床に広がる血だまりの中心で、
アリスは時折口から血を吹きながら、虚ろな瞳で魔理沙を見遣った。
「アリスっ!」
「ま、まりさ…」
アリスに駆け寄り、その身を起こす。するとアリスは苦しそうに顔を歪めた。
その胸に突き立つ、大きなナイフ。彼女が普段から愛用していたそれを、自分で胸に突き立てたのだ。
「やっぱり、ダメ、だった。あの人の、いない、日々に、耐えられ、なかった…」
最愛の男に、先立たれた哀しみと寂しさは、彼女を狂わせてしまったのだった。
「わらい、な、さいな。こん、な、愚か、な、わたし、を」
「いいから喋るな!すぐに永遠亭の連中が」
だが、それがもう間に合わないことは魔理沙にも分かっていた。
「さよ、なら、まり、さ。」
「ま、ってて、○、○、わた、しも、そっち、に…」
それが人形遣いの最後の言葉になった。
後日、新聞のインタビューにて、その穏やかな顔を生涯忘れることはないだろうと語り、魔理沙は寂しそうに笑った。
後追いもある意味ヤンデレじゃね?
最終更新:2011年03月04日 01:04