あ、○○さん、永琳さん、おはようございます」
「……あ、うん。おはよう」
「おはよう、ミスティア
「お二人で散歩ですか?」
「そんなところ……だよな」
「ええ。薬の材料探しも兼ねてるけど」
「お二人とも熱心ですねー……あ、私は仕込みがあるのでこれで」
「あ、ああ……じゃあな」
「また屋台来てくださいねー!」
「ふふ、いつも元気ねぇ、あの子は」
「……なぁ、永琳」
「何かしら」
「あの子……知り合いだったっけ」
「あら、忘れちゃったの?」
「うーん……なんとなくは覚えてるんだけど。
 ……屋台の娘さんだったよな?」
「そうね、蒲焼きが美味しい屋台ね」
「だよなぁ……それは分かるんだけど」
「何か気掛かりでも?」
「うん。あんなに親しげに話すような仲だったっけって、さ」
「何だかんだで商売人だしね。あれくらいは普通じゃないかしら」「そんなもんか……まあいいや、さっさと用事を済まそうぜ」
「そうね、早くしないと朝ご飯に遅れてしまうわ」




「~~♪」
「随分とご機嫌ね」
「あ、永琳。おかえり。患者さんの容体はどうだった?」
「まずまずってところ。要経過観察ね」
「君ほどの腕前があってもそんなもんか」
「油断は禁物ってね。負けるつもりもないけれど」
「はは、君にかなうやつなんていないよ」
「ありがとう。ところで、皆は?」
「てゐはイナバたちと外で遊んでる。
 床掃除手伝えっつったら逃げられた。
 姫さまは外界に用事があるんだとかで、紫さんとこ。
 うどんげはその付き添い」
「……皆いないのね」
「そうなるかな?そんで、僕はカルテ整理中」
「いつも悪いわね、雑用ばかりたのんじゃって」
「別に構わないよ。どの道あんまり動き回れないし、
 すぐに忘れちゃうしさ」
「……」
「あ、治せないこと気にしてる?」
「……ええ」
「新種の奇病なら仕方ないさ。
 人とあまり関われないのは寂しいけど、君がいるしね」
「○○……ありがとう」
「僕としてはこのままの方が嬉しいんだけどなー……うわっ」
「そして、やっぱりごめんなさい……ごめん、ね」
「いや、あの、その、永琳?」
「……いつか、必ず治すから」
「……うん」
「その時まで、待っていてね」
「分かった。分かったけど、そろそろ離れてくれないかな」
「もう少しだけ」
「しょうがないな……」

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最終更新:2011年03月04日 00:45