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アリス「○○、今日の夕食は何がいい?」
 ○○「ああ、いや、気にしないでいい。適当に作って食べるから、どれをどのくらい使っていいか教えてくれ」
アリス「…………」
 ○○「ご、ごめんって。じゃあ、シチューがいいかな」
アリス「よろしい。まったく、すぐそうやって遠慮するんだから」
 ○○「そりゃあ遠慮だってするって。今の俺、傍から見れば……というか、名実共にヒモだぞ?」
アリス「この状況でそれは当てはまらないと思うけどね。外に出たくても出られないんだから」
 ○○「いや、けどなあ……」
アリス「外の世界からこの魔法の森に来ちゃったなんて、誰から見ても不可抗力よ。私は気にしないし、○○も気にしちゃ駄目」
 ○○「……うい」
アリス「もう……そんなに気になるなら、私と結婚する?」
 ○○「結婚……え!?」
アリス「私が稼ぐ、○○は主夫。これならヒモじゃないでしょ?」
 ○○「いや、えっと……冗談だろ?」
アリス「うん、冗談」
 ○○「……だよな。焦るわ」
アリス「冗談でも言わないと、○○ずっとウジウジしてそうだったし。ま、私は本当に気にしてないから、○○も気楽にいきましょ?」
 ○○「……さんきゅ。うっし、気分転換に魔法の勉強でもするか。アリス、暇なら手伝ってくれないか?」
アリス「ええ、いいわよ。けど、随分熱心ね?」
 ○○「魔法を身につければ、この森の瘴気にも耐えられるようになるかもしれないんだろ?それならやるしかないって」
アリス「……そうね、頑張りましょう。私が教えるんだから、半端は許さないわよ?」
 ○○「任せろ!」

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アリス「うんうん、○○は順調に知識ををつけてるわね」
アリス「ふふふ、ああ、楽しみ。○○はいつ気づくかしら?」
アリス「自分に魔法の才能が無いって」
アリス「魔力の量も、流れも、完全に一般人のそれだって、いつ気づくかしら?」
アリス「何年も必死に勉強したって瘴気を防ぐ力は得られない。それどころか小さな火が起こせるかどうかも怪しいって知ったら、どんな顔をするでしょう」
アリス「きっと傷つくわ。とっても深く。でも安心して?私がいる。私が○○を支える」
アリス「○○が来て私の世界は色づいた。○○は私の全て」
アリス「どんな風に歪んでもいい。どんなに荒んでもいい」
アリス「だから、私を頼りにして?私を必要として?私に依存して?」
アリス「外の世界なんて忘れて、私だけを見て?」
アリス「私を貴方の全てにして?」

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アリス「さあ○○、今日の夕食は何がいい?」
 ○○「そうだな……じゃあ、オムライス」
アリス「あら、今日はさっと言ってくれるのね?」
 ○○「ウジウジしてたらまた冗談が飛んでくるからな」
アリス「それでいいのよ。さて、それまではまた魔法の勉強かしら?」
 ○○「おう、手伝ってくれるか?」
アリス「もちろん。ふふ、今日も頑張りましょうね」





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最終更新:2020年05月18日 22:30