相手を意のままに操る
言葉にするのは簡単だが、これがひどく難しい

薬物。基本的な手法だが、検査が入れば簡単に分かってしまう
魔法。これも同じだ。魔法が普及した幻想郷には、魔法検知の魔法などたやすい
脅迫。相手の意に反した手のため、いつ秘密が漏れるか知れたものじゃない
監禁。身柄は預かれるものの、意思を奪うのは容易ではない
魅了。言葉は違えど、魔法の一つに違いはない。検査は容易だ

つまり、本当に相手を意のままに操りたいのならば
[何も投与せず 何も関与せず 何も強要せず 相手に自分の意思のまま動いてもらう]しかない
そんなことが、本当に可能なのだろうか




○○「本 本 本本本本本………」
パチュリー「探し物は、これかしら」

私が抱きかかえた本に、○○が飛びつく

○○「読みたい……お願いだから続きを!」
パチュリー「いいわよ。そのかわり、読賃は一日私の言うとおりにすること」
○○「分かってる。もう毎日言われてるんだから」
パチュリー「いい子ね。それじゃ、今日は275~280ページよ」

開かれた本のタイトルは[死霊秘本]
[ネクロノミコン]と言えば分かりやすいかしら
もちろん本物じゃなく写本だけれど、○○にはそのくらいがちょうどいいわ。死んでほしくはないもの
むさぼるように禁断の知識を読みふける○○
そんな姿、私の恋人としての○○しか知らない人たちは想像もしないでしょうね
もちろん彼のSAN値が減らないよう、私が知識的防護魔法をかけてるのだけど

○○「すごい……これが宇宙的恐怖(コズミックホラー)なんだ……」
パチュリー「死霊秘本を読んで落ち着くなんて、変な人ね」
○○「明日も、また5ページ読ませてくれる?」
パチュリー「それはあなたの恋人ぶり次第ね。頑張りなさい」


禁断の知識を得たものは、二度とその闇から目をそらせなくなる
偶然を装って、死霊秘本のさわりを○○に読ませる
それだけでもう彼は禁断の知識、ひいては私無しには生きていけなくなる
でも、禁断の知識を求めるのも、私を求めるのも彼の意思
私はそこに一切介入していない
だから私は関係ないの
だって、私の意のままになるのは、彼の意思なんだから
え? ネクロノミコンを読みきったらどうするのか、もう彼を繋ぐものはないのではないか、ですって?

[エイボンの書 妖蛆の秘密 屍食経典儀 グラーキの黙示録 ポナペ経典 エルトダウン・シャーズ ザンツー石版 etc…]

もちろんみんな写本だけどね
それで、他に質問はあるかしら?

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最終更新:2011年03月24日 20:41