幻想郷に、また一人の外来人が増えた。
それはたまにある事で大抵の原因は博麗大決界が弱まっているところからか、幻想郷の管理人で賢者のスキマ妖怪の仕業であり妖怪に食われなかったのは幸運なのかもしれない。
とにもかくにも、増えたのは〇〇という名前の二十そこそこの青年だった。
外界で墓参りの行った帰りに山から下りていたら迷い込んだらしく必死に彷徨い気が付けば博麗神社の近くに居た。
博麗神社で博麗の巫女から説明を受けた〇〇は半信半疑だったが雄大の自然や、道中で何やら獣やそれ以上に不気味なうめき声を思い出すともう十分に信じた。さて、「帰るか?残るか?」と博麗の巫女の問いに〇〇はあっさりと「残る」を選んだ。
と、言うのも外界で行ってきた墓参りは彼の両親のだった。
〇〇は十代になる手前に事故で両親を亡くしていて、それから孤児院で育っていた。
故に天涯孤独であるから大丈夫と答えた。
それから、〇〇は人里に案内され外来長屋に住んだ。生計は上記の境遇を意に介さない明朗活発で気さくな性格で里に溶け込み、仕事も直ぐに見つかり時々ある差し入れで十分やっていた。
ある日ー、博麗神社で食事に呼ばれた〇〇
料理の材料になるのを持って向かい彼が到着する頃にはすでに料理の準備は始まっており、博麗の巫女や白黒の魔法使いに紅魔館のメイド長に山の上にある守矢神社の巫女が忙しく動いていた。
「〇〇、遅いぜ。」や「いらっしゃい〇〇さん。」や「お待ちしていましたよ〇〇さん。」と博麗の巫女を通して、人里で知り合った人から言葉をかけられた。
それから、出来た料理が食卓に並び空腹な〇〇はさっそく出されているのを適当に器に盛り、口にした…すると。
〇〇「似ている…。」と言うと涙を一筋流した。
その光景に騒いでいた全員が困惑し目を丸くしているのを彼は直ぐに気付き弁明をした。
〇〇「あ、ごめんごめん。実はこの料理の味付けが亡くなった母さんの味に似ているからつい懐かしくて…だけど、大の男が情けn…「「「「いいや、全然情けなくない!!」」」」
途中で言葉を遮られた。
魔理沙「しょうがないな~〇〇は、そんなに懐かしいなら私がこれから毎日作ってやるよ。」
霊夢「何を言っているの魔理沙?ゲテモノ茸を使ったあんたの料理を〇〇さんに食べさせたら大変よ!ここは私が。」
咲夜「霊夢、普段やる気無いあなたが人のためになんて慣れないことなんてしない方がいいわ。それに貧乏巫女じゃあ無理よ。ここは私が。」
早苗「三人とも、〇〇さんは私と同じ外界から来た人。つまり、どんな味付けがいいか私が一番よく知っていますし、それに私が一番愛情深いです。」
四人それぞれ持論を出すと和気藹々だった雰囲気が一変し空気が重くなったのを〇〇は感じた。
全員、目が笑ってない歪んだ笑顔でお互いを見据えていて〇〇は固まった。
そして彼女らは〇〇を見つめ「〇〇(さん)、少し待っていて下さい(くれ)。すぐに終わらせてもっと美味しい料理を食べさせるから。」と言って気が付くと境内で弾幕勝負を始めていた。
〇〇はその時、「逃げても勝者に【性的に】食べられる。」と諦めという覚悟で動けなかった。
最終更新:2011年03月04日 02:06