふり構わず彼女に土下座をする。
「お願いします、霊夢さん!!それだけはやめてください!!」
「じゃあ、私の夫になってくれる?」
「それは・・・」
言い淀んでしまった。
「やっぱり隠し事があるじゃない!!どうして・・・。どうしてお願いを聞いてくれないのよ・・・。」
霊夢のその言葉に何も言えず、そのことが霊夢の蝕まれた心を修復できないものにした。
「○○に選択を与える。一つは、おとなしく私の夫になる。もう一つは、人里に協力して私の夫になる。」
選択肢はないようなものだ。
「自分は霊夢さんの夫になることを誓います。」
霊夢は土下座している自分の顔を上げさせ、口づけをした。
「浮気も外界へ帰ることも許さない。でも、私を愛すことは許すわ。いっぱい愛してね、旦那様。」
こうして霊夢と自分は夫婦となった。
感想
- 自分の立場を利用して想い人を追い詰めるヤンデレって良いよね -- 名無しさん (2018-02-21 11:01:46)
- それな -- 名無しさん (2022-04-13 02:13:22)
- わかる -- 名無しさん (2022-11-27 00:52:59)
- テストで出た -- 名無しさん (2022-12-15 23:34:55)
- わかりみしかない -- 名無しさん (2023-01-09 02:55:09)
- 確かに -- 名無さん (2023-10-06 18:53:15)
- まじこれ -- 名無しさん (2023-11-25 14:21:03)
- これはガチ -- 名無しさん (2024-02-19 16:41:08)
最終更新:2024年02月19日 16:41