鬼ごっこ
最近、彼女達の行動があまりにも度が過ぎている。
最初の頃は遠くの方で見ていたり、たまに食事を分けに来てくれたりしていた程度だったが、今では勝手に家の中に居たり、いつの間にか隣に居たりしている。
酷い時には既に布団の中にいて、「あっためておきました」なんて言ったりする時もあった。俺は昔の偉い武士じゃないっつーの。
流石にこれ以上は精神的にも耐えれなさそうなので、なんとか打開策を考えた。
○○「俺の事はほっといてくれ」
全員「ダメ」
○○「なんで?」
全員「愛してるから」
どうやら話合いでは解決は出来ないみたいだ。幻想郷の女性には理屈は通らない。
霊夢「じゃあ、こうしましょう。一時間私達の追跡を逃れられたら、あなたの事をほっといてあげるわ」
○○「本当か!?」
霊夢「巫女、嘘つかない」
俺はチャンスが巡ってきたと思った。しかし、それもつかの間に次に聞かされた言葉で絶望した。
レミリア「でも、捕まったらその時点であなたの運命は決まるわ」
○○「どういうことだ?」
早苗「大丈夫ですよ、○○さん。朝から晩までしっかりと面倒は見ますからね。も、もちろん夜の方も・・・ゴニョゴニョ」
神奈子「ちょっと、早苗。なにを一人でぶつぶつ言ってんの」
○○「ま、まさか・・・」
橙「藍さま~。上手くいきますかね?」
藍「大丈夫だ。私もいるし、紫様いるからな。(上手くいった後は、私と橙と○○で・・・フフフ)」
紫「八雲家の住人が増えるのも時間の問題ね。(まぁ、藍達が邪魔になれば式神から外せばいいだけだし)」
白蓮「ファイトーー」
水蜜「オー」
ナズーリン「オー」
星「オー」
一輪「オー」
ぬえ「オー」
天子「いい?衣玖。○○を今日こそは天界に持って帰るわよ」
衣玖「分かっています総領娘様。(隙を見て痺れさせれば・・・)」
○○「つまり、捕まったらその人の物になれ。ということか?」
魔理沙「そのとおりだぜ。なんだったら、今ここで捕まえてやってもいいんだぜ?」
魔理沙が軽くこちらの顎をもち、傾けさせる。挑発的な目だ・・・。
○○「ふざけるな。逃げ切ってみせるさ。」
俺は魔理沙の手を払い除けた。
霊夢「じゃあ、今からスタートね。二分くらいたったら追いかけるから」
咲夜「私も能力は使わないから心配しないで。まぁ、能力が無くても大丈夫でしょうけど・・・」
咲夜さんが妖しく笑う。
霊夢「よーい、ドンッ」
みんなの目が変わった、まさに獲物を見る目だ。俺はその目を見た瞬間、硬直してしまった。
ナズーリン「どうしたんだい?怖くなったのか?」
水蜜「早くしないと鎖に絡めちゃうよ~」
ヒュンヒュンと水蜜の持つ鎖が音を立てて回る。俺は我に帰り、急いで走り始めた。
最終更新:2024年03月26日 13:49