病みナズ 避けられ編 3

…作業を始めてから半刻ほど経った。〇〇は作業に熱中してくれている。
…私に背を向けながら…

…つまり…
…つまりその行動は…
…私を信用してくれてるって事だよね…?
…私に背後から襲われないって思ってくれてるんだよね…?

…くふふ、勇気を出して君と一緒にここまで来た甲斐があったよ…
…もっ、もういいかな…?
…私はもう十二分に我慢したよ…?
…い、いいよね…うん…良いに決まってる…
…敬語もやめてくれたし…私に背中を見せてるし…
…何より私と一緒にこんな所まで来てくれたんだ…
…きっと〇〇も私の事が好きなんだ…
…両想いなんだ…
…なら…いいよね?
…私の家まで…来てくれる…よね?

…手が…〇〇の首筋に伸びる…
…ゆっくりと…少しずつ…確実に…
…首を掴む直前…〇〇は私に気が付いた…
…最初は驚いた表情だったが…私だと気付くと…すぐに笑いかけてくれた…
…〇〇は…私のモノ…この笑顔も…全部…
全部全部全部全部全部全部…

あぁ、好きだ〇〇、好きだよ、好きなんだ、大好き、愛してる、頭がおかしくなりそうなくらい好きなんだ。好きすぎて狂ってしまいそうだ。

…だから…だから私が完全に狂ってしまう前に…
…私と一緒に来て…ね…?


それから外来人の〇〇は鼠の妖怪と末永く幸せに暮らしましたとさ。めでたしめでたし。

はい、これで話は終わりだよ。早く寝た寝た。
…ん、おやすみ、⚪︎⚪︎。

…ね、これで良かったんだよね、〇〇。相変わらずここは誰にもバレていないし、君との子供も順調に成長している。全てうまくいっている。嬉しいよね、〇〇。
…だから…
…だから…

…もっと笑ってくれていいんだよ…〇〇…

バッドエンディング1
「避けられない愛」





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最終更新:2023年08月06日 12:52