阿求/24スレ/717




小鈴「あら、いらっしゃい。ドブ川よりも心の汚い元親友さん」
阿求「こんにちは。酷いわね、私は今でも親友だと思ってるわよ?」
小鈴「……何しに来たのよ」
阿求「今度祝言を挙げることになったから、親友に伝えておこうと思ってね」
小鈴「……まだ、間に合うわ。○○さんを解放しなさい」
阿求「ま、人聞きの悪い。それに……もう手遅れだし、私は○○さんを手放す気はないわ」
小鈴「……最低よ、あんた」
阿求「…………」
小鈴「失恋した『フリ』をして、同情を引いて絡めとるなんて……阿求には誇りというものがないの?」
阿求「○○さんの隣にいられるのなら、そんなもの犬にでも食わせておけばいいわ」
小鈴「っ……!」
阿求「……けど、そうね。本当なら、こんなことはしたくなかったわ」
小鈴「なら――」
阿求「でも、こうするしかなかったのよ」
小鈴「どうして?」
阿求「……○○さんは私と仲良くしてくれた。けれど、どれだけ経っても私を女として見てはくれなかった」
小鈴「そ、そんなの、阿求の接し方が――」
阿求「悪かった?ふふ、小鈴、あなた私が何もしてこなかったと本気で思っているの?」
小鈴「…………」
阿求「○○さんと楽しくお話できるよう、紫様にお願いして外の世界のことを必死に勉強したわ。お料理も練習した。お洒落にも気をつけた。意識してもらおうと手や肩に触れたりもした」
阿求「でも、私がいくら頑張っても、○○さんは私を『子供』として見ていた。慧音先生や茶屋娘と接する時のような、『女性』としての扱いなんてしてくれなかった!」
小鈴「阿求……」
阿求「私が勇気を振り絞って抱きついても困った顔しかしない人が、他の女と指が触れただけで顔を真っ赤にするのよ?」
阿求「無造作に私の頭を撫でる手が、他の女を壊れ物を扱うように触れるのよ?」
小鈴「っ……」
阿求「知識なら負けない。財産は十二分にある。容姿だって、多分負けてはいない。でも……年齢なんてどうしようもないじゃない!」
阿求「どうして私は子供なの!?どうして○○さんはもっと遅くに生まれてくれなかったの!?どうして私はもっと早く生まれてこれなかったのよ!!」
小鈴「でも、それは……」
阿求「……そうね。こんなの誰にも文句なんて言えないただの運命。でも、私の心が納得してくれないの。きっと○○さんが他の女と結ばれでもしたら私は壊れてしまう」
小鈴「…………」
阿求「言い過ぎだと思ってる?多分本当にそうなるわ。現に今、想像しただけで気が違えそうだもの」
阿求「愛に狂うというのはこういうことなんでしょうね。私は○○さんへの愛に狂って、だから人の道を踏み外した」
小鈴「…………」
阿求「理解してくれなんて言えないわよね。だから、貴女に会うのはこれで最後」
阿求「……そろそろ行くわ……ごめんなさい。貴女は私みたいにならないでね」
小鈴「あ、あきゅ……」
小鈴「行っちゃ……た」
小鈴「なんで……どうしてこうなっちゃったの?」
小鈴「なんでよ、阿求……」






感想

  • 阿求の独白も良いですが、友情と同情と怒りの間で揺れ動く小鈴の姿も最高ですねぇ。 -- 名無しさん (2019-01-26 00:04:40)
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最終更新:2019年01月26日 00:04