妖夢「〇〇さん、ついにできましたよ!」
〇〇「ほう、あの兵器がついにできたか。それでは紅魔館に進撃するぞ!」
妖夢「何の話をしてるんですか。私の中に、私とあなたの愛の結晶ができたんですよ!」
〇〇「……そりゃ、毎日毎日毎日毎日励んでたからなぁ。できないと言う方がおかしいぜよ」
妖夢「あれ、喜んでくれないんですか?」
〇〇「それじゃあ、俺が喜べる状況かどうか現状を整理してみようか
   ここ、白玉楼にいるのは俺と妖夢だけ。主はこの現状に頭を痛めて友人のところに間借り中
   入り口には妖夢が鍛えたおかげでEXクラスだろと言いたくなるほど弾を吐き出す毛玉
   おかげで進入はともかくだが、俺みたいな一般人は脱出できやしない」
妖夢「でも、夜には〇〇さんだっていつもどこにも行かなかったじゃないですか」
〇〇「夜のお仕事のことを言ってるんだろうが、いつでも抜けるように布団の横に置かれてる二振りの刀が
   関係ないと思ってるわけじゃないよね?」
妖夢「いつも、私の仕事のお料理やお掃除を手伝ってくれるじゃないですか」
〇〇「そりゃこの拉致監禁状態だって、ゴロゴロうだうだしてたっていい事なんて何にもないからなあ」

妖夢「……私のこと、好きだって言ってくれたじゃないですか」
〇〇「ああ、うん。それは今だって変わらない。あいかわらず妖夢のことは好きだよ
   しかし、俺はこういうのは嫌なんだってば
   浮気はしない、妖夢一筋だって言っても信じてくれず、他の女を見ないようにってなってこの現状でしょ
   俺は普通に暮らして、みんなと接しつつも、妖夢と一緒に生きていく
   そんな当たり前な暮らしがしたいのよ。……って、もうこれ何十回も言ってるよね」

妖夢「……わかりました」
〇〇「マジ? やっとわかってくれたのか!?」
妖夢「もう〇〇さんに向かって刀を抜いたり、弾幕を放ったりはしません
   だから、私以外の女の子を見たりしないで下さい。そして私達の子供を、喜んでください……」
〇〇「って、分かってくれたと思ったら折衷案スか……」

〇〇「
1:喜んでないなんて誰が言った? まあ欠点も多いがそこが可愛いしな。これからもよろしく お母さん
2:まあできちゃったんなら責任は取らないとなぁ……しかし、俺は普通に暮らすまでは気を許さんぞ
3:逃げるんだよォ! どけーッ 毛玉どもーッ!
4:このときを待っていた! くらえーッ ボディーブローだぁーッ!


答え3 答え3 答え 3――

「逃げるんだよォ!」

体を障子にぶつけるようにして庭へ飛び出す
そして妖夢があっけに取られているうちに、一気に石段を駆け下りるッ!
と、誰もが考えるだろうが、違うんだなァ それは
数秒後、妖夢は全力で飛び出してくるだろう
以前逃げようとしたときのスピードは、まるでチーターだった。無論、言うまでもないが捕まったぜ
しかも、今回のケースでは怒りのレベルが違いすぎるだろうから、もっと早い可能性だってあるのだ
そりゃ、俺だって妖夢と子供を見捨てて逃げるなんて、胸が痛む
けれどこんな窮屈な生き方をするのなんてまっぴらだ
そのまま俺は床下にもぐりこみ、息を殺した
数秒後、妖夢が飛び出してきて、俺を探して石段に向かうだろう
それを見届けた後に床下から出、どうにか脱出ルートを探そうというプランだ

「……〇〇さん」

頭上から声が聞こえると同時に、眼前に刃が床板を破って現れた

「見くびらないでください。私は半人前と言えども剣士です
相手、ましてや、〇〇さんなら、どこにいたって気配で分かります」
「……OH MY GOD」

そして、俺が床下から出る前に、頭上の床板が畳ごとバラバラに切り裂かれ、妖夢が下りてくる
その表情は、にっこり という言葉が似合う笑顔。だが、その裏にあるのは阿修羅面・怒りだ

「〇〇さん、どこに行こうとしていたんですか?」
「いや……>>961と>>963が逃げろと……」
「ええ、わかってますよ。その二人も後でキツイお灸を据えに行ってきます」
「二人……[も]? も って何だ?」
「そのままの意味です。私はちゃんとわかってるんですよ。
あなたは本当は>>966さんの言うとうり1番を選びたかったのに、あの二人にそそのかされて3番を選んでしまったんです
だから、悪いのは>>961と>>963です。でも、〇〇さんもそれと同じくらい悪いんですよ
あなたは、良識ある>>966さんを無視して、明らかに間違っている答えをなんの疑問もなく選んでしまった
そんな意志の弱い〇〇さんは、もう私から絶対に離れないようにしてしまいます」
「……それは、どうやって?」

妖夢は笑みを崩さないまま、俺の両足をじっと見つめる。何も言わなかったが、その視線が何よりも雄弁に語っていた
[両足、おわかれですね] と

「ああ、俺はここでパーフェクトジオングからただのジオングに格下げされるのか……」
「大丈夫ですよ。完成度は80%でも、性能は100%出せますから
それじゃあ、少し眠ってくださいね。その間に終わらせますから、痛くはないはずですよ」

俺のみぞおちに、刀の柄頭が深く埋まった
意識を手放す前に、5:影慶直伝の毒手拳 を使うべきだったかと、ちらと考える
しかし、これでいいんだ
こんな事になってしまったけれど、俺はやっぱりまだ妖夢のことが好きなんだ
酷く歪んだ愛の形だが、それで彼女が幸せなら、これはとてもバッドエンドによく似たグッドエンドなのだろうから


(場面半暗転 妖夢こちらを向く)

妖夢「今回、アンケートにご協力くださった皆さん ありがとうございます
   けれど、>>959、そして4番の項目を作った男……この二人は、〇〇さんを使って私の子供を殺そうとした…
   あなたたちは死ぬまで……いえ、死んだって決して……絶対に絶対に絶対に許さない……!」

(鬼の形相を向け、場面暗転)




あれ、最後の5行……俺こんな文書いたか? 確かに4番はやりすぎかと思ったが…… 
……なんか変な音がする。ここマンションの4階だぞ? 気のせいだよな?
カーテンが、動い……て? いや! そんな! あの刀は何だ!? 窓に! 窓に!
誰か、たすk

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最終更新:2011年03月04日 01:07