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阿求「目が覚めたらセッ○スしないと出られない部屋?とやらに閉じ込められてしまっていたわけですが、セッ○スってなんでしょう?おそらく英語だと思いますが、○○様はセッ○スって知ってますか?」
○○「オーケーオーケー、とりあえずセッ○ス連呼するのはやめようか」
阿求「?はい。どうやら○○様はご存知のようですが、どんなことなんです?」
○○「えー……つまり…………子供を授かるためにする行為です」
阿求「はぁ、子供……子供?」
阿求「…………え、あの、子供を授かるって、つまり……」
○○「……そういうことだね」
阿求「……………………」
阿求「────────っ(声にならない悲鳴)」

阿求「すみません、取り乱しました。それと、何度も口にしてしまい申し訳ありません」
○○「いや、こっちこそごめんね」
阿求「いえ……えー、つまり、その、ソレをしないとここから出られないわけですね?」
○○「ドアに書いてあることが本当ならそうなるね」
阿求「そう、ですよね……」
○○「あー、まあ、探せば他の出口があるかもしれないし、助けを呼ぶ方法とかも探してみようよ。幸い食料と水は大量にあるしさ」
阿求「生活に必要なものは全て完備されていますし、娯楽品や嗜好品までありますものね」
○○「しかし、ここまでの用意をして俺達にさせたいことがアレって……犯人の意図がわからないな」
阿求「悪趣味であることは確実ですけどね」
○○「違いない。ま、とりあえず部屋を調べてみようか」
阿求「そうですね」

○○「……で、収穫無し、か」
阿求「よく考えてみれば、犯人の目的がアレである以上出口を複数作る意味がありませんからね」
○○「たしかに……くそう、無駄骨か」
阿求「……どうしましょう」
○○「諦めるのはまだ早いって。食料を使い切れば犯人が何かしら接触をしてくるかもしれないしさ」
阿求「…………私は、構いませんよ?」
○○「え?」
阿求「その……アレをしてここを出てもいいかな、と」
○○「ほ、本気で言ってる?」
阿求「はい。このままここに滞在していて、もしも体調を崩したら出来なくなってしまいますし……○○様が相手なら、私は嫌ではありませんよ?」
○○「なん、だと……」
阿求「○○様は私のような女が相手ではお嫌ですか?」
○○「あ、いや、俺としてはむしろ願ってもない……ごほん。全然構わないけど、阿求ちゃんは不味くない?」
阿求「はい?なぜでしょうか?」
○○「や、だって、阿求ちゃんってあの稗田家の当主でしょ?許嫁がいたり政略結婚的なものがあったりするんじゃないの?」
阿求「ああ、そういうことでしたら問題ありませんよ。稗田は代々当主が見初めた相手と結婚する仕来りですから」
○○「あれ、そうなの?」
阿求「稗田家とは言いますが御阿礼の子の転生ということを前提としたものですから、究極的には御阿礼の者の血さえ残していればいいのです。家も十分過ぎる程大きいですし、そのようなことを気にして相手は決めていませんよ」
○○「なる、ほど?」
阿求「あ、もちろんここで、その……アレをしたからといって、○○様を強制的に伴侶にするなんてこともしませんので安心してください」
○○「……あー、うん、そっか……」
阿求「あ、あれ?私、何か失礼を?」
○○「いや、なんというか……ここを出るための手段でしかないんだよなーって再認識したというか……」
阿求「え、と……?」
○○「あーやめやめ、仕方なくヤるってだけで彼氏面とかキモいわ俺。後腐れなくいこう」
阿求「……ぁ、えっと、あの……」
○○「うん?」
阿求「私は、そう思っていただけた方が……嬉しいですよ?」
○○「……え?いや、けど、さっき伴侶にはしないって」
阿求「きょ、強制的にはです。だって、こんな仕方なくのことで○○様を縛りたくありませんから」
○○「なんと」
阿求「そ、それに、誰にでも体を許したりはしませんよ?体調を考えてというのも事実ですが、○○様以外とここに閉じ込められていたらもっと本当にギリギリまで……いえ、ここで命を断ちます」
○○「えぇ!?」
阿求「ですから、その、後腐れなくでも文句は言いませんが……私を○○様のものにしてくださっても、いいのですよ?」
○○「」プチッ
○○「そんなこと言われたら我慢なんて出来ないよ?」
阿求「はい」
○○「っ……阿求ちゃ──阿求、こっちに来て」
阿求「はい……ふふっ」

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阿求「部屋の準備、ありがとうございました」
 紫「滅多にわがままを言わない貴女の頼みだし、別に構わないのだけど……上手いこと成し遂げたわね」
阿求「以前から○○様が私にそれなりの好意を抱いてくださっていたのは気づいていましたから」
 紫「なら、わざわざここまでする必要はなかったのではなくて?」
阿求「いえ、それではきっと○○様は稗田という名に臆していたでしょうし、なにより自分の意思で私をキズモノにしたという事実は出来上がりませんでした」
 紫「吊り橋効果……いえ、ストックホルム症候群の方が正しいかしら」
阿求「それが何を指すかは存じませんが、まあいいでしょう。紫様のおかげで私は幸せになれたのですから」
 紫「それはそれは……それで?次は私に何をさせるつもり?」
阿求「そうですね……処分してもいい外の世界の女が一人欲しいです。あ、八意先生が治せる程度の性病を持っている者でお願いします」
 紫「……一応、何に使うか聞いても?」
阿求「○○様には浮気をしていただこうかと」
 紫「病気持ちの女と」
阿求「痛い目を見れば二度と浮気をしなくなると思いません?」
 紫「一度もしたことが無いのだから信じてあげてもいいのではなくて?」
阿求「仕込みでもない女に○○様の気が向く可能性なんて、考えたくもありません」
 紫「……そう。わかった、適当に見繕ってあげる。けど貴女、地獄に落ちるわよ?」
阿求「くすくす、頓智ですか?私は地獄にいる期間の方が長いですよ?」
 紫「言葉もないわね」
阿求「ふふ、許してくださいな。稗田『阿求』の一生に一度のお願いです」
 紫「はあ……ま、難儀な人生のご褒美に好きな人と添い遂げるくらいは手伝ってあげましょう」
阿求「ありがとうございます。では、○○様を待たせているので私はこれで」
 紫「ええ、また会いましょう」
 紫「……げに恐ろしきは女の情念也、ね」





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最終更新:2020年09月22日 21:57